宝石の国となろう
この作品はとても大事な作品。多くの人は何故なろうは西洋風ファンタジーばかりなの?について馬鹿の一つ覚えみたいにシェアワールドで書くけど、そんな単純なものじゃない。そういったものはすべてトレードオフの関係になる。根本の面白さについて分かってない。
この作品を見れば全て謎が解ける。ただ私が解説し無いと無理。この作品ね面白さが分かりにくいんだ…。私みたいに非現実的な世界観が好きじゃないと多分苦しい面があると思う。この作品元々女性向けで男性オタにも受けたのが中性的だからなんだ。それによって作り手次第でどっちでも取れるから。
漫画は明確に男の子に近く意識して描いてあるらしい。じゃ何故それが?声優になる。アニメはコレを女性声優でやったんだ。これによってどっちとも取れる感じが強くなった。ゆえにこれ誰が支持してるのか?さっぱり分からんのだ。強い人気が有るのは、キャラアニメの面が強いからになる。ただどっちに受けたのか?がさっぱり分からないから面白さが分かりにくいんだ。
そこでそういったキャラで見るのじゃなくて、ストーリーを見ていくと、典型的な個性的な世界観が面白さを分かりにくくしてる。なんと言っても、主人公が何をすれば良いか?分からないと悩むスタートなんだ。主人公が悩んでいたら受け手はもっと悩む。もしも西洋風ファンタジーだけ使って、する事をとても個性的にしたら多分それうけるかな?って疑問がある。
なろうファンタジーを見れば分かるが、大体世界観よりもストーリー自体が似てるんだ。何がしたいのか?がすごくわかりやすいんだ。シェアワールドの説明しなくても分かる分かりやすさとこれ違うんだ。だからシェアワルードって言葉を馬鹿の一つ覚えって書いてるんだ。
たまたまこれ受けたけど、私はすごくリスキーだと感じた。それでも好きだから私はこの作品の面白さについて見ながら考えていた。ここからはテーマ=タイトルとズレル。流れを追っていこうと思う。
スタートは何をしたいか?を決めていく流れになる。2つの問題があってまずしたい欲求が良く分からない。次に、根本的に何をやっても力不足で誰からも必要とされて無いから居場所が無い。特に重要なのは、一番それを求めて欲しい先生からそれを求められてない。もうこれベタベタな文芸的な流れになる。
前半はっきり感じる主人公の思いは無力感になる。何故これ受けたんだ?って不思議に成る部分。俺TUEEの真逆になる。私個人は、この何をやるか?決まってないが行き当たりばったりの1話1話のやる事を楽しく見てた。そこから、中盤の重要なキーが来る。そこまでにポンコツ主人公可愛くない?って見えてくるんだ。
さてこの感情、って大体男は女性に沸くんだ…。所謂庇護欲をそそられるんだ。声優さんがまたそれに合ってる。聞けばすぐ分かるが、悠木碧と言う今NO1だろう声優さんの紅の頃の子供の演技がすごく似てるんだ。今でも悠木節といわれて得意なパターンとしてカメレオン声優だが、良く使うスタイルになる。
声より独特の演技が似ている。この演技が滅茶苦茶フォスってポンコツ主人公に合う。実は悠木碧はまどかの前半以外そういった無力感主人公をやった事が無いし、しかもまどかの演技全く違う。だからすごく新鮮なんだ。
さてさてそれが中盤に、仲間の破壊と自身の強化が重なって有能になる。え?となってしまう。この作品は根本的に変化を描くもので、それが上手く嵌ったから良いけど、一歩間違えればこれとても危険。
斬新な世界観だが、やりタイ事はいきあたりばったり、キャラは変化を描くのが主軸になってる。手探り状態で創ってるのがミエミエなんだ。結果的に上手く言ったけど、これって原作で上手くいった物を選んだだけじゃない?良い所どりした感が見えなくも無いんだ。
ただこの作品SFの王道である。大きな世界の謎がある。そこは結構しっかり創ってる。ただそれがストーリーの軸なので出てくるの後半で、主人公が褒めてほしかった先生ってのが、この世界の謎に深く関わってる。人間関係と世界の謎を上手く絡めてる。中抜き構造ならセカイ系と言われるようなタイプ。
だがこれセカイ系じゃない。だって世界にそもそも人が居ないから。居ないものは描けない。
後これだからSFじゃない。これは作り方のポイントであって、科学知識に拘りすぎなければSF的にならない。そもそも多くのオカルティズム的世界観はその当時は論理的だったんだ。だから根本的にはSFとファンタジーを分けるのは科学知識以外ない。所どころ科学知識がこれ出てくる。
例えば宝石人達の物語なのでダイヤモンドの強度等が関わっている。その辺りのSFにならずにファンタジーとしてみさせる匙加減が絶妙に上手い。
面白い事は面白いんだ。だが、これアニメオリジナルで創ってはたして上手くいっただろうか?と考えるとアニメ製作者の力量の低さもあるけど、一発勝負でこれかなり難易度が高い。原作物が優れてる一番の利点は、上手くいった作品だけアニメ化すれば良いからが大きい。それをなろうの作者にやれと強要するのは私は出来ないな。
この作品が面白いからこそ私は今回の話を書いてる。面白さとは結果なんだ。もっと原因を見る必要がある。そこから見るとこういう作り方はかなり結果を出すには危険だ。