あなたの告白⑦
あの令息と共に私が現れたときには、彼女はとても驚いていた。
そこで私が公爵家から送られた事務官の一人と名乗ったら、彼女はますます訝しがってね。
あぁ、変装はしていたんだ。
彼女はすぐに私だと気付いたが、あの令息は何も分かっていなかったよ。
そして彼女は私を警戒するようになってしまった。
伯爵家の危うい現状には彼女も気付いていたからね。
私が王家の監査役として来たものだと信じたのだろう。
どこまで見せていいものかと、すぐさま公爵家に相談も入れていた。
賢明な人だろう?
うん、またそこでさらに惚れたよね。
彼女の伯父である公爵家の現当主から心配要らないと言われてもなお、彼女は不信感を抱いていた。
王家と公爵家の間に何かあるのではないかと、不安だったようだ。
確かに私と、かの人らの間には、すでに軋轢が生じていたから、今でも何もなかったとは言いにくいものはあるね。
でもそれは関係なかったから、私はすぐにでも安心して貰おうと頑張ったよ。
こちらには何の裏もないことを知らせるため、仕事の手伝いの合間、合間に口説くようにした。
ん?なんだい、その顔は?
やっと近くにいられるようになったんだぞ?
それは口説くよ。
え?余計に不信感が募ったのではないかって。
失礼だな、君は。
確かにまた別に怪しまれたところはあるが。
当初の不安は吹き飛んだようだったから、これで良かったんだよ。
もしやあの男にも何か吹き込んで、彼女から引き離したのではないかだって?
君は鋭いなぁ。
うんうん、如何なる手も使って、初日から排除したとも。
調書を読んだのだから、あれが彼女の近くにいてはならない男だったことは君にも分かるね?
恩情の件はどうなるって?
どう導かれようと、この結末を選択したのはあの男だ。
恩情は選べたところで受け取っている。
それにかの人らが想定したよう、収まるところに収まったんだ。
誰もがこの結末に満足しているはずだよ。
そうそう。
これからも彼女の心を煩わせるものは、彼女が知る前にすべて排除していくからね。
君もそのつもりで対応してくれ。
お、彼女を迎えに行くのにいい時間になったな。
なんだ?
まだ早い?怒られるって?
いいんだよ。
それも嬉しいから。
あぁ、そうだ。
その前に今日の本題を話しておかないとな。
今までの話?
前準備というものだよ。
お前、彼女に子どもの話をしたな?




