時を駆ける物語3
食べられてしまったメイとお婆様の運命は…。
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第3話:猟師とオオカミの腹の中
オオカミの腹の中。
「まあ、メイ貴方もオオカミに!?」
メイは頷き。
「お婆様!?」
メイとお婆様は抱き合い。
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お婆様の家の前を通る猟師。
家から聞こえる鼾に…。
「すごい鼾だなぁ。」
気になった猟師が家の窓から覗き込む。
「オオカミだって!?」
猟師は驚き腰を抜かした。
「こ、この家はお婆さんが住んでたはず。」
猟師は静かに家の中へ。
「飲み掛けの葡萄酒…。」
何処からともなく。
「助けてー!」
猟師は声に気付く。
「ん、オオカミの腹から声?」
猟師はオオカミの腹に耳を近付ける。
「助けておくれー!」
猟師は手持ちのナイフで、オオカミの腹を切る。
すると、中からメイとお婆さんが出てきた。
「猟師さん。」
猟師は指を口に当て。
「しー、静かに…。」
猟師とメイとお婆さんが一度外に出る。
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「オオカミの腹の中に入れる石を。」
メイは猟師を家の裏庭に連れていき、沢山の石や虫を運んできた。
「これだけあれば良いだろう。」
猟師とメイとお婆さんが家の中に入る。
そして、腹の中に運んできた石や虫を入れ、針と糸で縫いました。
「これで良し。」
再び家から出て影から観察する。
「ふぁー、良く寝た。」
オオカミが起き上がる。
「喉が乾いた。」
オオカミが外の井戸で水を飲もうとした時。
「い、痛てて!?」
腹の中で虫達が刺したり噛んだりと暴れ回る。
「痛たた!?」
オオカミが腹を押さえた拍子に、足を滑らせ井戸に落ちる。
「わっ、わー!」
(ボチャーン!)
水しぶきが上がる。
暫くするとオオカミの暴れ回る音が消えました。
次の日、猟師をメイとお婆さんが招き、アップルパイや葡萄酒を一緒に食べました。