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不老の姉妹たちの旅物語  作者: Soryi
二章 姉妹と文学少女
6/13

第1話 転校生

新キャラ視点。


まだ若干日差しがきつい、ある秋の日。

いつもの通学路を気持ち早足で歩いていたとき、ふと楽しそうな声が聞こえてきた。


「姉さん、あれ美味しそうじゃない?」

「どれ?」

「ほら、あのたい焼き屋さん」

「確かに美味しそうね。今日の帰りに買ってみる?」

「そうしよ!」


どこから聞こえているのだろうと視線を巡らせた先で見つけたのは、並んで歩く笑顔の高校生だった。

茶色の鞄を肩に掛けたサイドテールの少女と、手ぶらで微笑むポニーテールの少女。遠目だが、二人とも相当な美人なのが分かる。


あんな眩しい人間も実在するんだな……と謎の感動を覚えつつ、私は速度を落としかけた歩みを再び速めた。

折角HRの前に本を読む時間が取れるかも、と早めに出たのだから、こんなところで足を止めるのはもったいない。







そして、私が席に着いて、持ち込んだ本を取りだす直前。


「紹介する、転校生のローヴァー姉妹だ」

「アンリーア・ローヴァーよ。妹を狙う不届き者には容赦しないから、その心算つもりで居て頂戴」

「クーアティア・ローヴァーです。アティアって呼んでください。姉さんはこんな感じですけど、良ければ仲良くしてくださいね」


珍しく早めに姿を見せた教師の後に続いて現れた二人の美少女に、教室が一段と騒がしくなる。驚きの種類が違うのは、どうやら私だけのようだ。

……どう見ても、通学路で見かけた美人だよな……。あの二人、転校生だったのか。


美しい金髪を後頭部で結び、水色のシュシュでポニーテールにしているのが、姉の”アンリーア・ローヴァー”。

そして同じ金髪を左側に寄せ、黄色のシュシュでサイドテールにしているのが、妹の”クーアティア・ローヴァー”というらしい。




「では君たちの席は……」

「一番後ろが空いているようだし、そちらに座らせてもらうわ」

「わたしはリア姉さんの隣で」


そう言ってこちらに向かってくる姉妹に、マジか……という溜め息がこぼれそうになった。

私の席は最後列の一つ手前で、二つ並んで空いている席は私の後ろとその隣のみ。つまり、これからは振り返ればあの美人姉妹がいるという状況だ。

……ははは、「あんな美人の近くに座れるなんて羨ましい!」というクラスメイトからの目線が刺さるな。

注目されるのは好きじゃないし、代われるのなら誰かに代わってほしいぐらいなんだが。




「これからよろしくね。名前を聞いてもいいかな」

「……斉藤説子だ。よろしく」


にこ、と柔らかく微笑むクーアティアに、なんとか返事を返す。隣のお姉さんは無言で、何故かじっとこちらを見ていた。


「姉さん、座らないの?」

「……そうね」


妹の声を切っ掛けに明るい茶色の瞳が逸らされ、私は知らず知らず詰めていた息を吐いた。

迫力がすごい人だな……。



「では、授業を始める」




……あ、本読めなかった。


補足コーナー

【見た目の秘密】

虹色の髪の美女と真っ赤な髪の美少女が日本に居たら目立ちまくるので、リアが髪と目の色を変える魔法を使っている。

淡い金髪はお揃いで、目の色はリアが明るい茶色、クーが青。

もしも色変え魔法が見破られても、不自然なものを違和感として認識させずに誤魔化す魔法が待ち構えているという二段構え戦法。


ちなみに二十代のお姉さんな見た目のリアは「発育が早いだけで実年齢16です」と言い張って入学しています。

(クーは元々見た目高校生ぐらい)(同い年の姉妹という事になる件は義理なので(※事実)で通した)


【斉藤説子】

物語が大好きで、隙あらば本を読んでいる女子高生。三つ編みおさげに眼鏡というザ・文学少女ないでたち。

正直、面倒事をたくさん呼び込みそうな美人とは距離を取りたい。


なお当の姉妹の心境↓

クー:席が近いしお友達になりたいなー

リア:レアな気配がするので気になる

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