第一話
カンカンと鳴り響く踏切の音がとても大きく感じる帰宅路
もうこれまで何度も経験してきた そんな慣れた環境の中で
今日はいつもには無い 特殊な状況下に少年は置かれていた
周りの風景は赤みがさした建物で染まっており
踏切の赤い点滅が周りに溶けている
風が大きく吹いた瞬間 少年は既に真っ暗な世界に居た
(・・・ん、あれ? ここはどこだ)
その暗い世界に 一つの光球が浮かんでいる
「やぁ、○○君 ようこそ 私の世界へ」
突然聞こえた声を探しても 周りは真っ暗で自分の位置すらわからない
わかるのは光球が浮かんでる事実だけだ
(もしかして この光が・・・?)
「ああ それが私であり 君をこの世界へ招待したのも、この私だ」
急に聞こえた声に驚きながらも 少年はなんとか対話しようと試みる
(そもそもそんな招待受けた覚えも 君みたいな存在も知らないんだけど・・・)
「そのことに関しては本当に申し訳ないと思ってるけど
こっちにもこっちの事情があってだね そのあたりを察してくれるとすごく助かんだけど・・・」
(こんなのラノベで読んだな・・・ たしか特殊な空間に連れていかれて
なにかサービス貰って異世界へ みたいな?)
「重ね その通りだけど訂正させてもらうよ
異世界へ行ってもらうのはその通りだけど サービスとかそういう特典は一切無いよ」
(あれ?そういえばこっちの考えって伝わってる・・・って、ホントに何も無いの?)
「うん伝わってるよ それに残念ながら私自身もう力という力は殆ど残っていないんだ
だからそうゆうのはサービスはもう出来ないに等しい その点は関してはホントに申し訳ないと思っている」
(え・・・何も無しで魔王討伐とかモンスター退治とか言われても絶対出来ないって言いきれるんだけど・・・)
「その点に関しては安心してほしい 私が君に思うことがあるとすれば それは
今から行く世界で平和に過ごして欲しいという願いだけだ」
(そうなの?・・・それじゃなんで僕はその世界に呼ばれたの?)
「それは・・・・・・・・たまたまだね」
(たまたま・・・・・・・・? たまたまってアレだよね 偶然とかそういうヤツだよね?)
「そうだね、そのたまたまであってるよ」
(おぅ・・・信じたくなかった・・・)
皆様初めまして くると申します
このような自分勝手な作品をお目を通して頂き 本当にありがとうございます
書き手は初めてなので 至らない点は多いと思いますが
長い目で見てもらえればうれしいです。