本音と建前
恋愛は物語にとっては切っても切れない関係であるのは否定はしない。だってゴールデンタイムのドラマはもちろん、ホラー映画やギャグコメディ、ましては小さな子供が見るようなアニメにまで大なり小なり登場人物に恋する誰かがでてくる。それくらい重要な要素になってしまった恋愛だけど当然俺達にも無関係ではなかった。
どうやら俺は委員長が好きだったらしい。
らしいと言うのは変かも知れないが自分でも気づいていなかったのが本音だからだ。
Gが言うには俺達が委員長のことを好きだってことはみんなしていたらしい。
それはナゼか?そんなの見てれば誰でも分かるよと笑って言われた。俺はそんなふうにクラスのみんなから思われていたのか…、全く覚えてない…。
当然俺達といったんだから俺の他にもいるはず、そいつはもちろんGだ。
知らない間に俺達の間には三角関係になっていた。だから俺は敵で世界を滅ぼした敵で恋敵なGといろんな因縁が糸が絡み合うように混じりあい戦ってきたわけだ。
そんなGは俺が聞いたわけでもないのに勝手に喋りだした。
「なんで俺がこんなことをしたかもう知ってるだろ?世界を無くした理由も」
「うん、それは…。 」
「別に言わなくていいよ、あんま言いたくも聞きたくもないし。お前に聞きたいことは別にあるし。」
「聞きたいこと?」
「お前ここに来る途中になにか疑問に思わなかったか?」
「疑問なら沢山あるよ、あの街とかなんもない空間とか学校とかなんで地下にあんなもんがあるのかわけがわからなくて頭がパンクするとこだった。でもそれはほとんどお前が話して解決した。」
「あー、それなんだけど確かにあの時言ったのは確かに本当のことだけど本音と建前で言ったら建前の答えなんだわ。」
俺がバカなのか分からないけどちょっと理解が追いつかない、今までGの言ってたことは確かに本当だけどそれとは違う何かがある?それはまあ分かった。
だけど!それをさらっと、しかも軽い口調で、しかも今までの委員長の恋愛の話をしてる流れをぶったぎるように話始めたから俺の脳内パニック状態!
「ハハハッ!お前凄い顔してるぞ。」
「そりゃそうだろ、誰でもこんな顔になるよ。」
「お前の言いたいことは分かる。何でこれが委員長や恋愛と関係あるのか?だろ。」
「そーだよ。」
「それはあの建物は全部委員長のために作ったからだ、街も学校も、それが本音の答え。」