表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
風葬のシルヴァ  作者:
第五章 魔王軍隊長
67/80

第67話 第四魔王の力

 魔王城最奥。


 玉座の間。


 崩れた天井から月光が差し込み、瓦礫の影が床に伸びていた。


 その中心に立つ男。


 リベリオン•ゼノア。


 魔王。


 その前に、シルヴァたち四人が並ぶ。


 シルヴァ。


 ティナ。


 クジャ。


 ミルス。


 静かな空気。


 だがその沈黙は長く続かなかった。


 ゼノアが口を開く。


「ジェネシスを倒したか」


 クジャが肩をすくめる。


「まあね」


 ゼノアは興味なさそうに頷く。


「奴は役目を果たした」


 ティナが睨む。


「どういう意味よ」


 ゼノアは答える。


「核を集める役目だ」


 シルヴァが剣を構える。


「ラースは」


 ゼノアは淡々と言った。


「死んだ」


 その一言に、空気が少しだけ重くなる。


 だが。


 ゼノアは続けた。


「だが奴のおかげで」


 手を軽く上げる。


 その瞬間。


 ズドォォォォン!!


 地面が裂けた。


 巨大な岩槍が突き上がる。


 第二魔王。


 大地操作。


 ティナが跳ぶ。


「地面!」


 クジャがカードを投げる。


「♦︎!」


 爆発。


 岩槍が砕ける。


 だがその次の瞬間。


 炎。


 轟音と共に火柱が噴き上がった。


 第五魔王。


 炎の力。


「ちっ!」


 ティナが光の斬撃で炎を切り裂く。


 さらに黒い影が床を這う。


 侵食。


 第三魔王の能力。


 クジャが叫ぶ。


「それ触ったら腐るやつ!」


 侵食が床を溶かしていく。


 空間が歪む。


 シルヴァが風を纏う。


「散れ!」


 竜巻が侵食を吹き飛ばした。


 ゼノアが少しだけ目を細める。


「なるほど」


 その視線がミルスへ向く。


 ミルスはすでに魔法陣を展開していた。


 巨大な魔法陣。


 床いっぱいに広がる紋様。


「元素支配」


 魔力が爆発する。


 雷。


 風。


 水。


 氷。


 四元素が一斉にゼノアへ襲いかかった。


 雷撃が落ちる。


 風刃が切り裂く。


 氷槍が突き刺さる。


 クジャが笑う。


「おお、派手!」


 ゼノアの身体が煙に包まれる。


 だが。


 その煙が割れた。


 ゼノアはまだ立っている。


 しかし。


 服が裂けている。


 腕には小さな傷。


 ミルスの攻撃は確かに通っていた。


 ゼノアが笑う。


「第四魔王」


 ミルスが答える。


「そう」


 ゼノアが言う。


「面白い」


 次の瞬間。


 ゼノアが消えた。


 空間移動。


 ミルスの前。


 拳。


 ドォォォォン!!


 ミルスの結界が砕ける。


 衝撃が身体を貫く。


 ミルスが吹き飛ぶ。


「ミルス!」


 ティナが叫ぶ。


 ミルスは壁に叩きつけられた。


 しかし。


 まだ立つ。


 口から血が流れている。


 それでも魔法陣を展開する。


「まだよ」


 ミルスの周囲に雷が集まる。


「雷帝槍」


 巨大な雷槍。


 ゼノアへ放つ。


 轟音。


 雷が炸裂する。


 ゼノアが一歩後ろへ下がった。


 だがその瞬間。


 ゼノアの手が伸びる。


 ミルスの胸が光った。


 第四魔王の核。


 ゼノアがそれを掴む。


「!」


 ミルスの身体が震える。


 シルヴァが叫ぶ。


「やめろ!」


 風が爆発する。


 だが。


 間に合わない。


 バキッ


 核が引き剥がされる。


 ミルスが崩れ落ちた。


「……っ」


 ティナが駆け寄る。


「ミルス!」


 ミルスは呼吸が荒い。


 もう魔力はほとんど残っていない。


 ゼノアの手の中で光が輝く。


 第四魔王の核。


 ゼノアはそれを見つめた。


 そしてゆっくり言う。


「これで」


 五つの核が共鳴する。


 第二。


 第三。


 第四。


 第五。


 第六。


 魔力が膨れ上がる。


 広間の空気が歪む。


 だが。


 ゼノアはまだ核を取り込まない。


 ただ笑う。


「面白い」


 その視線がシルヴァへ向く。


「ここからだ」


 炎が燃える。


 大地が震える。


 侵食が広がる。


 五つの魔王の力が同時に目覚め始める。


 シルヴァが剣を構える。


 風が揺れる。


「なら」


 静かな声。


「ここからだ」


 魔王。


 第一形態。


 そして――


 本当の戦いが始まる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ