Ex4.森の中で。
とある森の中で、獣耳の女性が10体の動物に囲まれていた。
どれも体長が3m以上はある。
「油断したわね。これはちょっとまずいかも。」
女性は焦りを隠しきれない様子でつぶやいた。
「ガアアアァァ!!」
囲んでいた動物のうちの1体が女性に爪で切りかかってくる。
女性はそれを横に動いてかわし、動物の頭に蹴りをいれようとする。
が、他の1体が女性に突進をしてきた。
彼女は蹴りを中断し、地面に転がりながらそれを回避した。
そこに、さらに別の1体が攻撃をしかけてくる。
間に合わないと判断したのか女性は腕を顔の前に出し防御態勢を取る。
数mほど吹っ飛んだ彼女の腕からは血が流れている。
「覚悟を決めるしかないようね。いいわ。一匹でも多く道連れにしてあげる。」
女性は何かを決心した顔でそう言うと立ち上がり構えた。
彼女が集団に突っ込んで行こうとしたその時
「お困りかな、お嬢さん。」
女性と動物たちの間にある茂みから、獣耳の男性が姿を現した。
背には身の丈ほどもある大剣を負っている。
「えぇ。少し困っているかしら。」
「女性が少しでも困っていたら、助けるのが男の責務だな。」
男はそう言うと、大剣を構えて動物たちの集団へと走って行く。
突然の男の登場で反応が遅れた動物の一体が、大剣によって腹を切り裂かれた。
それを見たほかの動物たちは一斉に男性へと向かっていく。
だが、ある者は唐竹割りのように真っ二つに体を裂かれ、ある者は首を切り落とされ、ある者は腹を突き刺されて大量の血を流す。
1分後、その場には大量の死体が転がっていた。
「助かったわ、ありがとう。」
「どういたしまして、お嬢さん。」
「武器を使っているのね。それも、まるで見たことがない武器だわ。」
女性は男性が持っている武器を見て、不思議そうにそう呟く。
「臆病なものでね。森に入る時は武器をかかさず持つようにしているのさ。これは俺の家に代々受け継がれている武器だ。」
「そうなの。いい武器じゃない。」
「褒めてもらえてうれしいよ。それじゃあ、気をつけて帰るといい。」
男性はそういうとその場を去ろうとした。
「待って。」
「ん?なんだい。」
「少しあっちで話さない?」
女性は熱のこもった視線で男性にそう提案をする。
「ふむ、積極的なお嬢さんだ。」
「積極的な女は嫌いかしら?」
私は好きです。




