底からの脱出口
?月?日 あれから何日が経っただろうか、僕は生きていられているのだろうか。「心………心…しっか─」闇の中で微かに何かが聞こえている。
10月2日 僕は目を覚ました。見覚えのない景色に戸惑いながらも僕の真横には点滴があった、カレンダーを見るとあれから一ヶ月が経過していた。
僕は倒れて病院へ運ばれたのだ。
あの時の声はなんだったのだろうか─
10月3日 病院で色々な検査が行われた。しかし、異常はなくその日限りで退院となった。
10月4日 どうしても闇の中で微かに聞こえた声が忘れられない。あの時の声は母親でも父親でもない、だけどどこか聞き馴染みのある声…あれは一体誰なんだ…?
10月11日 僕は学校に戻った。今日の学校は雨漏りもなくかなり快適に過ごせたが、机が少し汚れていた。
10月12日 学校へ行くと机が無かった。なぜだろう?と考えていると担任の先生が用意してくれた。放課後の呼び出しまでされてしまった、最悪だ。
15時30分 教員室の前のカウンセラー室で先生とお話をした。先生は「君はいじめられているのに気づいているのか?」と聞いてくるが、僕はその言葉を受け何も感じず素直に「いじめられてはないと思います」と、口にした。
11月1日 あれからは何も無く少しつまらない部分もあったが普通に学校へ行けている。前に考えていたことを忘れてしまっているような…