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虚無世界  作者: 天神
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トリガー

都会や大都市のイメージといえば人が沢山いて、交通手段が発達していて、なんでも手にはいり、物が溢れている。

そしてなにより高い建物が沢山建ってる。見渡す限りオフィスビルや観光地になっているひたすら高い建物、そしてそこから見える絶景は最高だ。

俺が思う都会のイメージはこうだ。

今俺がここにいる部屋、そこは東京でなおかつ高い建物の最上階にいると俺はそう思っていた。

その予想はもちろん当たってたし、だからここがガラス張りになった時そういう景色が目の前に広がるだろう。

と考えてた。

けどガラスの向こうに写った景色は都会の鮮やかなキラキラ世界ではなくなんにもない、まっさらな世界だった。




「な、綺麗だろ?なんにもないって」

そこにはなんにもない、ただ平らな地面が永遠と続いているだけの景色が永遠と続いている。

よくアメリカの映画で砂漠地帯を一歩道の道路で走るシーンがあるがここには砂も、道路も、もちろん車なんてものもない。

けどこの景色を俺は見たことある。

この下の階で…

それにこれの原因がなにかも知ってる。

だから俺は驚いていた。

「これは現象の…でもなんで…?」

「なんでって現象のせいじゃんに決まってるじゃん。」

「だからなんでこんな広範囲に現象の力がいきなり広がってるんだよ!」

現象の力は徐々に広がっていたのは知っていた。けどこんなに急激に、しかも広範囲にだ。

いくらなんでもおかしすぎる。

「これも…お前のせいなのか…?」

「うーん、確かに俺のせいではあるんだけどなんか違うなー?」

Gのそのはぐらかした言い回しにいい加減嫌気が刺してきた。

そこに落ちている刀で今すぐあいつを刺したい気分だ。

「こんな状態になってもまだふざけているのか?」

「そうだなー、それもそうだしなら話すよ。けど聞いたあと後悔はするなよ?」

そう言ってGの長いひとり語りの幕があがる。















俺達日本政府は現象のことを研究をしていのはお前も知っているよな?

そうだよな、あんなことされたんだから。

で俺達は現象を止める研究の他にいろんな分野に転用する研究も平行してやっていた。それは医療や経済、軍事など様々だ。俺やお前が使っていた物もそれの賜物だ。

そしてある時から現象を止める研究よりもそれが主なことになっていた。

それがいけなかった。

現象はいわば自然だ、自然は決して人間が扱えない品物だ。少しなら利用しても地球は怒らない。だけどそれが行き過ぎると地球も怒り制裁をくだす。

俺達は行き過ぎた研究をしたため地球を怒らせた、その結果が現象の活発化。

俺達はそれから研究を現象を止めることのみに集中したが時すでに遅し、現象は世界中に広がりを見せた。

だけどそれでもまだ世界はなんとか成り立っていた。

ついさっきまでは…。

なあY?特異体質の性質ってなんだっけ?

そう、現象の影響をうけない。

そしてあとひとつ、その分まわりに現象の力が及ぶ。

じゃあただでさえ少ない特異体質が1ヶ所集まったらどうなると思う?

それが答えがこれだ。

俺、Y、委員長、そしてそこにある肉の塊になってる優歌という女、4人の特異体質がこの建物、なおかつこんな狭い部屋に集まった。

現象の影響がたいさん受けているこの建物で

現象の影響を受けない特異体質

ならそのしわ寄せはどこにいくと思う?

答えは世界中だ。

俺達が集まったことがトリガーとなりここにあった現象は世界中に散らばりただでさえ活発だったそれは地球を飲み込むほどの力を持った。

そんなことがおきてるのに俺達は全く影響を受けないのはやっぱり特異体質だから。

皮肉なもんだよな~、だってこれを起こした張本人たちはなんにも影響はなくて、なんにも知らない人たちは存在すら消えちゃうなんて。

まあ結論から言うと、世界中がこんなことになったのは

俺のせいでもあり

現象を利用した人間たちでもあり

ここに来てしまった

お前のせいだ。

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