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第六十八話 あの時の後遺症!(復路・最後の箱根駅伝編16)

箱根駅伝10区、

18キロ地点で

集団から抜け出した

城西拓翼大学は、


単独7位に浮上した。


他の4校は、

その後を追おうとするが、


長い時間スローペースに

身体が慣れてしまっており、


なかなか本来の

スピードを取り戻せない。


その差は

どんどん開いていき、


誰もがこのまま、

「ジョーダイが最後まで

逃げ切るだろう。」


そう感じていた。



第六十八話 あの時の後遺症!



しかし、

20キロ地点を

すぎようとしたあたりで、

城西拓翼大学の荻久保圭佑に

異変が生じる!


「くそっ!まただ!

あの頭痛ズキズキがきた!


しかも、今日に限って、

いつもより痛みが強い…!」


昨年の事故以来、

その後遺症なのか、

時折、走行時に、

頭に激痛が走るのだ。


そのあまりの痛さに、

失速する圭佑!


一方、

後方にいる青葉大以下、

4校のランナーは

「今が攻めどきだ。」

とばかりに、


一気に加速した!


この時、青葉大学・監督の

原口晋二は、最初、

この異変に

違和感を感じていたが、


テレビ画面に映った

圭佑のこめかみにある

キズを見てすぐに

状況を飲み込んだ。


「そうか!去年、

全日本予選会に

向かう途中で

事故にあった子か!


あの時、意識不明の

重体になったメンバーが

いたと聞いていたが、


おそらく、あの失速は

それに関係するものだろう。


しかし、

勝負の世界は非情よ…。


すまんが、

ジョーダイには

負けてもらうしかない!」


表情をあえて崩さずに

腕を組んでいるが、


両の手は

つよくその腕を

握りしめている。


(本当は…、

こんな終わり方は

見たくはなかった…。)


本音を言えば、


それが

ライバル校であったとしても、

ランナーが苦しむシーンには

目を逸らしたかった。


だが、

監督である以上、

勝つためには、

現実から目を背けず、

あらゆる手段を講じて

勝利を目指さなければ

ならないのだ。


原口監督が

葛藤をしている間に、


城西拓翼大学が

後方の4校に追い抜かれ、

11位に後退!


「マズい!このまま

一気に引き離される!」


ジョーダイメンバーの

誰もが思ったその時、


櫛部川が

監督車のマイクをとった!

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