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時を駆ける物語1
とある村に住む、小さな女の子のお話。
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第1話:お出掛け
赤い屋根の家に10才の女の子『メイ』はママとパパと暮らしています。
パパは仕事で家には殆ど居ません。
メイは周りから『赤頭巾ちゃん』と呼ばれています。
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ある日、メイはママからお手伝いを頼まれました。
「メイ、このアップルパイと葡萄酒をお婆様に届けてくれるかしら?」
メイは頷き。
「わかった。」
メイはママから、バスケット受け取ると、お婆様の家へ向かった。
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家を出て森の道を歩いている。
「あれは、赤頭巾ちゃん。」
少し離れた木の影からオオカミが見ていた。
「赤頭巾ちゃん、何処に行くのかな?」
すれ違う村人に声を掛けられる。
「お婆様の家にお菓子と葡萄酒を届けに。」
オオカミが聞き耳を立てる。
「気を付けて行くんだよ。」
メイは村人に頭を下げた。
「先回りしよう。」
オオカミは、お婆様の家へ先回りして向かう。