ドッペルはお前だろ!
「ダメか。また次のを探そう」
貧乏大学生である俺、安藤義彦はバイトを転々としては辞めていく日々だった。
とある日に、広告を見つけて飛びつく。
たった10日間で100万円がもらえる治験の求人広告だった。
応募すると指示のバスに乗るよう指示が来た。俺と他の被験者が乗り込むと、意識を失い密室のベッドで目覚める。
「君は被験者として、この部屋の中で10日間過ごしてもらう。時々、簡単な問題を解く指示がでるので解くだけ。それ以外の時間はすべて自由だ。ネット環境などは、順次開放していく予定だ」
刑務所の独房のような狭い部屋に、機械音声がこだまする。
「真正面にある不思議な窓はなんだ?」
数秒間を開けたあと、機械音声で返事が来た。
「君を映す鏡だ。必要な時に開閉する。この治験の重要な窓であることは伝えておこう」
3日間は小学生レベルの問題を解き、機械的にお膳に出された食事を食べて排泄して寝るだけだった。
朝7時、昼12時、夜7時ぴったりに支給窓からキャロリンメイトと牛乳が出てくる。人による配給は一切なく、自分一人が独房で時間を潰すだけだ。
4日目、カバンに入っていたスマホが戻ってくる。支給されたiPadでネットを使う事ができるが、閲覧のみで書き込みは禁止のルールとなる。家族や友人にLimeを返せないため、既読スルー状態で放置することになる。
ウェブでマンガや動画を見るときには問題ないが、何かしら情報を書き込むサイトに入ると通信エラーになってしまう。どんだけ送信速度が遅いのだこのクソ回線は!
スマホゲームをやろうとしても、ログインボーナスを貰った直後に二重ログインエラーとなって入れない。遅すぎる回線でバグってやがる。何度やってもダメだったから、ログボだけで放り投げた。
5日目の朝、目覚めると目の前にあった大きな窓が開いていた。その先には、まるで鏡のように反応する俺がいた。
「「おーい! 君は誰だい?」」
俺は一気に目がさめる。
「「いや、こっちが聞きたいのだが? えっ…」」
自分が咄嗟にかけた言葉が、鏡とは違う距離感ある やまびこ となって帰ってきた。
「「まさかドッペルゲンガー…?」」
相手と自分の言動が重なり、頭が混乱する。
「「ドッペルはお前だろ!」」
視線の目の前にある俺の指の先には、全く同じ姿勢の俺の姿があった。
治験5日目、実験完了まであと5日。
読者さんが物語と同じ状況になったら、どう打破しますか? コメント頂けると嬉しいです。
自分だったらこう脱出する、を書いていこうと思っています。
平和に脱出できたなら、ドッペルと一緒にスマブラタッグをやってみたいですね。絶対強そう




