表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/27

冬至

寒いですねぇ。

 白い湯気が立ち昇る温泉にゆかこさんは肩まで浸かって入っていました。

「あ~いい気持ち。極楽ね。」

そうですね、ゆかこさん。身体の芯から温まりますね。

ゆかこさんは神社の煤払(すすはら)いをした後に山の温泉に来たのでした。


白く濁ったお湯の上に黄色い柚子の実がぷかぷか浮かんでいます。

ほんわかと柑橘系のいい匂いも漂っていました。

「歳の瀬の足音が聞こえてくるわ。2018年もそこまでやってきてるようね。」

ゆかこさんには聞こえるのでしょうか。


温泉からあがったゆかこさんは雪の模様のついたスキーウェアを着るとスティックを右に左に操りながらスキー板に乗って山を滑り降ります。

「ひゃっほーーーっ!」

銀煙をあげながら風のように滑るゆかこさんを冬の妖精たちが凄いスピードで追いかけていきます。

青い氷の粒々でお化粧した山の木々がゆかこさん達を応援していますよ。


町までやって来たゆかこさんは、今度は街路樹にたくさんの明かりを灯して行きます。

群青色に暗さを増してきた町の空にクリスマスの明かりがキラキラと輝き始めました。

どこからか音楽と鈴の音が聞こえてきます。

シャンシャンシャンシャン


道を行き交う人たちが空を見上げると、トナカイにまたがったゆかこさんがサンタクロースのそりを引っ張って皆に向かって手を振っていましたよ。

「メリークリスマス!皆さん!良い新年を迎えて下さいな~。」

来年も楽しいことがいっぱいありますように。


細い三日月が「そうですね。」と夜空でゆらんと揺れました。


良いお年を!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ