第7話 は?
まだ面白くない。
のりばあの席に向かった。
読書をしていたが近づいているのに気づいたのりばあが目をまん丸にしている。
比喩表現とかじゃなくてマジでまん丸。
そして普通に会話できる距離になった。
ゆっくり息を吸って。
「なんでのりばあってよばれてるの?」
「え?」
「え?」
「え?」
ほらやっぱりこうなるじゃーん。
あーもういかんですわー、ほんといかんですわー。
やべーどうしよう、今更なんもないとか言えないし。
すると突然。
「いやー、それは永遠のなぞだよね、うん」
は?
「あっ、なぞっすか、はい、いやでもなんかないの?」
「世の中には知らない方がいいこともあるんだよ」
は?
「あっ、そうっすか」
「あはははは、あは」
「はは、ははははは」
いやいやいや。
こんなことがあったからとかあるでしょ。
なんもなしに急にあだ名がのりばあは無いでしょ。
しかも知らない方がいいことって。
まあでも別に嫌われている感じは無かったからもう話す必要ないしこれにて一件落着。
「どうも」
と言ってその場をあとにしようとした、その時。
視線を少しずらしてちょっと恥ずかしそうに。
「あのー、なんでそんなこと聞いたの?」
えっ、ヤバイ!
なんて返そう!
ここは適当に誤魔化すしかないっ!
「いや、別にちょっと気になって」
するとえっ!と言わんばかりの顔になったがすぐに戻り「ふーん」と言ってそのまま読書を再開した。
何なんだ?と思いながらもスルーした。
何なんだよ、変わってるな。
このとき、後々こんな風になるとは思ってもみなかった。
読んでいただいてありがとうございました。
なにこの会話と思うかもしれませんが実話ですのでよろしくお願いします。
次話も読んでいただけるとさいわいです。