第六十六話 大混戦と大波乱!(復路・最後の箱根駅伝編14)
箱根駅伝10区、
15キロ地点!
7位グループ、5校の並走は
スローペースになりながら
続いていた。
序盤、急激に
ジョーダイとの距離を
詰めた時の疲労が選手を
襲っていたこともあるが
どのチームも、
あわよくば7位に入りたい、
というその思いから、
互いに牽制し合い、
決め手を欠いたまま
レースは進行する。
その中で1人、
城西拓翼大学の圭佑は、
他校のランナーの
呼吸が荒くなっていることを
確認すると、
スッと集団の前に出た。
第六十六話 大混戦と大波乱!
一方、その頃。
トップ争いは…。
8区、9区で
区間賞を獲得した
東洋文化大学が
ついに、
10区終盤で
法正大学を追い抜き、
大逆転に成功!
そのまま、
総合優勝のテープを切った!
また、
東洋文化大学を
追っていた
東京駒澤大学も
法正大学を捉えると
しばらく並走したのち
ロングスパートをしかけ、
総合2位でゴール。
そして、
法正大学は3位に…。
予選会を勝ち上がり
ノーシードから
トップスリーとなった
法正大学であったが、
メンバーに
一切笑顔はなかった。
「鳴山監督の
ラストを飾る!
そのためには、
三強を倒して
総合優勝するしかない!」
部員全員が
ずっと自身に
言い聞かせてきたからだ。
ゴール後、鳴山が
監督車から降りて、
選手の待つ
ゴール地点へと向かう。
鳴山監督の顔を見て、
泣き出すメンバーの中で、
徳丸桂馬は
ただ一人、
鳴山に背中を
向けたままであった。




