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オリエンはコンスのおかげで優勝しました

私達は壁の前でピクピク震えている騎士たちを後は先生に任せて、防具を脱ぐとゴールの講堂に向かったのだ。


途中でふらふら歩いているルードを見かけた。

横であのピンク頭が自分の胸を押し付けてルードと一緒に歩いていた。


私はそれを見て少しだけムッとした。

まあ俺様ルードの事なんてなんとも思っていないし、私はルードとは幼馴染なだけだけど……

でも、私に胸がないからって、何も胸の大きい子と一緒にいちゃいちゃ歩くことはないじゃない!


ムカムカしたので、私は思いっきりルードを叩いてやろうかと思ったけれど、流石に高位貴族の令息を叩くのはまずいと思って止めたのだ。


「すまん!」

でも、コンスが思いっきり二人にぶつかってくれたのだ。


「キャー!」

二人は倒れてピンク頭の上にルードが押し倒した形になったのだ。

それもルードの手がピンク頭の両胸に置かれてその豊かな胸の間にルードの顔を挟み込む形になったのだ。

「まあ、ルード様ったら、まだ日が高いというのに、積極的ですのね」

喜んでピンク頭は更にルードの頭を抱こうとした。


「止めろ! コンス、お前よくも」

「急いでいる私の前でイチャイチャして邪魔した貴様が悪い」

「イチャイチャしとらんわ。貴様が俺の食事を取り上げてくれたおかげで、俺は今日は一口も食べていないのだぞ。それで少し気分が悪いんだ」

「ふんっ、そんな事は知らん」

そう言うとさっさとコンスは歩き去った。


「おい、クラウ、助けてくれ」

「ふんっ」

本当は高位貴族を助けなければいけないのかもしれないが、ムカついていた私もコンスを真似て無視して通り過ぎた。


「ブリアック、助けろ」

仕方無しに、ルードは一緒にいたもう一人のメガネの男の子に頼んでいた。


「ほっておいてよ!」

ピンク頭は邪険にしていたが、ブリアックはルードを助け上げたみたいだ。


「何だ。もうブリアックまでいるんだ」

私の横でヘレナがまた何か変なことを呟いていたが、私はよく聞こえていなかった。


そのまま私達はトップでゴールしたのだ。


2位にルード等の3人が入ってきた。


何でもクラスによって行くところは別々で、やることも違ったみたいだ。

剣技が課されたのはD組とE組で、最初にやったD組はみんな負けて、10分間残らされたそうだ。

私達のE組は最初にコンスが最精鋭の騎士たちをふっとばしたので、残りの騎士達が騎士志望の男の子たちにやられて、最後は対戦相手がいなくなって、大半が無条件で通過できたのだ。

悲惨なのはアデライド先生の礼儀作法テストもそうで、ちゃんとしたカーテシーが出来るまで絞られて20分以上かかった者もいたとか。

多くの生徒たちは途中で時間切れで講堂に集まってきた。



「皆さん、オリエンテーション、お疲れさまでした。少しは学園に慣れて頂きましたか?

それでは、ここで、成績の発表です」

司会のマルタン先生が促すと学園長が壇上に上がった。


「皆さん。オリエンテーションはいかがでしたか……」

また長い学園長の挨拶が始まった。

でも、下で先生たちが必死に手を回している。


「もう少し話したいところではありますが、時間がないそうです。

では今回は学園始まって以来ですが、なんとEクラスの優勝です」

途中でやめた学園長が報告してくれた。


「やったー」

「凄い」

「やったわ」

私達の周りは皆、飛び跳ねて喜んだ。

私も恥ずかしかったけれど、コンスやヘレナに思わず抱きついていた。


「嘘だろ!」

「なんで成績最下位の奴らが」

「コンス様が騎士の先輩を弾き飛ばしたそうよ」

「先輩たち、半死半生の目にあったそうよ」

「私達も逆らったらどうなるか……」

最後は皆コンスを唖然と見ていた。


「2位はAクラス、以降BクラスCクラスDクラスの順番でした」

先生が淡々と成績を発表してくれた。


「では優勝のEクラス、代表の方、前に出て下さい」

「えっ、誰が出るの?」

「当然コンス様だろう」

「騎士を全員一撃で弾き飛ばしたコンス様」

「コンス、頑張って!」

「えっ、私が出るのか?」

「当然でしょ」

私達、皆に押されて、コンスは仕方無しに前に出た。


そして、表彰状を渡されて照れていた。


「では、コンスタンツェさん。優勝の喜びの声を」

「えっ、私ですか?」

担任のマルタンの声に促されて仕方無しに、コンスはマイクを握った。


「Eクラスの皆、今回はみんなのチカラで優勝しました。

これを皮切りに総合優勝目指して頑張りましょう」

「「「おおおお」」」

なんか男性中心に盛り上がっている。

「ねえ、総合優勝ってどうなるの」

「これからいろんなイベンドがあってそれを全て点数化して、学年の最後に優勝を決めるのよ」

「そうなんだ」

知らなかった。そんなこともあるんだ。

「あなた何も読んでいないの?」

「昨日も補講のことがあるから、必死に覚えていたのよ」

「えっ、補講って、今日はこの後レセプションがあるのよ」

「レセプション?」

「新入生の歓迎のパーティーよ。流石にお酒は出ないけれど、皆着飾って参加するのよ。あなたも衣装持ってきたでしょ」

「……」

私はその言葉に固まってしまったのだ。

そんなの聞いていないよ。ルードも教えてくれたら良かったのに!

そんな余裕もなかったかもしれないけれど……

でも、補講のことよりも前にやることあるじゃない!


そんな衣装は無かった。

ハイデマリーが普段着等は買ってくれているとは思うが、高価な衣装までは揃えてくれていないだろう。

どうしよう?

私は真っ青になったのだ。




さて、衣装のない、クラウはどうするのか

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第一部は書籍化の規約上3分の1残して後は他者視点で繋いでいます
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頭をぶつけた拍子に前世の記憶が戻ってきたフラン、
でも、ケームの中身をほとんど覚えていない!
公爵令嬢で第一王子の婚約者であるフランはゲームの中で聖女を虐めて、サマーパーティーで王子から婚約破棄されるらしい。
しかし、フランはそもそも前世は病弱で、学校にはほとんど通えていなかったので、女たらしの王子の事は諦めて青春を思いっきりエンジョイすることにしたのだった。
しかし、その途端に態度を180度変えて迫ってくる第一王子をうざいと思うフラン。
王子にまとわりつく聖女、
更にもともとアプローチしているが全く無視されている第二王子とシスコンの弟が絡んできて・・・・。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。


私の

3番人気の作品はこちら

『モブですら無いと落胆したら悪役令嬢だった~前世コミュ障引きこもりだった私は今世は素敵な恋がしたい~』https://ncode.syosetu.com/n8311hq/

私の

4番人気で100万文字の大作の作品はこちら

『皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!』https://ncode.syosetu.com/n8911gf/



このお話の前の話

『王太子に婚約破棄されて両親を殺した野蛮王に売られそうになった時、白馬の騎士様が助けてくれました』https://ncode.syosetu.com/n6878ix/

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