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プロローグ

「人生とは何を成し遂げたのかが大事なんだ。」


 父さんが事ある毎に俺に言い聞かせた言葉だ。人間長く生きる人もいれば早死してしまう人もいる。無論長生きする事に越したことはないが、ただ50年のんびり生きるよりも5年で後世に残すような偉業を成し遂げ死んだ方が人生としては素晴らしい。というのが父さんの自論だった。


 俺も父さんのこの考えには首肯的だ。いつ死ぬか分からないのが人生だ。それなら俺が生きていたという爪痕を残し、いざ死ぬ直面に俺の生が無駄で無かったと思いたいものだ。


 その点俺の父さんは自慢の存在だ。レスキュー隊として多くの人を救い、最期の時も未来ある多くの子供を助ける為に自らが犠牲になったのだ。享年28歳、俺が5歳の時だった。


 俺も小さい頃は父さんの様なレスキュー隊になって多くの人を救う仕事に就きたいと思っていたが、残念な事に俺は生まれつき体が弱かった。


 けれども人を助けたいと思うのは大人になった今でも変わらない。俺は今の仕事に誇りを持っているし、この仕事は間接的に多くの人の救いになってると思っている。それに自分で言うのもあれだが俺の成した物で世界が変わったという自覚もある。なので俺の人生は有意義なものだと思っているし、後悔なんてない。




 ………いや、後悔が無いというのは嘘になるな。まだやり残したことは沢山あるのだから。


 (もっと多くの魔法少女を生み出したかった。いや、魔法少女になりたかったなぁ)





 そんな思いを馳せながら俺、星河煒月(ほしかわ いつき)は25年の人生の幕を閉じた。

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