新しいお客様
今日もチリンと扉につけられベルの音がなる
そして、店の奥には見慣れた店長がいつも立っている
狐のお面をつけていて着物を着ている
私自身もまだ顔は見たことがない
「お疲れ様です店長!」
「おや、早いですねふふ
はい、おはようございます」
お客様が来る前に早めに掃除をしておかないと
と、思っている間にもお客様が来てしまった
「いらっしゃいませ!」
「いらっしゃいませ」
2人の声が揃う
雑貨店の最初の挨拶…
『願いの叶う雑貨店にようこそ
あなたに最適なものを私達が見繕って差し上げます
どうぞ、後悔のないように慎重に選んでくださいね』
そして、いつもの言い慣れた言葉を言うために口を開く
「今回お客様をサポートする
助手です
うちの店ではあまり名前を出さないので
どうぞ、助手ちゃんとか助手とかお好きなようにお呼びください」
この人の願いの物語はどんなふうになるのだろうか
せめてこのお客様の行く末が幸せでありますように
店長が、今日も店の奥から魔法の道具を持ってくる
「ほら、ぼーっとしていないで仕事をしなさい?
まだまだお客様がお持ちなんですから」
「わかりました
お待たせして申し訳ありません」
『これより、"願いを叶える不思議な雑貨店"の開店です
どうぞ、ごゆるりとお付き合いください
時間は….貴方が思っている以上にまだまだ無限にありますから』
店長が少し、不敵に笑ったような気がした




