表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
風葬のシルヴァ  作者:
第五章 魔王軍隊長
64/80

第64話 眼帯の奥

 中央塔の空間が歪む。


 黒い空間。


 重い圧力。


 ジェネシスの足元から闇の魔法陣が広がった。


「次の段階だ」


 その瞬間。


 空間が折れた。


 まるで世界そのものが折り曲げられたような感覚。


 シルヴァの身体が一瞬、空中へと引き上げられる。


「っ!」


 次の瞬間。


 床が入れ替わる。


 上と下が反転する。


 重力が狂う。


 ティナが叫ぶ。


「空間反転!」


 ミルスが即座に魔法を展開する。


「氷結固定!」


 氷の柱が地面に突き刺さり、四人の身体を支えた。


 ジェネシスは空中に浮いている。


 胸の傷から血がまだ流れていた。


 ラースの一撃。


 確実に効いている。


 だが――


 まだ戦える。


 ジェネシスが手を振る。


 空間刃が無数に出現する。


 次の瞬間。


 雨のように降り注ぐ。


 シルヴァが踏み込む。


「風壁!」


 風の盾が空間刃を弾く。


 ティナが跳ぶ。


「光閃連撃!」


 光の斬撃が連続で放たれる。


 ジェネシスが空間転移。


 だが。


 完全には避けきれない。


 肩が裂ける。


 血が落ちた。


 ジェネシスが舌打ちする。


「……面倒だ」


 ミルスが魔法陣を重ねる。


「氷牙嵐」


 氷の刃が竜巻のように巻き上がる。


 ジェネシスは空間を折る。


 氷刃が別方向へ逸れる。


 その瞬間。


 クジャが動いた。


「そろそろいいかな」


 クジャはゆっくり眼帯に手をかける。


 ティナが横目で見る。


「……使うの?」


「うん」


 クジャが微笑む。


「ちょっと痛いけどね」


 眼帯が外れる。


 その瞬間。


 空気が変わった。


 圧力。


 オーラが爆発する。


 ジェネシスの目が初めてわずかに見開かれる。


「……それは」


 クジャの瞳。


 赤黒い光が渦巻いている。


 魔力が膨れ上がる。


 中央塔の壁が震える。


 クジャが小さく呟く。


「封印解除」


 次の瞬間。


 クジャの姿が消えた。


 ジェネシスの背後。


 斬撃。


 ドォン!!


 衝撃が広間を揺らす。


 ジェネシスが吹き飛ぶ。


 柱を砕く。


 血が飛び散った。


 ティナが目を見開く。


「速い!」


 クジャがさらに踏み込む。


 カードが空中に展開される。


「♣︎」


 爆発。


 ジェネシスが再び吹き飛ぶ。


 床を転がる。


 胸の傷がさらに開いた。


 ジェネシスが立ち上がる。


 呼吸が少し荒い。


 明らかにダメージが蓄積している。


 シルヴァが低く言う。


「今だ」


 風が唸る。


 ティナが頷く。


 ミルスが魔法陣を展開する。


 四人のオーラが重なる。


 ジェネシスは血を拭った。


「……面白い」


 闇の魔力がさらに膨れ上がる。


 中央塔が軋む。


「では」


 ジェネシスの瞳が冷たく光る。


「こちらも本気だ」


 空間がさらに歪む。


 闇が圧縮される。


 戦いは、まだ終わらない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ