時を駆ける物語6
舞踏会の朝が来た。
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第6話:舞踏会と魔女
「お母様!私のドレスどうかしら?」
母が振り返る。
「まあ、マリーお似合いよ!
きっと、王子様に気に留めて頂けるわ。」
そして、ダリアも降りてきた。
「お母様、用意が出来たわ。」
「ダリア!あなたも綺麗よ。」
メイがやって来て。
「母様、私のドレスは…?」
母が振り返り。
「メイ、あなたはお留守番よ。
お掃除をやっておきなさい。」
そして、母と姉は馬車に乗り、お城へ向かって行きました。
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メイは、部屋で泣きました。
沢山沢山泣きました。
「メイ、何を泣いているんだい?」
メイは顔を上げる。
「お婆さんは誰?」
ローブを羽織り、星のステッキを持ったお婆さんは。
「私は魔法使いだよ。」
メイはお婆さんに近付き。
「舞踏会に行けなくて泣いていたの…。」
お婆さんはニコッと笑い。
「行けば良いじゃない。」
メイは首を横に振り。
「ドレスが無いの…。」
お婆さんはまたニコッと笑い。
「そんなのお安い御用さ。
ただ、少しだけ手伝ってくれるかい?」
メイは頷く。
「それじゃあ、カボチャとネズミ2匹、お人形と縄を用意してくれるかい?」
メイは急いで言われた物を用意した。
「お婆さん、用意が出来たわ。」
お婆さんは頷くと呪文を唱える。
するとどうでしょう!
集めた物が白馬が引く綺麗な馬車になったでわありませんか!
「あとは…。」
お婆さんはまた呪文を唱える。
すると今度はメイの服が淡いピンクのドレスになり、靴もガラスの靴になりました。
「お婆さんありがとう!」
メイはお婆さんを抱き締めました。
「メイ、時計の針が12時を過ぎたら魔法が切れてしまうの。
5分前の鐘が鳴り終わるまでに馬車に乗りなさい。」
メイは頷く。
「さあ、行って来なさい。」
メイは頷いた後、馬車に乗り、お城へ向かって行きました。