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ゴブリン使って異世界征服  作者: ゴブリンのおさ。
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ゴブリン革命?

あれから3ヶ月。無事卵が生まれた。1体で最低でも5個は産んでいる。卵まで緑色だ。5日ほどで孵化し、1.2年かけて大人になるという。


この3ヶ月間では主に、料理について取り組んでいた。当分前に作った畑に出向いて、育っていた芋を収穫。色的に腐ってはいない。数は7倍になった。また15個ほど種芋として埋め、また、リリィの村から頂いた作物も栽培に挑戦してみる。


新たな料理にも挑戦した。豚肉やチーズ、納豆もあった。普段料理なんかしてこなかったものだから、出来はダメダメだが、良くいえば素材の味を生かした料理と言えるだろう。悪くいえばそんな料理ぽいことできてない。


そしてなんと今日は、研修に行っていたゴブリンが帰省する日だ。しばらく待っていると、ゴブリン5体が帰ってくるのが見えた。その後にはなんと、リリィもいた。


「おかえり、いい経験をつめたか?」


「うん!凄かったよ!」「そうそう。本当すごかった!」


すごいしか今のところ情報がないな。まぁ、顔立ちが少し凛々しくなっている。成長はあったのだろう。


「リリィ、わざわざありがとう。こいつらを送ってきてくれたんだろう?」


「いいのいいの!私が好きで付いてきたんだから」


あぁー癒されるなぁ。もうずっとここにいてくれないかなぁ。


「準君大丈夫?熱でもあるの?」


おっと、ついぼーっとしてしまった。


「大丈夫だよ、リリィ。ちょうど昼時だ、お昼を一緒に食べないか?」


「あら、いいの?」


「と言っても、ほぼ君の村から頂いた食料なんだけどね」


「構わないわ、ありがとう!」


そして、俺の小屋に案内する。洞窟にいたゴブリンは、リリィだー!とか騒いで飛びつこうとしていたから、全員洞窟に帰るよう指示した。帰ってきたゴブリンと話でもしてろ!と言うと、すごく素直に洞窟に入っていった。


「はい、どうぞ。飲み物は水しかないけど。」


さすがにリリィに雑草スープは飲ませれない・・・


「ありがとう」


俺とリリィは、今の村の現状や、他愛もない話をして過ごした。とても濃い時間だ。


「暗くなるといけない、リリィ、送るよ。」


「そんな!悪いよ、私は大丈夫だから!」


「何を言っているんだ。危険だよ、送らなきゃ。」


「大丈夫だよきっと!」


「ダメだっ。なら、送るんじゃなくて、君のそばにいる。それなら文句はないだろう?俺は少しでも君の隣にいたいんだ。」


「え・・・も、もぅ!またそんなこと言って!」


恥ずかしがっている。可愛いっっっ


なんやかんやで、彼女を村まで送り届けた。別れを告げ、俺も洞窟に帰る。そして、すぐにゴブリンを召集した。


「まずは、帰ってきたゴブリンたち。数ヶ月間大変だっただろうが、本当にありがとう。だが、これからは君たちの活躍にかかっている。これまで以上に頑張ってくれ。そして、俺とともに戻ったゴブリン達も、明日から忙しくなるぞ。これから、本格的な国づくりが始まる。苦労しかないと思え、俺も全力で協力する。だから、全力前進、ゴブリン国を作る第一歩を進む!やるぞぉぉ!!」


『うぉぉぉぉぉぉおお!!』



俺は早速、ゴブリンたちの仕分けにはいる。今回の仕分けはとても大切なものだ。なにせ、そいつの将来を決めると言っても過言ではない。


リリィの村から帰ってきたゴブリン5人、それぞれに先生となってもらう。


適当な人数にわけられ、戦闘要員が一番多くなった。70体はいる。これ程の人数をたったひとりで動かすのは厳しいだろうが、ゴブリンは覚えが早い。何も覚えてないから、すぐに覚えれるのだろう。まずは素振り、そしてダッシュ。機動性が必要な為、毎日全力ダッシュをするらしい。そして実戦。寸止めらしいが、当てようとしても先生ゴブリンが速すぎて当たる気配がない。テキパキと指導している。これはとても頼りがいがあるな、しっかりとした部隊にしてくれそうだ。

その他の部隊も、皆初めての経験に目を輝かせ、熱心に取り組んでいる。思ったより順調にことが運ぶな、俺もなにかしなければ。


筋肉はあるほうだ。ジム通いしてたし、運動もしていた。だが、欠点がある。体力だ。


俺には絶望的な体力しかない。シャトルランなんて100超えるわけもないし、1500m走だって7分30秒なんてザラにある。短距離なら学年1位だったんだが。


「体力付けるかぁー。でもただのランニングはつまらんしなぁ。」


どうするか。そうだ、パルクールとかいうものをやってみよう。素人がいきなり始めてできるのか知らんが、体力が付けばいいわけだから何だっていい。たしかフランスの伝統的なスポーツ?的な奴だったはず。YourTubeでみたけどかっこよかったんだよなぁ。ちょうど裏の森にゴブリンが切った木が倒れてるはず、障害物には持ってこいだな。よしっ。服はリリィに着替えとして渡された動きやすそうな服にしよっと、さすがに制服は動きにくい。


森につくと、いい具合に木が散らばっていた。最っ高じゃん。


「おっしゃっ」


そう言って走り出す。まず最初に直面したのは俺の腰ほどまでの太さをほこる倒木。モンキーボルトとか言ってたっけ、そんなので飛び越える。順調順調!しばらく走ると、2m程の岩壁があった。その方向に全力で走り、直前でジャンプ。岩に右足をつけ、強く踏み込み、左足も大きく振り上げ、斜め上への推進力を付ける。上昇が止まると同時に両の手のひらを岩肌につけ、全力で握る。足も岩にかけて落ちないようにする。なんとか踏みとどまれた。また岩を蹴り、手で押して岩の上に立つ。


「意外と行けるわ。思い切りって大切だな。」


ただ、まだまだ動きが遅い。これを何か軍事的なものに使えるレベルにするには工夫がいる。足の筋肉もつけなければ。ただ、無駄なものまでつけないように、筋トレじゃなく、パルクールを通して筋肉を付けよう。

その後、俺は2時間程走った。休憩も挟んだが、なるべく追い込みたかったため、多少無茶した。手足に擦り傷ができ、血が出てしまった。今日は、もう帰ろうかな。


俺は洞窟に戻った。もう卵は産んだから、小屋に戻らなくてもいい。すぐに医療の先生ゴブリンの所に行く。


「みてくれないかー?」


「お!丁度いいじゃん!みんなは、これまでしてきた一連の流れの復習として見ててね!」


「助かるっ」


手際がいいな、ただの擦り傷なのにとても丁寧な手つきだ。きっとリリィの村の医者は腕がいいのだろう。


「ありがとう、助かったよ」


「気にせんでもいいよ!そのための技術だしね、使わなきゃ!」


俺はもう疲れたから、すぐに寝床についた。まだ陽があるが、もう眠たい。料理は農作業の先生ゴブリンがやってくれるらしいし。


ていうか、だいぶ楽になったな。

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