時を駆ける物語19
ある日、ロゼッタは鏡に尋ねます。
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第19話:狩人と髪
「鏡よ鏡。世界で一番美しいのは誰かしら?。」
鏡は応えます。
「白雪姫です。」
ロゼッタは怒りました。
「白雪姫ですって!」
自分が一番で無いことに腹を立てソニアを憎みました。
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数日後、ロゼッタは狩人を呼び。
「白雪姫を殺しなさい!」
ロゼッタは命令しました。
「わかりました…。」
狩人は乗り気ではありませんでした。
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ロゼッタから命令を受けた狩人は、次の日、白雪姫を森へ連れ出します。
「狩人さん、こんな森に何かあるのですか?」
ソニアは不思議そうに尋ねます。
「白雪姫様、私はロゼッタ様より、貴方を殺すように言われています。」
ソニアは驚く。
「私をどうして…。」
狩人はロゼッタの持つ鏡の事を伝えました。
「そうですか…。」
ソニアは落ち込みます。
「私は白雪姫様を殺したくありません。」
狩人は訴えます。
「私はどうすれば良いの?」
狩人は森の奧を指さします。
「この森の奥にお逃げください。」
ソニアは頷く。
「狩人さん、ナイフを貸してください。」
狩人は首を傾げつつもナイフを渡す。
ソニアはナイフを使い長い髪を切って、指に傷を付け髪に血を落としました。
「これを持ち帰ってください。」
ソニアはそう言って森の奥に入って行きました。
「白雪姫様、お元気で…。」
狩人はお辞儀をすると、髪を持ち帰りました。
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狩人は城へ戻ると、ロゼッタに髪を渡しました。
「良くやったわ。」
ロゼッタは大笑いしました。
狩人は報酬を受け取ると、さっさと城を出ていきました。