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風葬のシルヴァ  作者:
第五章 魔王軍隊長
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第75話 魔王の奥義

 煙が晴れる。


 崩れた玉座の間。


 シルヴァの前に立つのは――


 魔王。


 リベリオン•ゼノア。


 腕から血が流れている。


 それを見下ろし、ゼノアは笑った。


「久しいな」


 低い声。


「この身体に傷をつけた者は」


 シルヴァは答えない。


 ただ剣を握る。


 風が静かに揺れている。


 ゼノアが言う。


「神の風」


 次の瞬間。


 地面が裂けた。


 ズドォォォォン!!


 巨大な岩柱が突き上がる。


 第二魔王。


 大地操作。


 シルヴァが跳ぶ。


 空中で剣を振る。


「風断」


 風刃。


 岩が砕ける。


 だがその瞬間。


 炎。


 巨大な火球が襲う。


 第五魔王。


 爆炎。


 ティナが飛び込む。


「光裂斬!」


 光の刃。


 炎が割れる。


 クジャがカードを投げる。


「♠︎」


 爆裂。


 煙が広がる。


 その煙の中から闇が広がる。


 侵食。


 第三魔王。


 黒い影が三人を囲む。


 クジャが叫ぶ。


「またこれ!」


 床が腐る。


 空間が歪む。


 シルヴァが風を爆発させる。


 ドォォォォォン!!


 竜巻。


 侵食が吹き飛ぶ。


 ゼノアが笑う。


「素晴らしい」


 その瞬間。


 雷が落ちた。


 轟音。


 第四魔王の元素魔法。


 ティナが避ける。


 床が砕ける。


 ゼノアの魔力がさらに膨れ上がる。


 第六魔王。


 魔力増幅。


 炎。


 岩。


 雷。


 侵食。


 闇。


 すべてが同時に暴れ始める。


 まるで世界そのものがゼノアの武器だった。


 クジャが苦笑する。


「いやこれ」


「どうやって勝つの?」


 シルヴァが言う。


「勝つ」


 静かな声。


 ゼノアが笑う。


「なら」


 魔王が両手を広げた。


 闇が集まる。


 炎が渦巻く。


 岩が砕ける。


 雷が落ちる。


 それらすべてが一つの球へ収束する。


 ミルスが顔色を変えた。


「……奥義」


 ティナが聞く。


「何よそれ」


 ミルスが言う。


「魔王の奥義」


 ゼノアが言った。


「終わりだ」


 巨大な魔力。


 まるで小さな太陽のような闇の球。


 クジャが叫ぶ。


「これ絶対やばいやつ!」


 ティナが剣を握る。


「シルヴァ!」


 シルヴァは一歩前に出た。


 風が渦巻く。


 白い髪が舞う。


 剣へ風が集まる。


 竜巻。


 空気が震える。


 ゼノアが言う。


「来い」


 シルヴァが答える。


「行く」


 風が唸る。


 そして。


 神の風と魔王の闇がぶつかろうとしていた。

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