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危機一発ルードが助けに来てくれましだか、礼儀作法の先生に見つかって私も反省文を書かされる羽目になりました。

上級生たちが手からバチバチ魔力を溢れさせながら、私に迫って来た時だ。

私は身の危険を感じた。


今まで鞭打ちなら経験していたけれど、魔術で攻撃されたことはなかった。


見た感じは魔術は雷撃みたいだ。

私は魔術習っていないから全然判らなかった。

攻撃を受けたらどうなるか判らない。

当然防御も出来ない。

こんなんだったら先にルードに防御魔術でも教えてもらえば良かった。

私は後悔したのだ。


でも、流石にこれを食らうとまずい。


私は脱兎のごとく逃げ出そうとして、自分の足に蹴躓いて盛大に転けてしまったのだ。


ドテッと頭から地面に激突した。


「あはははは。何を逃げようとしているの? 私が逃がすとでも思っているのかしら」

ラーラが笑って言ってくれた。


私の所につかつか来るとの襟首をぐいっと引き寄せてくれた。


「まずは、お前の憎たらしい顔にこの魔術を叩き込んであげようかしら」

ラーラはそう言うと私の顔にバチバチうなっている手を近づけてくれようとした。


こうなったらやるしかない。


「えい!」

私はラーラの手を片手で押さえつつ、頭突きをラーラの顔に叩き込んだのだ。


「ギャーーーー」

ラーラの悲鳴があたりに響いた。


私は必死に逃げようとしたが、女たちが一斉に襲いかかってきた。


なんとか躱しつつ、扉に向かう。


でも、扉の前にも3人くらいの女がいた。


私が弾き飛ばそうと体当たりしようとした時だ。


ダンッ


その扉が思いっきり開いて、扉の前にいた女たちが吹っ飛んでいた。


私は勢い余ってその扉を開けた人物の胸に飛び込んでいた。


「クラウ! 何してたんだ。全然時間になっても来ないからって……こいつらは何だ?」

怒ったルードが聞いてきた。


「ルード、助けて、魔術で燃やされる」

「はああああ! どういう事だ? ラーラ! これはどういう事だ? 説明しろ」

ルードはラーラを睨みつけて聞いてくれた。


「何をおっしゃっていらっしいますの? 私はクラウディアさんに、学園のルールをお教えしていただけでしてよ」

「何言っているのよ。皆して、私を魔術で攻撃してこようとしたじゃない」

私が反論すると、

「それは違いますわ。私達が注意していたらいきなり暴力を振るってきたのはクラウディアさんではありませんか。私の顔を見て下さい。クラウディアさんに殴られましたのよ」

ラーラが真っ赤になった鼻を見せてきた。


「違うわよ。魔術で攻撃されそうになったから頭突きしただけよ」

私は赤くなったおでこを見せて言った。


「何事ですか?」

そこにアデライド先生がやって来た。

仕方がない。私達はそれぞれが自分の考えを主張したのだ。


アデライド先生は私達の話を聞くと頭を押さえくれた。


「ラーラさん。あなた達は何をやっているのですか? 新入生に対して10人で取り囲むなど、言語道断です」

まず、アデライド先生はラーラ達をじろりと見渡した。


「しかし……」

「しかしも、でもも関係ありません。一人を10人で囲んだ段階で、上級生がやることではありません」

「でも、先生」

「これ以上文句がある場合は、保護者の方を呼び出しますが」

「えっ、お父様をですか?」

「はい。あなたのお父様ともしばらくお会いしておりませんからいい機会です」

「いえ、申し訳ありません。反省文を書きます」

途端にラーラは言葉を違えた。保護者の呼び出しは流石にまずいと思ったのだろう。


「わかれば良いのです。反省文を各自書いて、私の所に明朝一番で持ってくるように」

「はい」

ラーラが聞き取れないような小さい声で返事した。


「声が小さい!」

「「「はい」」」

全員が大きな声で返事した。


「続いてルードさんとクラウディアさん。あなた達も昨日のレセプションでの行動は問題です。二人だけでレセプション会場から抜け出すから今回のような事になったのです。特にルードさん。その御蔭でクラウディアさんは朝から色んな目に会っているのですよ」

「クラウ、何かあったのか?」

慌ててルードが聞いてきた。

「いろいろとね」

私は頷いた。


「二人共反省文を書いて、これも同じく明日の朝一番で提出するように」

「えっ、私もですか」

被害者なんですけど、言葉の外に出して訴えたが、全く通らなかった。

「当たり前です」

の一言で終わってしまったのだ。


ラーラも私達が反省文を書くと聞いて、少しは溜飲を下げたみたいだ。

喜んで帰って行った。


「ルードさん、学園内で女の子とイチャイチャするのは止めて下さいね」

アデライド先生がルードに注意した。

「俺達はイチャイチャはしていません」

アデライドの言葉にルードは即座に否定したが、

「いちゃいちゃしている、していないよりも、周りからどう見られるかです。会場から二人して逃げ出せばクラウディアさんがどのように見られるかなど、判るでしょう」

諭すようにアデライド先生が言ってくれた。


「その御蔭でクラウディアさんは結構酷い目に会っていましたよ」

「何をされたんだ?」

「頭の上から水をかけられたり、花瓶を落とされたり」

「おい、花瓶は危ないだろう。あいつらがやったのか?」

怒ってルードが言い出したが、

「恐らく違うんじゃないかな」

私は首を振った。


「クラウディアさんのことは十二分に注意してくださいね」

そう言うと、アデライド先生は帰っていったのだ。


「じゃあ、ルード、そう言うことで」

私も自分の寮に帰ろうとしたら、


「何言っているんだ。クラウ。補講が残っているだろう?」

ルードが不敵な笑みを浮かべていってくれた。

「えっ、まだやるの?」

私は驚いて聞いたがルードは許してくれなかったのだ。


そして、昨日、ヘレナと夜明けまで話し合っていた私は、当然何も覚えていずに、怒り狂ったルードに徹底的にしごかれて覚えさせられることになったのだった。






ここまで読んで頂いて有難うございます

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