地図
「ふふん~♪ふ~ふん~♪ふ~ん♪っで、それでこれからどうするのー?」
地図を見ながら黙々と歩く俺に向かって進んでいく俺に絵空は時より鼻歌を混じりながら何かを企んでそうな顔で俺にそう言ってきた。
「いや、だから委員長を助けるためにここから早く出ないと…」
「そんなこと分かってるよ~、地図にはここを出るルートが書いてあるんだよね~?じゃあここは今どこだか分かる?」
「え?」
俺は改めて地図を見た。地図はここに来る入り口から出口までのまでのルートだけが書いてある。
さっきも言った通りこの地図には街のことは書いてなくただの空間の中に壁があり迷路のようになっていると示してあった。だから俺はその壁が街の建物だと勝手に決めつけて進んできた。今思うとなんで俺はこんな地図なんかでここを出れると思ったのだろうか。地図と実際の場所が違うと分かった時にもう少し慎重に動けばこんなことにならかったかもしれなかった。
さらにそこに絵空が現れ追っていたために完全にルートから外れたのだ。
と言うことは…
「もしかして…迷った…?」
「あやや~、やっと気づいたか~」
悲観的な俺と対照的に絵空はなんか楽しそうだ。
「けどさ、よくこんな地図で今まで迷わなかったかったか不思議でしょうがないよ。これじゃあ遅かれ早かれ迷うに決まってるじゃん。」
ごもっともな意見だった。なにも反論することができない。
「けど~このくらいならなんとか分かるかな~?」
「本当に!本当に分かるの?」
「そりゃ分かるよ、どのくらいこの街で逃げ回ってたと思ってるの?もうこの街の構造は頭に中に入ってる。あとはこの地図と照らし合わせたら完璧よ!」
「よ…良かった!絵空本当にありがとう!」
本当に良かった、迷ったと分かった時は頭が真っ白になったか絵空に出会って解決できた。
こんな性格の絵空だったが、彼女もまた奴らの被害者だ。記憶や自分の名前まで消されてわけのわからないままはこの街に放り出された。仲間や建物が消えていくなか1人で必死に生きてきたんだ。俺もこの子を助けたい。俺にとっては絵空はもう大切な仲間だ。
「じゃあ~、脱出方法もわかったわけだし…ここで1度休憩にします!」




