第十五話 ギラギラした瞳!(法正大学編④)
出雲駅伝のおよそ四ヶ月前。
全日本大学駅伝予選会が行われた。
法正大学は次点の八位で
予選通過とならず。
しかも、予選通過の七位とは
十数秒差であったが、
何故か全員が淡々としている。
一方、
ギリギリの七位で
予選を通過したのは
城西拓翼大学であった。
部員全員が大泣きしながら
歓喜の雄叫びをあげていた!
「うおー!!」「やったー!!」
「全日本に出場できるんだ!」
昨年、不幸な事故により、
出場を断念したことを考えれば、
その喜びはひとしおである。
それを横目でみながら、
法正大学の選手は
静かに競技場を去り、
送迎バスに乗り込んだ。
第十五話 ギラギラした瞳!(法正大学編④)
バスの中では
オレンジ色に髪を染めた選手たちが、
ギラギラと瞳を輝かせており、
運転手を戦慄させる。
「ふん。
城西拓翼大学もおめでてーな。
俺たちが箱根駅伝優勝に
標準を合わせるために、
あえて、この予選会は、
主力の徳丸さんたちを使わず、
二軍中心で挑んでいただけなのにな。」
「それでも結果は、僅かな差だ。
ぽっと出のジョーダイなんか眼中ない。」
「ははははは…。
そこまで言っちゃ、さすがに可哀想だろ。
ま、事実だからしょうがねーけどよ。」
「だが、他校のことよりも、
今は自分のことを考えよう。
次の記録会が正念場だ!
もっといい成績を出して、
箱根駅伝の本戦メンバー入りだ!」
この言葉どおり、法正大学では、
一軍と二軍との意識の差が無くなり、
その実力も紙一重になっていた。
一軍の選手のタイムが伸びれば、
二軍はそれ以上の成長を見せるのだ。
「これなら、
誰が出ても箱根駅伝で勝てる!
コイツらが…。
法正大学史上、最強チームだ!!」
監督の鳴山はそう確信していた。
そして、その頃には、
全ての部員が自分で
練習メニューを考案し、
結果を出せるレベルまで
成長していたのであった。




