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ネコは異世界で闊歩する。  作者:


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第61話 奴らがまた来たのである!?

 王都へと続く馬車、流石というべきであるかニア達の馬車に比べて揺れが全然ないである。まぁ……一介の商店の馬車と王都からの馬車を比べてはいけないであるか。

 ロディンが言うには、王都へは3日ほど要するとのことなので、吾輩らは遠慮なく馬車でくつろぐことにした。とは言っても吾輩やポチならいざ知らず、コーリィ達には少し窮屈であろうな。

 ちなみに座っている席はコーリィとロッテが隣同士でリンピオがコーリィと対面して座っているポチはリンピオの隣に座り吾輩はそのポチの背に乗っている。というのも、吾輩が座席の心地よさに感心しているとポチがいきなり自分の方が座り心地がいいと言わんばかりに主張してきたので鎮めるためにポチの背にいるのである。



 うわ、やっべぇすげぇ暇である。

 最初のうちは窓から見える景色を見ながらワー綺麗だなーとかなんとか思っていたであるが、飽きた。全くもって飽きたである。

 コーリィたちも最初は楽しく会話していたであるが、いまでは……


「アダマンタイト。」

「ト、と、ト……あっトライデント。」

「え、ちょっ、ト返し?」


しりとりを始めだしているである。リンピオは……いびきかきそうな見た目とは裏腹に、すやすやと穏やかな寝息をたてながら寝ておるぞ、あいつ。でもある意味正解かもしれぬな。


 ……吾輩もリンピオを見習って寝るとするであるかな。ポチも暇であったのだろう、次第にウトウトし始めて来たし、何か面白そうな出来事が起きることを願って眠るである。

 吾輩は馬車の揺れとポチのふかふかな背中に体を任せて瞳を閉じた。


Z

Zz

Zzz

Zzzz

Zzzzz


「ヒィっ!出たァ!」

「ヒヒィィイィーン!!!」

「プギィーーーー!!!」


 ぬ、ぬおっ!?な、何であるかいきなり!外から男の悲鳴と馬の嘶きと……この豚の様な、いや豚の鳴き声は最近たくさん聞いた覚えがあるであるぞ!

 突然の出来事に吾輩だけではなくポチもリンピオは目を覚まし、既にコーリィ達は窓から外を見ている。

 吾輩たちも同様に窓から顔をのぞかせるとやはりと言うべきか、奴が、奴らがいた。

 醜悪な豚の顔をし……いや、うん。オークである、オーク。見る限りでは10体ほどいるであるな。

 だが、見たこともある個体もいれば、見たことのない個体もいるようであるな。あのとんがり帽子を被ったオークは……明らかに魔法使いとでも言いたげな風貌であるな。


「ま、またオークなの?もう私暫くの間見たくなかったんだけど!」

「そのようね。しかもジェネラルにあれは……ウィザードかしら?もしかしてあれ、ギルド長が言ってた逃げたオークなのかしら。」

「待ってくれ、コーリィさん。確かにギルド長はオークを逃がしたとは言ったが、それでもただのオークだと言ってたはずだ。Bランクのジェネラルを逃がしたとは思えない!」


 うむ、リンピオの言うとおりである。考えられる点とすれば、逃げたオークのうちの何体かが進化したという事であるが、それはあり得るのであろうか。

 自分の事を棚に上げるようであるが、進化というものはそう簡単に発生するはずがないはずである。

 吾輩はイーターの効果で魔核を食らいまくった結果、異常な早さで成長して進化したのであるしな。

 オークにイーターのスキルが与えられたと言えばそれまでだが、そんな偶然があるのであろうか。


おっと、今は馬車の中で考えている場合ではないである。

 最初は予想外のオークの出現に驚いていた吾輩たちであったが、すぐに気を取り直しオークに対抗すべく馬車の外へ――


「シネ。”ブラッディ・ソーン”。」


 外に出た瞬間、耳元に届いたのは腹の底が冷える様な重く静かな声であった。

 紡がれた言葉に応える様に地がひび割れ、赤黒い2本の棘が飛び出した。そしてその棘はオーク共の首から上を、刺し貫くのではなく、丸々吹き飛ばした。

 恐れ戦いたオーク共はもちろん逃げようとするが、まぁ逃げられるわけもなく……1体また1体と頭を吹き飛ばされ、例に漏れず、オークジェネラルもプリーストもあえなく棘の餌食と化した。


「ブギェッ」


 最後に潰されたオークは短い断末魔を残し絶命した。

 いやぁ、これは何ともえぐいであるし、棘はオーク共の返り血を浴び嬉しそうにくねくねとしている。

 もしかしてあれであるか。血が栄養なのであるか、この棘。

 だが、こんな化物棘を産みだした奴は誰であるか!?こんな陰険そうな魔法?を唱えそうなやつで吾輩たちパーティ以外の同行者と言えばロディンであろうか。

 いや、でもさっき聞こえたブラッディ・ソーンと唱えた声は聞き間違いようはない――


「どぉーだ、豚どもめ!私の可愛いお花さんの栄養になっちまぃなぁ!……あ、コーリィちゃんたちだぁ!見てみて!今日は豚肉パーティだよ!」


 ニ―フィであった。

 …………いや、お前であるか!?お前のキャラ本当に何なんであるか!?


お久しぶりです、銀です。

私は今、Wi-Fiテザリングで投稿してます。そうです、パソコンのネットが死んでて今スマホの力を借りてます。

さて、何話か前に申し上げました通り、私は今新入社員として(一応)頑張っているため、更新が滞り気味です。ですが、1週間に1度は何とか投稿したいと思いますので何卒応援をよろしくお願いします。

更新が止まっている間も、ブックマークや評価ポイントが増えたりととても嬉しかったです。ありがとうございます。

これからもネコ闊歩をよろしくお願いします!

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