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【完結】どくはく  作者: 春風由実


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20/28

私の開示③


 こんな私で、あなたも面白くは思っていないのではないかしら?


 はじめてお会いしたときから、あなたにとっては可愛げのない女に映っていたでしょうけれど。


 今回決まる前から来てくださっていたことだって。


 もっと恨んでいる私を想像して、ご一緒に戦ってくれるはずだったのではなくて?

 それとも不遇を嘆き悲しむ私を、慰めたかったかしら?

 愛を求める可憐な令嬢だったら、出会ったときから都合もよろしかったでしょうね。


 でも残念ながら。

 私はお祖母さまの孫でもあるし、あの人たちと同じ血も流れているの。

 恨んでいることを期待するならともかく、心清らかな可憐な令嬢を期待する方が間違っていると思うわ。


 多くの男性は、泣いて縋って頼ってくれる、そんなか弱い令嬢をお好みなのでしょう?



 一緒にしないで欲しい?

 そういえばいたわね、そんな人も。


 あの人と生きる未来?


 可能性があることは聞いていたわ。

 でも初日からないことは分かったもの。

 だから想像することもなかったわね。


 あの人、少しは賢いところがあるのではなかったかしら?

 片鱗も見えなかったから、こちらも巻き込んでしまったことを嫌な気持ちにならずに済んで良かったわよ。

 え?違うわ。

 優秀な人だったら惜しいことをしたと思うのが嫌だったと言っているの。

 よく知らない人がどうなろうと、それはどうでもいいわ。



 急によく話すねって?


 これから長く共に生きていくことが正式に決まったからよ。

 あなたがいくら嫌でも、こういう私と生きていくことを知っていただきたかったのだわ。


 勘違いで期待させてしまったら、お互いにとって良くないことにしかならないと思うの。


 ほら、あの人たちもどういうわけか、私に良き娘、良き姉、良き孫を求めてきたでしょう?

 話せば分かるなんて、あの人たちにとって都合のいい私が存在すると信じているから言えたことだわ。

 はじめからないものを困ったときに急に求めたって助けにもならない、あれはそういう教訓よね。


 私は困ったときこそ、現実的でいたいの。

 だから側に置く人たちの本質はよくよく知っておきたいと思うわ。

 誰が助けてくれるか、何をすれば助かるか、分かっていなければ即座に動けないじゃない?


 だから私のことを知っておいて欲しいし、あなたのことも知りたいと思っている。


 

 まぁ、またそういうことを言って。


 だから私はそういう令嬢ではないの。

 あなたの戦略には乗せられないわよ?


 愛なんて不確かなもので繋がりたいとは思わないわ。

 私たちは堅実にいきましょう?






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