第二話 「日常は幸せ系」
アカリとセイヤとココの過去話、ココは次から出ます。
僕は二年前のことを話した・・・
特別なコトなんてなかった・・・
強いて言うなら中一のときより告白(男子)が少なくなってきた・・・
特別なモノなんてなかった・・・
強いて言うなら中二に進級するときに買った果物ナイフがお気に入りになってきた・・・
特別なヒトなんていなかった・・・
強いて言うなら血のつながった姉と小さい頃からずっと変わらない幼馴染がいるくらいだ・・・
特別な日常でもなんでもなかった・・・
何もなかった・・・
でも幸せだった・・・
それでも僕は血塗れになってしまった・・・
● ○ ● ○ ● ○
2009年 6月16日
視点「月明狩竜人」
「はぁぁぁぁぁ。」
あーーー憂鬱だ
僕は、ついさっき校舎裏で告白を断ってきた
「二年生になって減ってきたと思ったのになぁ。やっぱり後輩にはまだ僕が男だって伝わりきってないのかなぁ?」
それにしても・・・
「なんで、僕なんだろう?」
女の子と勘違いされて告白されるのは慣れてから別にいい
だけど、別に告白なんて僕じゃなくてもいいと思うんだけどなぁ
確かに僕は顔も声も女の子っぽい・・・と、いうよりもはや女の子そのものなのは認めよう
でも、僕よりも魅力がある人はこの学校に沢山いる
可愛い人や綺麗な人、勉強が出来る人、運動が出来る人、料理が美味しい人、裁縫が上手な人、お金持ちな人、総合的に勝ってる人、そんな魅力をもつ人たちはこの学校に沢山いるはずだ
例えば運動面の魅力なら僕の幼馴染とか・・・
そこまで考えたとき幼馴染の声がした
「ア~~カ~~リ~~。」
「うん?」
僕は声の聞こえた方、詳しく説明すると校舎の二階辺り
そこから見えたのは・・・
「とうっ!」
「はっ?」
幼馴染スカートの中だった
しかし、パンツなどは見えない
(あ~~もう、セイヤのやつまた体育の後ジャージの上からスカート履いてるのか。つーか、なんで声のする方向いたら一番初めに目に付くのがジャージのズボンなんだ・・・)
と、そこまで理解したとき幼馴染ことセイヤが空から迫ってきたことにようやく気がついた
「着地ぃぃぃっ・・・い?」
「えっ?」
着地地点を間違えたのか僕に向かって着地した
そうなると必然
「キャッ!!」
「うをぉ!?」
バタンッ
こんなふうに激突する羽目になる
ちなみに情けない話であるが《キャッ》が僕で《うをぉ》がセイヤです
「ごっごめんアカリ。」
「この・・・・・アホーーーーーーーーーー!」
カバンの中にあった辞書を振り上げる
「ワヲーーーーーーーーーーン」
前言撤回、やっぱりこいつに魅力はない
● ○ ● ○ ● ○
「また告白されたの。」
「そうまただよ。」
「今回で何回目なの?」
「一年のときを含めて32回目。」
「うわぁ。」
おもいっきり引かれた
「引かないでよ!!こっちだって悩んでるんだから!!」
「いや、それにしても贅沢な悩みだよね。告白する人が後を絶たないなんて。」
「相手がほぼ同性だってことを除けばね。はぁ。」
「元気だしなよ~~~・・・・・うん?」
セイヤが足を止めてなにやら考え始めた
「う~~~~~ん?」
「どうかしたの?」
「いや・・・なんか・・・引っかかるんだけど・・・うん?」
セイヤが考えるところなんて久しぶりに見たよ
「学校に忘れ物でもしたの?」
「いや・・・そうじゃなくて・・・アカリさっきなんて言ったっけ?」
「えっ?・・・え~~と・・・《一年のときを含めて32回目》・・・だっけ?」
「いや・・・もうちょっと後・・。」
え~~と、何言ったっけ?
「《引かないでよ!!こっちだって悩んでるんだから!!》・・・かな・・・」
「えっと・・・その後・・・」
いったいなんなんだろう?
う~~んと・・・あっ!!
「《相手がほぼ同性だってことを除けばね。はぁ。》だっけ。」
「それだーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」
「うわっ!?」
びっくりした。
いったいなに?
「アアアアアアッアッアッアッアカリ今《相手がほぼ同性だってことを除けばね。》っていったの!?」
「言ったけど・・・それがなに?」
後、すんごく汗書いてるけどセイヤ大丈夫かな?
「《ほぼ同性》って言ったの!?」
「言ったよ。だからそれがどうしたの。」
「《ほぼ》なの!?」
「はぁ?」
「だーかーらー!!《ほぼ》ってことは女の子に告白されたこともあるのかって聞いてるの!!」
「うん、あるけど。」
とりあえず即答してみた。
「・・・・・・・・・・」
「・・・あの・・・セイヤ?・・・」
急に目の光彩が消えたのはナゼ?
「・・・そっか、そうだったんだね。」
「はっ?なにが?」
「今まで告白を断ってきたのは、そのラブラブ彼女さんのためだったんだね。」
「いや、だからなんの話?」
それにラブラブ彼女って何?
「うん、もういいの。」
「いや、勝手に解決されても困るし。」
「もうやめて!!同情しないで!!」
「えぇ~~~~~。」
同情した覚えなんてないんだけど
そしてセイヤが俯いたと思ったらブツブツ何かつぶやき始めた
「いいもんいいもんこっちが勝手に思ってただけだもんそうだよ今まで振り向かなかったのもそのラブラブ彼女がいたからだってきずかなかったアタシが悪いだけだもんねフフッそうなるとその彼女さんとデートとかしてるってことだよねもしかしたらキスとかそれ以上のこともしてるかもしれないなぁクソッタレおかしいなぁ小さい頃から邪魔な奴らは全員目つけてたのになぁ中学生になったときから同性からの告白ばっかりになったと思ってたから油断したのが失敗だったのかなコンチクショウあぁあなんできずかなかったのかなアタシのバカヤロゥがやっぱり小さい頃公園でプロポーズしてOKされたから安心してたのかなぁチッでもしょうがないよね小さい頃の約束だしねでも悔しいなぁ最後までやっちゃったってことはアタシの夢の膝枕での耳かきとか腕枕での添い寝とか春の桜並木で腕組みながらの散歩とか夏の花火大会デートとか秋にさつまいもを二人でほうばりながらのほのぼのタイムとか冬の膝の上に座らせてもらってコタツに入るのとかそうゆうイベントもしちゃったってことだよねうらやましいなぁもしかしたらそんなこと日常茶飯事になってるのかもクソックソックソックソックソックソックソッそれがもし現実だったらうらやましいとかもぅそんなの関係ないよねそうだよ第一その彼女いやっ泥棒猫がいつからアタシのアカリを奪ったかは知らないけれど一番最初にアカリと仲良くなった女ン子はアタシだもんだからアタシに断りもなく付き合うなんておかしくないかないやっ絶対におかしいよねつまりラブラブイベントも付き合ってるって事実も無効に決まってるに違いないつまり泥棒猫を消しちゃえば全部無かったことにできるんだそうとわかったら・・・・・」
「あの~~セイヤ~~~さーんなんで黒いオーラっぽいもの出してるんですかぁ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「セイヤさ~~ん」
「・・・・・・・・・・・・・そうだ。」
「なに?どうしたの?」
「包丁よりチェーンソーのが殺傷能力高いよね。」
「なんの話だ!!」
必殺【辞書アタック】
「キャウン」
セイヤの後頭部に30のダメージ
「イタタタタ、いきなりなにすんの。」
セイヤが元に戻った
「そっちが変な勘違いするからでしょう。」
「へっ?・・・・・勘違い?」
「うん、勘違い。」
「だって女の子にも告白されたことあるんでしょう?。」
「告白をOKしたことは無いよ。」
「・・・・・彼女いないんだ。」
ゴスッ
「イッターーイ、なんで!?」
「なんかイラッときた。」
「理不尽じゃない!?・・・(でも良かった~~~)」
「はぁ、それに・・・」
「それに?」
「僕にはセイヤがいるからね(保護者的な意味で)。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「ん?いきなり黙ってどうしたの?」
「・・・・・きゃ・・・」
「きゃ?」
「きゃうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅん/////////」
「いきなりどうしたーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」
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これが僕の日常・・・
笑ってられる日常・・・
ふざけあえる日常・・・
どこにでもある日常・・・
昔から変わらない日常・・・
現在時刻 2009年 6月16日 PM5時23分
日常が壊れるまで 残り 4日と3時間と29分
きずいた人もいると思いますが、セイヤちゃんは少し病んでます。