表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
虚無世界  作者: 天神
17/136

記憶と記録

そうだここは確かに昨日までいた場所

「ここからは実際に見てもらったほうが早いと思ってまた来てもらったわ。」

「でもここに来たらまた捕まっちゃうんじゃないの?」

「昨日逃げる時にもみたでしょ、もうここには人は1人もいない。理由はもう分かるよね?」

これまでの話を聞いた今ならはっきり分かる。ここに今までいた人は現象に巻き込まれていなくなったのだ。それから俺と委員長は昨日脱出したルートとは逆に進んだ。誰もいないんじゃとくに警戒することもない。その施設の中は人がいないのに電気が通っていて壁が白いことも相まって某ホラー映画に出てた施設みたいな不気味なものがあった。昨日脱出した時は逃げるのに必死で気づかなかったがここにはたくさんの部屋がありガラス張りになってるところがありそこを見るとたくさんの機械やビンや薬などがあった。ここは研究所や病院のなにかなのか?

「ここに入って。」

俺は委員長に案内された部屋に入った。そこで俺は妙なものを見つけた。それは日本国旗であった。

「あなたを拉致してここに連れてきたのは私たちの国日本よ。」

今まででの俺だったらそこで俺は取り乱したりはパニックになったのだろう。けど今は違う。こんな大規模な施設を作り誰にもバレずに維持できるなんてそうはいない、だからある程度検討はついていた。そしてなにより今まで起こってきた出来事のインパクトに比べたら衝撃は小さいほうだ。

「それで日本政府はなんで俺をさらったの。」

それを聞いた委員長は近くにあった機械をいじり出した。すると部屋の明かりが暗くなりそして機械がプロジェクターのごとく正面になにかを映し出した。

そこに書いててあったことに俺は最初は意味が分からなかった。そこには日本で起こってきた現象の詳細がこと細かく書いてあったのだ。しかし俺が分からなかったのはそれではない。

今までの話からすると現象で消えたものがすべて消えて無かったことになる。だからここに書いてあることは無かったことになっていてこの記憶に残ることはないのだ。

「けど特異体質の人間が記録した記憶は消えない…」

「え…?」

「特異体質の人間は現象がおきて消えたもののことを覚えてる。だからそれをなにかに記録しても消えないのは当たり前じゃん。」

いや俺が聞きたいのはそこじゃない。

「委員長…今まで見つかった特異体質の人間は俺と委員長ふたりだよね?」

「そうよ、いまさらそれがなにか?」

「じゃあそれを記録したのって…?」

「それも私、ちなみにあなたをここ連れてこさせるようにしたのも私ね。」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ