~加藤良~
今回、僕が担当するのは「加藤良」74歳
まぁ普通に高齢になって持病の悪化で死んだということだから、死因としては極々ありふれてる、しかし、僕たちが調査に入る前に監察官が対象者の仕事に注意って言ってたから、仕事で何かやらかしたっぽい。
調査のために人間界に来ると、僕たちはステルス状態で人間からは見えないようになってる、これがデフォルトだけど、必要に応じて実体化することも可能だし、必要なら猫や犬の躰を使うこともできる。
今回は加藤良の若い頃を探るので、まずはデフォルトでいく。
加藤の住んでる団地に来た、この時代ではよくある団地だ。
「あれが、加藤かな?」
団地の一角を見ながら・・
「加藤って人、何したんだろう?・・」
僕から少し離れた場所を加藤らしき人物が歩いてくるのが見えた。
さすが冥府のシステム、ちょっとのズレも無く目的の時間と場所に来れた。
僕の目の前を通っていく加藤は、スーツも濃いめのグレーに薄っすらストライプっぽい柄のある、いたって普通の目立たないモノ、お世辞にも高級そうには見えない、そういった意味ではどこをどう見てもどこにでもいる普通のサラリーマンといった感じ、
僕の目の前を通って加藤は団地の自分の部屋へ入っっていった。
「あそこが加藤の家か・・では、さっそく中を見させてもらおう」
僕がボソボソ独り言を言い終わるや否や、もう加藤の家に入っている、僕たちは実体を伴わないので、心で思ったりするだけですぐにどこにでも行くことができるんだ、これメチャ便利^^
加藤の家には加藤以外誰もいなかった、加藤が部屋の明かりをつけるとそこはいかにも昭和の団地といった感じ、天井がやや低めでそこからやや暗めな蛍光灯が吊るされてる。
加藤が外で買ってきたらしい弁当を食べはじめると、そこへ電話が鳴った。
プルルル・・プルルル・・
この時代はまだ携帯電話が無い時代、インターネットも存在していない、まぁ気楽な時代だと言えなくもない。
だから今鳴ったのは家の電話だ。
ガチャ
「はい、加藤です」
「あぁ、部長ですか」
「それについては先方と調整中です」
「はい・・はい・・」
「では、また明日に・・失礼します」
誰との会話だったのか?
(部長って言ってたな、なら会社の上司からだったのか)
僕は一般的な解釈で今の会話は会社の上司からと想像した・・・
こんにちは、菊宮える と申します。
1話/2話を読んで下さった皆様、どうもありがとうございました。
今話が初めてという方々、お立ちより下さり、ありがとうございます。
まだまだ書き始めたばかりだし、わたし自身ド素人だしで、読みみくさ
ハンパない感じだと思うんですけど、どうぞよろしくお願いします!
やっと3話目を投稿できました~^^
そんな3話目は読者の皆様に主人公カセダユウトのお仕事を知って頂くということも
あり、展開をやや細かめに書いていってます、ちょっと細かすぎかもですけど、
どうかお付き合いください。
では、次話も早めに投稿できるよう頑張りますので、どうぞよろしくお願いします!!