鮭のハラスメント
めんどいんすよ。
あたしは魚とゆえば
ツナ缶かサーモンのおさしみが好きで
そんだったら焼き鮭も食べてみなよって
ある日 ひと皿をちょうだいした
まんなかに背骨の残った
よく見かける切り身とはちがって
細切りだし脂がトロみたい
よく見かける切り身なら
まず背骨を取り除いてから箸でバラすんだけど
背骨のまわりじゃない 皮のついた細切りだから
そのまま齧らせてもらうとしよう
うん♡
身じたいと 皮とのあいだとに
じゅわっとした脂がのってて
とっても美味しい♡
鮭のハラスってゆうんだと教えてもらいながら
脂のじゅわじゅわ感を楽しんでいたあたしだったが
その顔がそれまでの悦びとは
べつのかたちで歪みなおすこととなる!
骨ぇ!!
背骨がないから油断してたのに
骨 小骨がわりとわんさかあるぢゃん
むしろ背骨がないからこそ
どこに骨がひそんでいるか
かえってわかりにくい始末
あたしってば骨 小骨を取り除きながら
食べなきゃなんないのがうっとおしいからこそ
その必要のない
ツナ缶かサーモンのおさしみを好んでいるのであって
いくら美味しくたって
骨 小骨がこうわんさかじゃあ
またふたたび食べてみる気なんかしない
それは今回の鮭のハラスに限らずに
焼き魚 煮魚だってそう
魚にとって生きていくうえで
からだに骨をもつことはしかたないにしても
食べものとしての自覚がやつらにあるのならば
料理されるときにはちゃんと
取り除きやすくしておくべきで
それを怠るのなんてもってのほか!
おのれ 魚め
こいつは立派なハラスメントと呼ばざるを得ない
鮭のハラスによる骨ハラスメントの
被害者となってしまった可哀想なあたし
だけど泣き寝入りなんてしてやるもんか
あたしはこれからも勇気をもって
骨ハラと闘いつづけてゆこうと決心しちゃう
ちなみに こちらも缶詰とかで
骨までほろほろでまるごと食べられちゃう
サンマの蒲焼きも最近お気に入り
スチームを使うんだか知らないけど
魚による骨ハラ撲滅のための新技術
あたしはそこに大きな希望を見出すのだった
骨つきチキンにおいて
骨ハラが成立するかどうかの議論については
べつの機会を待つとする
私は、チキンも骨なし派!




