プロローグ
懺悔。
それは、自分の行いを悔いて神仏に告白する事。
「神様、懺悔します」
まぁ、私も神様なのだが。
うん。神の中の神様、創造神。
神様を作った神様。
現在、正座させられて懺悔中。
相手は、我が子たち。
七大神と謂われている。
各神、農業、芸術、戦、魔術、経営、恋愛、結婚。
己が才を持って神をやっている。
………最後の二つ、ほぼ同じだよね?良いのかな?
まぁ、双子だから…………いいか。
そうそう、まだ告白の途中だった。
「実は、二人を異世界に転生させちゃってました。てへっ」
「「「てへっ、じゃねぇええぇ!!」」」
おおっ、耳がきぃいいーーんとする。
そんなに叫ばなくてもいいのに。
昔、二人の人神が居た。
人神は、ヒトの中で生きるヒトと神を紡ぐものたちだ。
その二人は、この子たちも信頼する良き人神たちであった。
人神は、寿命を持って死に、数年の刻を持って生まれるのだが。
「叫びたくもなりますよ!何年、何十年、何百年。それどころか、2千年たっても現れないからおかしいと思ったら異世界に居たんですよ!」
そりゃ、こっち生まれないわな。異世界にいるんだもん。
人神は、一つの世界に二人居て対を成す。
だから、死ぬ刻も生まれる刻も同じになる。
そこまでは、問題ない。今まで通り。
そして、生まれる場所を決めるときミスをした。
「こっちの世界のバランスを安定させるの大変なんですよ!」
世界は、天秤の様なもの。常にバランスを保っている。本来ある物がなければ当然、傾く。
「二人がいれば、世界の魔力も安定するのに!」
傾いた結果、世界の魔力が減少傾向にある。
後、千年もしたら魔力が尽きる。
これ、一大事。世界の魔力が尽きたら全ての生命が息絶える。
生命は、生きる上で常に魔力を消費している。
しかし、世界の魔力が、個人の魔力が回復を助けている。
個人が、魔力を消費しても死なないのはこの為だ。
世界の魔力が尽きても一日は、大丈夫。
二、三日は、アウト。どんなにもっても三日が限度だろう。
「種族は多いが、子どもは少ない。技術は停滞し、発展の兆しはなし!」
あれ?
それ、関係なくない?
ついでだから、文句言っちゃえの流れになってない?
子どもたちの苦情がここぞとばかりに溢れ出す。
「で、準備は出来たのですか?」
言いたいこと言ったからだろうか?
スッキリした顔をしている。
「大丈夫。大丈夫。転送魔法もばっちし。神器もほら」
二人の神器を皆に見える様に掲げて。
………折れました。
訂正。半分に折れて、砕けました。
多分、数千年前から今までメンテナンスせずに世界樹と一緒に雨ざらしが原因だと思います。
はい、私がそこに置きました。
目立つ場所に置いて置かないと忘れると思って。
私が悪いです。
だから、そんな目をしないで心が痛い。
渡す時には、ちゃんと直して渡すからその目はやめて。
「ほんとに…お願いしますよ。私たちも仕事が沢山あるんですから」
あぁ、任せろ。
いや、任せてくれ!
次は、次こそは、大丈夫だ!!
やる事は、三つ。
一、二人をこちらに呼び戻す
ニ、神器を返す
三、こっちの世界を下ろす
さぁ、やるぞ!今度は、完璧にこなしてみせる!
初投稿です。今後ともよろしくお願いします。