表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
虚無世界  作者: 天神
110/136

厨二病

世界は物凄く難解で複雑なシステムが入り乱れて成り立ってる。

いったいそんなシステムを誰が構築したのだろうか?

国?

政治家?

富豪?

いいや違うね、こんな複雑にしたのはこの世に存在している全てのものが犯人だ。存在するために何もかもが複雑になる。

そう考えると今の世界は単純明快だ。だって今存在してるのは俺を含めて3人、委員長は意識を失ってるから俺とGの2人がこの世界の命運を握っているのだ。

さっきGにあんなセリフと言ってしまったが内心少し恥ずかしい、こんな歳にもなってあんなクサイことを言うなんてもし委員長にでも聞かれてたら

「いい歳して厨二病かよ!」

ってツッコまれてたことだろうな、ハハハッ…。

だけど厨二病といえば倒さなきゃいけないGは今や厨二病の塊だ。あいつに傷を負わせても特異体質をいいことに現象の力で傷をなかったことにして何度もら甦るゾンビみたいなやつになってしまった。

この説明だけで厨二病のが考えた最強のラスボスだよな。

こんなチートなやつを倒す方法なんてあるのか?

そんなことを考えてる間にもGは俺の顔面を殴ってきた。

「お前そんなこというやつじゃねーだろ!」

確かに正論だ。

頭から流れてくる血を拭い無駄だと分かっているが今はこの手しかない、Gに向かいがむしゃらになりながらひたすら殴る、蹴る、そんなことを繰り返した。

もちろんGも反撃をし俺の顔面や腹、至るところに攻撃を出す。

お互い打撃、キック、ひじうちなんでもありの世界の命運を掛けたただの喧嘩。

しばらくそんなことをやってるうちに2つ気づいたことがある。

1つ目はあいつの体力、何度も言ってる通りあいつは傷をなかったことにできる。だからいつでも体は健康状態だ、だけど時間が経つにつれアイツの息があがっていきパンチのキレがなくなっていくのが分かった。だんだん弱々しくなるやつの攻撃、つまり体力は回復できない。

あいつはあるものを無くすことができるが無いものをあることにすることは出来ない。

そんで2つ目、これが重要だ。

体力が無くなったGがついに手を一瞬止まった。そこを俺は見逃さない。奴の右ほほを渾身の力で殴る。

殴られたGは壁に打ち付けられそのまま倒れこんだ。

俺はGのもとに駆け寄り奴の様子を確認する。

Gは壁に当たった時頭も強く打ち付けられて脳震盪を起こしたのか意識を失っていた、が重要なのはそこからだ。

今倒れているGは今までのGとは明らかに違った。

些細な違いだが俺には天と地ぐらいの差がある。

何故なら今倒れてるGには傷がある。

つまり傷を無かったことにしていない。

いいや無かったことにできない。

2つ目に気づいたこと…

それはGの意識がないと現象の力は使えないこと。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ