表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

93/115

聖女に絡まれましたが、ルードが8年前から私がルードの婚約者だとみんなの前でばらしてくれました

ちょっと、この聖女、みんなに秘密にしていたことを何故、大声で言ってくれるのよ!


私は切れそうになった。


「本当に信じられませんわ」

「ルード様には相等しい聖女様がここにいらっしゃいますのに!」

「婚約者候補の聖女様をさしおいて、属国の男爵令嬢風情が何をしていますの!」

「本当に浅ましいですわ」

取り巻きの令嬢達がいろいろ言ってくれるけど、取り巻きの令嬢達は聖女と一緒のAクラスの面々では無くて、今日はCクラスとDクラスの面々だ。

と言うことは取り巻き達も男爵家か平民では無いの?

と私は思ってしまった。


「ちょっと、あなた達、学園では親の身分をつべこべ言うのは禁句だということを知らないの?」

半分切れてヘレナが言ってくれた。

「それは建前でしょ」

一人の女が叫ぶが。

「建前じゃ無いわよ。ルード様が知ったら激怒するわよ」

ヘレナが言い返した。

「それに、あなたが建前って言うなら、クラウは男爵じゃなくて伯爵よ。それも伯爵様ご本人だからね。男爵家の令嬢に過ぎないあなたが話していいことではないわね」

ポピーが言ってくれた。


「えっ、そうなの?」

取り巻き達は驚いたが、

「親戚のライゼマン公爵家の力を使って強引にカッセル国王から爵位を分どったて聞いたわ。可哀相に取られたハイデック伯爵様があなたのせいで路頭に迷われたそうよ」

聖女はハイデック伯爵に同情的に言うけれど……


そうなんだ。隣の領地のハイデック伯爵は伯爵位を取り上げられたんだ。

でも、元々ハイデック領の大半はオイシュタット家の領地だったって言うし、継母の出身地だから別に私はなんとも思わないんだけれど。

継母にも散々ハイデック伯爵家から仕方なしにこのオイシュタット家に来てやったって言われてたし。


「もともとクラウのオイシュタット家はカッセルの名門伯爵家なんだから、あなたの養子に入ったモントラン伯爵家に比べても帝国では知られているわよ」

さらりとポピーが言ってくれるんだけど、私はひなびた男爵家のオイシュタット家しか知らないからよく判らなかった。


「何ですって、あなた、聖女様になんて事を言うの!」

「そうよ。聖女様よりもこの女の方が偉いって言うの?」

取り巻き達が激高しているんだけど。


「別に偉いとか何も言っていないわよ。貴方たちがクラウのオイシュタット家をけなしているから教えてあげただけよ。と言うか、今日はA組の面々が一人もいないんだけど、貴方たちはライゼマン公爵家に喧嘩売っても良い訳ね」

ポピーが呆れて言ってくれた。


「何故ライゼマン公爵家が出てくるのよ」

「この子に関係ないでしょ」

「貴方たち何も知らないの? クラウのおばあさまはライゼマン公爵家出身なのよ。現当主様はクラウの大伯父様に当たられるわ」

「「「えっ?」」」

取り巻き達が固まってしまった。


「ふんっ、貴方たち何を驚いているのよ。この子の祖母って現皇帝陛下と婚約していたにもかかわらず、そのオイシュタット伯爵と駆け落ちした女なのよ。ライゼマン公爵家から勘当されたって聞いたわ」

「なんだ」

「そうなんですか」

「じゃあ、ライゼマン公爵家は何も関係無いのね」

取り巻き達が聖女の声に安心して言う。


「クラウ、こんなこと聖女が言っているけど、ほっておいていいの?」

ここでヘレナが振ってくれたんだけど、ここで振る?


「えっ?」

「全て言ってやったら」

ポピーまで言ってくれるんだけど。


「大伯父様には先週お会いして、勘当した事実は無いって言われたわ」

私は仕方なく答えた。

「えっ、そんなことは無いはずです。記録では」

「記録は無いことにすると言われたのです」

聖女に私は反論した。


「何を言っているの?そんなことを陛下がお許しになるはずは無いわ」

聖女がしつこく言うんだけど、私もいい加減、嫌になってつい言ってしまったのだ。


「でも、皇帝陛下にも先日お会いして、我が祖母に含むところは一切無いとおっしゃられました」

「はい? 何を言っているのよ? あなたなんか辺境の男爵家の娘が陛下になんかお会いできるわけ無いでしょ。私でも一回しかお会いしたこと無いのに」

聖女が馬鹿にして言う。


「何ですって! あなたが両陛下にお会いしたというの」

後ろから側にいなかった侯爵令嬢のラーラまで出てきたんだけど……

「そんなのあり得ないわ」

「そうよ。いい加減な嘘を言うのはやめなさいよ」

取り巻き含めて激高しているんだけど。

やはり陛下の話するんじゃ無かった。

どうしよう、こいつら?

私が呆然としたときだ。


「何を騒いでいるんだ」

そこにルードが現れた。


「ルード様。この女が陛下に会ったことがあると嘘をつくのです」

聖女が喜々として報告してくれた。

「さすがにカッセル王国の令嬢に過ぎないクラウディアさんが陛下にお会いされるなんてあり得ませんわ」

ラーラまで言ってくれた。


「何を言っているんだ。この際だ。はっきり言っておこう。クラウディア・オイシュタットは私の婚約者だ」

「「「ええええ!」」」

「嘘!」

悲鳴が食堂中に響いた。


「えっ、そんな」

ラーラは全然聞いていなかったみたいだ。

「何をおっしゃっていらっしゃるんです。ルード様。教会はそんなことは認めまてませんわ。大司教様も絶対に反対するとおっしゃっていらっしゃいました」

聖女が必死に言い募った。

そういえば聖女はエルザ様が私とルードの婚約を宣言したときにその場にいたんだ。


「教会が認めようが認めまいが関係無い。既に8年前からクラウは私の婚約者になっているんだ」

「えっ」

聖女はルードの宣言に完全に固まってしまったのだ。


ここまで読んで頂いてありがとうございます

さて8年前から既に婚約者だとばらされたクラウの運命やいかに

続きが気になる方はブックマーク、広告の下の評価☆☆☆☆☆を★★★★★して頂けたら嬉しいです(*ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾


皆様の応援のおかげで私の小説の第三巻がコミックシーモア様から先行発売されました。

果たして、お義兄様の想いはエリーゼに通用するのか?

山場です。

『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。【シーモア限定特典付き】』

二万字超の新規書下ろし、エリーゼとお義兄様の学園の幽霊竜退治のお話付きです。

シーモア限定SSはエリーゼの護衛騎士セドリックのお話です。

おだやか先生の素晴らしい表紙絵と共に楽しんでいただけたら嬉しいです

https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


10センチ下にはその表紙絵と各リンク張ってます

よろしくお願いします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
私のお話、ここまで読んで頂いて本当にありがとうございます。

次のお話はこちら

『婚約破棄されたので下剋上することにしました』https://ncode.syosetu.com/n0747ju/

私の今一番熱い人気の作品はこちら

『【電子書籍化】王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど……』https://ncode.syosetu.com/n9991iq/


3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【10/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【11/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【11/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
2巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【9/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■【10/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DGQ7J6VH/


■【10/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/178537d615973d18a4cb8adc53c66c16/

表紙画像
1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■【8/26シーモア先行配信していたものは、3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】

https://www.cmoa.jp/title/1101429725/

■【9/20発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■【9/20発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

アルファポリスのレジーナブックスにて

【書籍化】

しました!
2023年6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


■アマゾンへのリンク

■楽天ブックスへのリンク

■hontoへのリンク


手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

なろうの掲載ページ『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

第一部は書籍化の規約上3分の1残して後は他者視点で繋いでいます
「えっ、ゲームの世界の悪役令嬢に生まれ変わった?」
頭をぶつけた拍子に前世の記憶が戻ってきたフラン、
でも、ケームの中身をほとんど覚えていない!
公爵令嬢で第一王子の婚約者であるフランはゲームの中で聖女を虐めて、サマーパーティーで王子から婚約破棄されるらしい。
しかし、フランはそもそも前世は病弱で、学校にはほとんど通えていなかったので、女たらしの王子の事は諦めて青春を思いっきりエンジョイすることにしたのだった。
しかし、その途端に態度を180度変えて迫ってくる第一王子をうざいと思うフラン。
王子にまとわりつく聖女、
更にもともとアプローチしているが全く無視されている第二王子とシスコンの弟が絡んできて・・・・。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。


私の

3番人気の作品はこちら

『モブですら無いと落胆したら悪役令嬢だった~前世コミュ障引きこもりだった私は今世は素敵な恋がしたい~』https://ncode.syosetu.com/n8311hq/

私の

4番人気で100万文字の大作の作品はこちら

『皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!』https://ncode.syosetu.com/n8911gf/



このお話の前の話

『王太子に婚約破棄されて両親を殺した野蛮王に売られそうになった時、白馬の騎士様が助けてくれました』https://ncode.syosetu.com/n6878ix/

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ