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プロローグ

 少女は小型のナイフで掌を深く切る。

 血がしたたり落ちてきて、それを召喚魔石へと垂らす。



「我の血を贄としてここに具現化す。燃える赤の血よ、守護の魔獣を型どれ!」



 握りしめた魔石から赤の光が溢れ、赤い鳥を包み込む。

 鳥は少女の魔力を取り込み、姿を変える。赤い光を放つ大きな赤い鳥の姿となった。

 鳥が高度を下げると、人も魔獣も天を仰ぐのであった。




 戦地へいた人々は信じられないモノを見た。

 空が赤く光ったと思えば、光を放った大きな赤い鳥が下降してきて、浮遊している。



『我は南の地を守護するモノなり。人も魔獣も争うことをやめよ。この地に争いは要らぬ。魔獣達よこの場を退け! 人もそれを追うことは許さぬ』



 幾重もの輝く火の粉が空から落ちてきて、その場にいる者達は唖然とする。皆防御体制に入り火の粉を振り払うと、その鳥の神秘的な美しさに目を奪われる。

 赤い鳥が高度を上げ飛び立つ。人間側から魔法が放たれる。



「スザクを攻撃した者は誰だ!」



 男から怒号が飛ぶのと同時に、火の反撃魔法が飛ぶ。

 それを相殺するとフードを被った魔術師が大きな声で叫ぶ。



「赤い光を我が神に! 照らすは混沌! あの偽りの魔獣を狩るのだ」





 魔獣と人間が保つ均衡を破った時。血に塗れた争いが起きる。

 これは、安寧を求め国を出た少女が、人と魔獣の間に立ち戦乱を鎮める物語の始まりである。


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