第三章【願望と壺の悪魔の正体】
凄い! 勢いで3話まで書いてしまった。
物語ももうすぐクライマックス!
もうこれは今日中に書き上げるしかない!
ファイトーー! 俺‼︎
《会話》
(この会話は少年が壺の蓋を取って眠ると夢の世界で出来る電話の様な方法でかいわしている記録である)
『あの聞きたいんですけど?』
『何だい?』
『いつから壺の悪魔してるんですか?』
『え~?いつだったかな? 覚えてないよ』
『うわ。もう忘れるぐらい壺に住んでるんですね』
『まあね』
『あ、そうだ!』
『今度は何だい?』
『もう。一つ聞きたいことがあったんだ』
『何かな?』
『悪魔さんの願いは何ですか?』
『っ…………!』
『悪魔さん?』
『僕の願いか~~?』
『あ、ひょっとしてどこぞのランプの魔人みたいに、壺から解放された~いとかだったりして』
『あーー。それも悪くないけど。まあ内緒って事で』
『えーー。ここまで言って言わないんですか?』
『まあね。願いで聞くなら叶えて上げるど対価は高いよーー?』
『え! じゃあ、やめときます』
『うんうん。それが懸命だよ。それに今日はもうおいとまするよ。じゃあね』
■□■
『願いか…………。僕は人として人生をやり直したいかな』
《悪魔》
あの願いを叶えてから少なくとも一年は経過した。
しかしあの少年から、夢の中で話かけられはせよ、呼び出されることは、未だに無い。
とはいえ、今まで人間に比べれば、かなりの割合で話しかけてくる。
だが、我慢比べは継続中なのだ。そう簡単には呼び出される事も無い。あの少年が生きる辛さを知るまでには、まだしばらく時間がいるだろう。
どうせまた、百年くらい待たされるのだ。
こちらはまた壺の中で暇つぶしでもして待っておこう。
キュッキュッキュッ。
おや。呼び出されたみたいだ。随分早かったなーー。
じゃあ少年の願いを叶えに行きますか。
《過去》
神から炎を奪い、人間に与えた神がいることを知っているだろうか?
名前はプロメテウス。
彼は、神から炎を奪った罰として火山に貼り付けにされ、ハゲタカに肝臓をついばまれたりした。悲運の神だ。のちに、ヘラクレスという神に助けられる。この辺りは有名な話だ。
プロメテウスはその後、神にまだ、罪は無くなってはいないと言われ、壺の中に封印されてしまった。
そしてその壺は人間が擦ると、プロメテウスの神気を、呼び出すことが出来る。
でも外に出すことは出来ない。だからプロメテウスは強欲な人間から魂を集め、その霊力で壺を壊す事を決めたのだ。
だがただ、人間の魂を取るだけでは芸がない、そのため人間の願いを叶える対価として魂を要求するようにしたのだ。
これが壺の悪魔誕生の秘密で、悪魔が人間として、生きたいと願う理由でもあるのだ。