第四話 ⭐︎4ダンジョン
フィアの修行のために☆4のダンジョンに赴くクロエとフィア
道中の敵を軽く倒し修行の成果をみせるフィアだったが…
フィアとクロエはとあるダンジョンに来ていた
初級⭐︎4のダンジョン蜥蜴の洞穴
入り口近くでは動きがゆっくりになった蝶をカエルが舌で捕えていた、捕食されると思っていたが,蝶は蛙の舌に口を突き刺しそのまま血を吸い尽くしてしまった。『あ…あれは?』震えながらフィアは指をさした
『星4以降のダンジョンは神様の力の影響を受けてるの、ここなら時間が早くなったりゆっくりになったりね』
『でも…私たちは時魔法軽減の装備があるから大丈夫なんですよね?』
『そのとーり!装備が出なかったから今までは
入れなかったんだけど…ここならお互いに良い修行になりそうね』
暫く歩いているとクロエは奥に小型の獣が見えたため足を止めて観察した
『敵は3体…私が注意を引くから後ろからお願い』
『わかりました…』
小声で打ち合わせをしクロエが飛び出し獣の前に立った盾を構え3匹の注意を引く私は後ろから人形を使い『回転舞踏』を繰り出した3回踊る様に蹴りを入れた後スピンからの踵落としを決めアセンダントを放つ…獣は吹き飛ばされ消失した…。
『なに今の技!?もしかしてそれが奥義?!』
『はい!リモンさんに教えて貰いました』
フィアは奥義について興奮気味に説明した
『なっなるほどねぇ…条件が厳しい代わりに攻撃かサポートどちらか選べるんだね、回復なら僧侶もいるけど僧侶は攻撃が全然出来ないんだよね』
フィアは魔物が落とした物を拾いながら言った
『ソウリョですか?色んなジョブがあるんですね』
『久しぶりにクロエ先生の授業の時間ですかな?』
『流石にダンジョンではやめておきます』
苦笑いをしながら断ると通路の影からさっきよりも大きな獣が現れた
壁際にいたクロエに目で合図を送ると
穴の淵に立ち奇襲を仕掛けあっさり倒してしまった
驚いてる私を見てクロエが言った
『今のは『弓使い』の技の一つなの』
『色んなジョブを鍛えれば他のジョブの技も使える様になるのよ』声を抑えていった
クロエは進むの合図をして洞窟の奥に進んでいった
『凄いですね!まるで光るカーテンですよ!…でもこれが
今回の討伐対象なんですよね?』
そこにはピンク色に光る枝垂れ植物があった
『そうだよ、この景色に擬態して天井に張り付いているんだ気付かずに近づいた獲物を尻尾で攻撃して捕えて捕食するんだ』
クロエは一通り見渡すと指で合図した
目を凝らしてジーッと見つめてようやくわかった天井の一部が明らかに生物の肌の色だった『見つけました!』
『ダンジョンのレベルが上がればもっと凄い物が見れるかもよ?』クロエは自信ありげに言うと攻撃をしかけた
フィアはクロエの言葉に胸を躍らせていた
…
……
フィアとクロエは洞窟の奥、その手前まで来ていた
『クリエ(回復魔法)をかけるので動かないでください』
『ありがとね…なるほどね、あの光る尻尾は体内で生成した発光物質を尻尾にかけて光らせているんだ』クロエは洞窟の奥を見ながら言った
『あれが討伐対象のメガロ・カウダですか』
『間違いないね、尻尾からの攻撃と唾液には注意するんだよ』回復が終わり立ち上がると指を三本立て合図をした…頷くと0で奇襲を仕掛けた。
武器に炎を纏わせ『炎斬』技名を叫びながらぶら下がる尻尾に一撃を喰らわせる驚いた生物は尻尾を大きく振り回し追撃を防ぐと同時に炎を鎮火させた奇襲を仕掛ける作戦は失敗した。
『フィア!気を付けてこいつの尻尾には物理攻撃も通用しないから!』頷くと人形と側面から挟み撃ちにし腹部に攻撃し回転舞踏に繋げようとしたが尻尾を上げたため距離を置いた
(これじゃ奥義にも繋げられない…)
『胴体もダメです脂肪が厚くて物理攻撃は通りません!』上げた尻尾を振り回し遠心力を利用しクロエに攻撃したクロエは盾を構えていたが吹き飛ばされてしまった
そのまま追撃をしようとした為人形と2人で
側面から蹴り上げ『三連脚』空中で3回蹴りを入れてそのまま『地獄落とし』踵落としで地面に叩きつけたが魔物は尻尾で受け身をとりバネのようにして飛ぶと空中で身を翻しフィアに尻尾を叩きつけようとしてきた
『危ないッ!』立て直していたクロエは剣に炎を纏わせ側面から切りかかった、その声に合わせるように『アセンダント』を放ち援護した『炎龍!』魔物の身体に一筋の切り傷をついた後そこから炎が吹き出し魔物を焼き尽くした
消滅した後青い球だけが残っていた。
『クロエ!凄いです!あんな硬い敵を倒すなんて!』
『やっちゃった…私がゴリ押しで倒しちゃったらフィアの練習にならないのに…』
フィアは助かった恩とクロエの正論に言葉が詰まっていた
『あっでも危なくなったら避けないと!』
『クロエが剣を構えていたのでサポートに徹したんです』
『それでも敵を倒せなかったらフィアがやられてたんだよ?!もっと自分を大切にして…』
返事に困っていると物を拾い終えたクロエが顔を上げて言った
『前日祭まで時間もないし急いで戻らなくちゃね』
『はい…』自分を大切にその言葉が胸に…つっかえていた
ダンジョンを出ると老婆と兵士が立っていた
『お嬢さん方あの魔物を倒してくれたんだね…ありがとうね、これはお礼だよ』
『そんなお礼だなんて…』
『私がまだ冒険者だった頃に着けていた装備品だよ受け取ってくれるかい?』クロエは暫く考えた後
『わかりました…大切に使わせていただきます』
お婆さんに別れを告げ私達は帰路についた。
『街に着いたら私は打ち合わせに行きますね』
『鑑定と夕飯は任せといて!』
…
……
飲食店『ネスト』の地下にて
『先ずは魔法人形の契約者って事にすれば参加は問題ないな、あとは魔法人形らしからぬリアクションをしなければ大丈夫だろう!』
そう言うと『胸に手を当ててきた』
『あの…ここですからっ!!』服をたくし上げてお腹の窪みを見せた、意味を理解したルカは申し訳なさそうに言った
『すまなかった…言い訳をさせて貰うと人型の魔法人形はあまり使わないからわからなかったんだ』
『街にあんなにあるのにですか?』
『あの魔法人形の活用方法は兄貴が提唱した物なんだ、「使い物にならないからって倉庫に置いておくなんて勿体ない」てな、昔は人の代わりに大量に駆り出されていたらしいぜ』
(それで銅像にコアがあったんですね)
『作戦はどうしますか?』
『兄貴の魔法は殆どが時魔法との合わせ技なんだ例えば『タイムボム』は長針と短針が出現し長針が発射されるまでの時間で短針が方向になっているんだ、この法則は他の技も同じだから覚えておいてくれ』
『長身が時間…短針が向きですね』
『他にも『火時計』は1分で火の鳥が時計から飛び立つ広範囲の魔法だ、法則があるが喰らえば大ダメージだ』
『これらの魔法や技を避けるためにフィアには安全な場所を見つけてそこにいてほしいんだ』
フィアは話を聞いて疑問に思った事を口にした
『方向や時間が見えてしまうのはメリットがあるのですか?
ジャンプしたら避けられそうな気がするのですが』
待ってましたと言わんばかりにルカは答えた
『相手が100%飛ぶってわかってる状況ならソッコーで撃ち落とすだろ?』
『それは…そうですね』苦笑いを浮かべて答える
『それに威力がヤバいんだ、方向を一々確認しながら戦うのだけでも大変なのに容赦なく剣で打ってきやがるんだ。』
そこまで聞いてある事を思い出したフィアはクロエが使っていた奥義について聞いた
『奥義はどんなのを使うのですか?クロエは炎龍という技を使っていましたが』
『それが…見た事ないんだ』
『兄弟なのにですか?』
『悪いかよ』ルカは俯きながら続けた
『…』(こういう時…なんて言えば)
『それでも…今回はお兄さんを救うためにも必ず勝たなきゃいけないけないんですよね?』
ルカは暫く考えたのち答えた
『…そうだな、いまさら負けることを考えてる場合じゃないな!』
『その意気です!でもそれなら奥義からが本番と思った方がいいかもですね』
『まさか奥義なら最後のぶつけ合いだろ?
そういうお前はダンジョンどうだったんだ?』
急に詰めてくるルカに困惑しながらダンジョンであった事を話した
『☆4かもうそんなに…そっそうだフィアは属性を持ってないのか?』
(私の属性…そういえば考えたこともなかった…生まれた種族に起因するなら属性は何になるのだろう?)
『まぁどのみち魔法人形は…試合中に魔法が使えないから
気にしなくていいな、もし気になるなら時祭りが終わった後で調べてやるよ、今は準備で忙しくてやってないはずだからな』
『本当ですか!?お願いします!』
『任せときな、それじゃあ俺はもう行くから次ぎ合う時は試合でな!』
その後ルカと別れ私はギルドに向かった
ギルドにはリモンがいた
『それでは今回は人形の強化と修復、強敵との戦い方についてお話ししましょう』
(強敵…今日戦ったメガロ・カウダような相手ですね)
『人形使いは色んな職業の中でも特に有利に立ち回れるでしょうね』
『単独でもパーティーでも人形を囮にして逃走の時間稼ぎが出来ますから…これは逃げる場合の話ですが』
リモンは棚から鞄を取り出しながら続けた
『避けられないあるいは負けられない戦いの場合は人形を下げて戦うことをお勧めします、格上の相手とまともに戦えば人形を破壊されるのがオチです、敵の懐で人形をサイズアップし避けられない位置から攻撃しましょう
対人なら顎や関節部分を狙い魔物なら頭部や弱点部位を狙うのがいいでしょう』
リモンは鞄のロックを外すと人形を取り出した
『相手が遠距離の攻撃を使うのなら人形で撹乱しましょう、遠近法と言って近くの物を見る場合遠くの物体はぼやけてみえるんです、その逆で貴方を注視している場合人形からの攻撃を回避するのは難しいでしょう…さて』
リモンの空気が変わるのを感じた
『一番は無理な戦闘は避けるのがいいんですが…今回は強敵と対峙した想定で訓練を行います』
リモンがサイズアップした人形は以前の人形とは違い赤い髪に黄色い瞳の人形が異様なオーラを纏っていた、思わず息を呑んだ
『その緊張感が命を繋ぐのです、相手の力量を肌で感じることが出来れば早めに逃げる判断が出来ますからね』
『逃げるも戦うも自由ですよ』
人形をサイズアップした瞬間リモンの人形は間合いまで詰めてきた
『早いッ!でもこの距離なら…』後ろに飛びのきながら人形をサイズアップさせ人形の顎に蹴りをいれた
『流石です、急な接近にも冷静に対処できていますね
ですが緊張した状態では上手く動けないでしょう、蹴りが浅いですよ、それも踏まえた訓練ですので…続けますよ』
仰け反っていた人形が顔をあげ回し蹴りで人形を蹴り飛ばした
『なっ!』(人形を立て直す?いや私を狙ってくるはず、
先ずは回避を…)
人形からは真っ直ぐ向かって拳を突き出してきた
横に回避し顔に蹴りを入れたが素でで防がれてしまった
(しまった!あの隙は誘導だったんだ)
投げ飛ばされ棚にぶつかり埃が舞い視界を覆った
『この様に格上との戦いは可能性など度外視で実力でねじ伏せられるのが殆どです、生きてさえいればリベンジするチャンスもありますが死んでしまえばそれまでです、戦い方は教えましたが実践しないことを私個人としては祈ってますよ…ん?』言い終える瞬間リモンの人形の腕が垂れた
『あの人形は…いない!?』リモンが左右を見渡すが吹き飛ばした筈のフィアの人形は消えていた
左右を目視し上を向くと天井に人形がいた
『そこですか!…いや違う』
人形の違和感にリモンは直ぐに気が付いたが横から蹴りが入った
『やああっ!!!』腕を盾にして受けるが人形からの追撃で吹き飛ばされた人形を自身の背後に回し受け身を取るとリモンは言った『考えましたね』
フィアは吹き飛ばされると同時に人形を上に退避させていたしかしそれは囮で上を向いた瞬間に埃から飛び出し近づいていたのだった
『あの攻撃は人形に注意を逸らすのが目的だった、そして
蹴りは最初から顔ではなく手首を狙ったのですね』
『はぁはぁ…それでも…傷一つ付かないんですね』
フィアは膝に手をつきながら言った
『…そうですね、ですからどんな因縁のある相手でも逃げるのが推奨されるのです、いまのでわかって頂けたら幸いです』
『わかりました』フィアは息を整えてから言った
その後も練習は続き帰るころには日も落ちていた
『ここまでにしましょうか、よく頑張りましたね。』
フィアは床に仰向けになって息を切らしていた
『はぁーはぁー…あり…がとう…ございまひた』
宿に戻りクロエと明日の予定について話した
『いいよ、明日はあたしが稽古をつけてあげる!』
フィアはクロエに本気で戦ってほしいと頼んでいた
『お願いします…』
(勝つためには本気のクロエと戦えないと…第一王子にはきっと勝てない)
フィアは決意を胸に眠りについた。
クロノス大陸:時の神クロノスを信仰するマキナ族が多く生活している
姿かたちは人と変わらないが機械の身体を持ち魔力を持つ鉱石などから直接魔力を使うことも出来る
生活:時魔法を使い時間のかかるタマネギなどの栽培や料理の仕込み、などを簡単に行うことが出来その逆腐敗が早い物を長く温存する事で交易を行っている
クロノス大陸では時間のズレた場所が存在しておりマキナは時間を早めたり遅くしたりして
帳尻を合わせ環境に順応している
アステリスの西に位置し南には人族が住む九頭龍大陸、北にはエルフたちが住むオーヴィス大陸がある




