表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

82/115

私を貶めようとした聖女に友人が反撃してくれました

結局、夜中に襲われて、先生らから聴取されたりして、その夜は寝れなかった。


本当に怖かったし。

おなかがいっぱいになって、部屋に返されても恐怖がよみがえってきたのだ。

そのまま、六時まで起きていて、速攻でヘレナを起こしに行った。

そして、コンスらと食堂に行ったのだ。


「クラウ、大丈夫だったの?」

「有難う」

「なんかあったら言えよ」

「うん」

食堂であったクラスメートたちは皆、私には優しかった。


「でも、クラウを襲うなんてどういうことだろう?」

「また、教会からみかもな」

コンスが言ってくれたけど、別に私は教会に逆らおうなんて思ってもいないのに……何でだろう?

私にはよく判らなかった。


「何で私が教会に襲われないといけないの?」

私が聞くと

「聖女がらみだろう」

「ああ、あのよく突っかかってくるいけ好かない聖女ね、でも何で?」

私が聞くとみんなが私を見て、

「そんなのルードがらみに決まっているだろ」

「そうよ。あの聖女必死にルード様にアプローチしているけれど、ルード様に全く相手にされていないから」

コンスとヘレナが教えてくれたんだけど、

「でも、それで何故、私を襲わせるの?」

「クラウがルードと親しいからよ」

「ええええ?」

私にはよく判らなかった。

ゲームを良く知っているヘレナが言うのならば判るけれど、コンスやポピーがそういう意味がわからなかった。

ルードは私ができない子ちゃんだから、連れてきた手前、このままの成績ではエルザ様に怒られるから勉強教えてくれているだけなのに……


「はああああ?」

「何でそう思うのかな」

「本当にクラウって鈍いわよね」

私の意見は三人に馬鹿にされて終わったんだけど、なんで?


「まあ、何にせよ、あの聖女は危険だ。学園にいる間は私か、ルードから離れないように」

コンスに注意された。


まあ、私としてもそのつもりだったけれど。



授業の始まる前に寮監に呼ばれて、犯人が捕まったと教えてもらった。

私を襲ってきたのはA組のゲルト伯爵令息だった。

その名前を言われてももう一つピンとこない。コンスによるといつも聖女と一緒にいた男だそうだ。

先生によるとゲルト自身、何故、私を襲ったか、よく判っていないそうだ。

何でも、気づいたら女子寮の廊下で水浸しになっていたんだとか。

私の悲鳴を聞いて逃げ出したけれど、入り口で寮監に咎められて、朝方付き添われて出頭してきた。


それは何なのよ! 

人にナイフを向けておいて、何故そうしたか判らないって? 

どういう事?



「どう思う?」

昼食の時に私はみんなに聞いていた。

「さあ、クラウはかわいいから夜這いしに来たんじゃないか」

コンスが言ってくれた。

「コンス夜這いって」

私はさすがに絶句した。

「私は別にかわいくなんかないわよ」

「クラウ、女の私が見てもあなたは十分にかわいいわよ」

ポピーが言ってくれるんだけど……それは友達の欲目だと思う。


「でも、記憶がないって言っているのよね」

「そんなの嘘でしょう」

「そうだよな。まあ、催眠魔術とかはあるかもしれないが、そんなのできるのは余程魔力の大きいものだぞ。例えば聖女くらい……」

コンスが言っているときだ。


「おそらく、あの女は体を使ってゲルトを部屋に引きずり込んだのよ」

大きな声がして、みんなが私を見るのが判った。


「えっ?」

私は唖然とした。


「そうなのですか? デジレ様。あの辺境の属国の男爵令嬢風情ががそんなことをしたんですの?」

「まあ、なんて破廉恥な」

離れて座っていたA組の女たちの声が響いた。


あちこちでひそひそ声が響く。

悪意に満ちた声だ。


「ほう、私はゲルトがそこのピンク頭に体を使って催眠術をかけられて、クラウを襲ったと思ったのだが」

コンスが大声で言い返してくれた。


「何ですって」

その言葉に切れて聖女が叫んだ。

「いくらコンスタンチェ様でも聖女様相手にお言葉が過ぎるのではありませんか」

私を属国の男爵令嬢風情といってくれたラーラがコンスに食ってかかってくれたが、

「ふん、ここは学園、身分は関係なかろう」

平然とコンスは流してくれた。


「しかし、いくら学園とはいえ、最低限の礼儀は」

「何を言っている、ラーラ。おまえこそ、カッセル王国のオイシュタット伯爵御本人に向かって、男爵令嬢風情と今言ったが、それこそ言葉が過ぎるのではないか?」

「えっ、クラウディアさんは伯爵なのですか」

ラーラは驚いていた。


「なんだ、そんなことも知らないのか? 皇帝陛下の前でカッセルの国王陛下が伯爵位に戻すと断言されたそうだぞ。そもそもその方は侯爵家出身とはいえ、今は無位無冠ではないか」

「いえ、それは……」

「クラウの祖母はライゼマン公爵家出身で、公爵夫人とその娘御であられる皇太子妃様が目をかけておられるのだが、おまえはそのクラウに対して変な噂を流すと言うのだな」

「そのようなことは……」

コンスに突っ込まれてラーラはもう涙目だ。


「ちょっと、そこ、何言ってくれているのよ。今、私をおとしめてくれたのはあんたでしょ」

「最初にクラウを貶めてたのはお前だ」

「何言っているのよ。私は事実を」

「体を使ったというならば、いつも男に自分の胸を押しつけて侍らしているお前の方が余程真実味があるぞ」

「な、何ですって! そんなわけは」

必死に聖女は言い訳するが、コンスの言ったことの真実味の方がいつもそれを見ている皆にはあった。

皆が聖女を見る。

「それに、そもそも私はクラスメイトを襲ってきたA組の連中を許していないのだが、ハインリヒ、どういうことだ!」

「えっ、いや、襲ったのはゲルトであって、私は何も」

いきなり振られてハインリヒは慌てた。

「ふざけるな。クラスメイトには違いないだろうが」

「そんな、殺生な」

ハインリヒは顔をしかめた。

「ふんっ、連座されたくなかったらそこのピンク頭が余計なことを言っていたら即座に注意しろ。判ったな」

「はい、判りました」

即座にハインリヒは頷いたのだ。

「な、何ですって。ハインリヒ、あなた私を裏切るの」

「すみません。コンスタンツェ様に逆らうと学園で生きていけないので」

「信じられない。いくわよ、皆」

怒った、聖女は取り巻きを引き連れて慌てて食堂から出て行ったのだ。


私はそれを見ていい気味だと思ってしまった。

さらに酷い事を聖女らが考えるとは思ってもいなかったのだ。


ここまで読んでいただいてありがとうございます

次の聖女の一手は?

続きが気になる方はブックマーク、広告の下の評価☆☆☆☆☆を★★★★★して頂けたら嬉しいです(*ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾


皆様の応援のおかげで私の小説の第三巻がコミックシーモア様から先行発売されました。

果たして、お義兄様の想いはエリーゼに通用するのか?

山場です。

『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。【シーモア限定特典付き】』

二万字超の新規書下ろし、エリーゼとお義兄様の学園の幽霊竜退治のお話付きです。

シーモア限定SSはエリーゼの護衛騎士セドリックのお話です。

おだやか先生の素晴らしい表紙絵と共に楽しんでいただけたら嬉しいです

https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


10センチ下にはその表紙絵と各リンク張ってます

よろしくお願いします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
私のお話、ここまで読んで頂いて本当にありがとうございます。

次のお話はこちら

『婚約破棄されたので下剋上することにしました』https://ncode.syosetu.com/n0747ju/

私の今一番熱い人気の作品はこちら

『【電子書籍化】王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど……』https://ncode.syosetu.com/n9991iq/


3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【10/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【11/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【11/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
2巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【9/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■【10/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DGQ7J6VH/


■【10/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/178537d615973d18a4cb8adc53c66c16/

表紙画像
1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■【8/26シーモア先行配信していたものは、3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】

https://www.cmoa.jp/title/1101429725/

■【9/20発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■【9/20発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

アルファポリスのレジーナブックスにて

【書籍化】

しました!
2023年6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


■アマゾンへのリンク

■楽天ブックスへのリンク

■hontoへのリンク


手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

なろうの掲載ページ『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

第一部は書籍化の規約上3分の1残して後は他者視点で繋いでいます
「えっ、ゲームの世界の悪役令嬢に生まれ変わった?」
頭をぶつけた拍子に前世の記憶が戻ってきたフラン、
でも、ケームの中身をほとんど覚えていない!
公爵令嬢で第一王子の婚約者であるフランはゲームの中で聖女を虐めて、サマーパーティーで王子から婚約破棄されるらしい。
しかし、フランはそもそも前世は病弱で、学校にはほとんど通えていなかったので、女たらしの王子の事は諦めて青春を思いっきりエンジョイすることにしたのだった。
しかし、その途端に態度を180度変えて迫ってくる第一王子をうざいと思うフラン。
王子にまとわりつく聖女、
更にもともとアプローチしているが全く無視されている第二王子とシスコンの弟が絡んできて・・・・。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。


私の

3番人気の作品はこちら

『モブですら無いと落胆したら悪役令嬢だった~前世コミュ障引きこもりだった私は今世は素敵な恋がしたい~』https://ncode.syosetu.com/n8311hq/

私の

4番人気で100万文字の大作の作品はこちら

『皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!』https://ncode.syosetu.com/n8911gf/



このお話の前の話

『王太子に婚約破棄されて両親を殺した野蛮王に売られそうになった時、白馬の騎士様が助けてくれました』https://ncode.syosetu.com/n6878ix/

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ