表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
65/80

第六十二話 連覇の条件!(復路・最後の箱根駅伝編⑩)

(よし!

これで逆転の兆しが見えた!)


箱根駅伝復路・8区にて

区間賞を獲得したのは、

東洋文化大学であった。


8区終盤の遊行寺の坂で

中央義塾大学を抜き、

単独3位に浮上!


2位東京駒澤大学に

肉薄する走りを見せた!


そして、9区でも

区間賞ペースで追い上げる

東洋文化大学は、


スタートから

5キロ過ぎ、

東京駒澤大学に追いつく。


そして

並走することなく、

一気に勝負に出た!


しかし、

東京駒澤大学のランナーも

監督の大木澤の檄を受け

粘り強く食らいつく。


この時点で

トップ法正大学との差は

1分を切っており、


2位東洋文化大学と

3位東京駒澤大学のランナーの

目には法正大学ブラッドオレンジ

ユニフォームが

捉えられていた。


一方で

東洋文化大学・監督の酒木は、

あえてここで檄を飛ばさず、

監督車内のマイクを使い、

法正大とのタイム差のみを

ランナーに伝える。


そして、

冷静沈着に、

トップ法正大と

後の東京駒澤大の動向を

探っていた。



第六十二話 連覇の条件!



(往路で葛城を

2区に投入した理由は、


悪天候になると

予想されていた

5区山登りでは、

たとえ山の神と言えども、

大差はつかないと判断した

までのこと…。


今年5区を務めてくれた

次郎丸は他校でも

山登りを担えるぐらい

力のある選手だ!


事実!

5区山登りでは、

法正大に負けない走りを

やってのけている!


箱根駅伝は、山の神1人で

勝てるような

甘いレースではないッ!


元々、

我々に『奇策』など

存在しないのだ!


俺たちが箱根を

連覇できた理由は、


『全員がどの区間でも

区間賞を狙える!』


そんな王道を

貫けるようなチームを

長い時間かけて

作ってきたからなんだよ!)


10キロ地点。


9区でのトップ交代は

もはや時間の問題であり、

法政大と東京駒澤大の

ペースが落ち始めてた。


ついに!


ここが勝負どころと確信した

東洋文化大学・監督の

酒木は、ランナーに

淡々としながらも

マイクでアツい檄を飛ばす!


「おーし。

法正大が見えてきたぞー。


日の丸テレビの

中継バイクの方ぁー。


今からコイツが

飛ばしますんで

ぶつからないように

映してやってください。


それから、監督車も

スピード上げるから、


轢かれたくなけりゃ

本気でギア上げろよー。」


酒木監督の言葉に

周囲の全員の背筋が凍った。


しかし、

この男は一切、

顔色を変えることはない。


このような檄は、

東洋文化大にとっては

日常茶飯よくある事、

ではあるが


どこまでが本気で、

とこからがジョークなのかは

本当のところ、

誰にもわからない。


ゆえに、

外側マスコミから見れば

酒木には常に

冷徹なイメージだけが

先行してしまうこともあった。


その一方で、

箱根駅伝史上、

稀代の勝負師と称賛する

識者がいるのも事実である。


(葛城…。お前は将来、

日の丸を背負って、

世界で戦えるランナーになれる。


だからこそ、

箱根で潰すわけにはいかないし、


山を走らなくても、

お前を負けさせたりは

絶対にしないからな。)


ただ、

これだけは代弁しておこう。


酒木は、

表面には出さないが

誰よりも教え子想いで

あることを。


このことは、

葛城だけではなく、

東洋文化大学の部員全員が

いつも感じていることなのだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ