時を駆ける物語20
ソニアは、森の奥にどんどん進んで行きます。
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第20話:7人の小人
「奥ってどこまで進めば…。」
ソニアは奥へ奥へと進んでいくと、身長より少し大きめの小さな家がありました。
「可愛いお家。」
ソニアは扉を開けて中を覗きます。
中には小さなベッドが7つ、真ん中に丸いテーブルがありました。
「疲れたねー。」
遠くから声が聞こえてきます。
「誰かいるよ?覗いているよ?」
やって来たのは7人の小人達です。
「ここは、貴方達の家かしら?」
小人達が頷く。
「どうしてここに来たのかな?」
ソニアは地面に座り話始めた。
「私はハルミア国のソニアと言います。
母に殺されそうになり、狩人さんに逃がして頂いたのです。」
ソニアは顔を押さえて泣き出します。
「可哀想に…。」
小人の『ゴキゲンキ』が涙を流す。
「一緒に住めば良いのでわ。」
小人の『センセーイ』が提案する。
「それが良い!」
小人の『テレンスケー』、『ネボスケ』、『オットボケ』が賛成する。
「俺は反対だぜ。」
小人の『オコリンボー』が反対する。
「どうしてだい?」
小人の『クッシャミー』が聞く。
「この家には小さい。」
オコリンボーが答える。
「じゃあ、建て替よう。」
センセーイがまた提案する。
「それが良い、それが良い。」
小人達が賛成する。
「たしか、白雪姫さんだったっけ?」
ソニアとは頷く。
「皆はそう呼びます。」
センセーイは。
「今夜は外で寝てくださいますか?」
ソニアは頷きました。
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次の日、小人達は森に出掛け、昼前には丸太を抱えて帰って来ました。
「じゃあ、新しい家を建てるぞ!」
小人達は分担をして、丸太を加工していきます。
「私にも何かお手伝いさせて?」
ソニアはセンセーイに尋ねます。
「じゃあ、クッシャミーが切る丸太を押さえる手伝いを。」
ソニアはクッシャミーの所でお手伝いします。
「クッシャミーさん、これで良いですか?」
クッシャミーは、鼻を垂らしながら頷く。
こうして、夕方には家が完成した。
「今日はお祝いだー!」
ゴキゲンキが酒樽を持ってくる。
宴会は夜遅くまで続きました。




