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第五話 育成しながら勝ちに行く(出雲駅伝編①)

「まさか…、俺が!?」


九月中旬、早朝。


この日、

城西拓翼大学・ミーティング室に

出雲駅伝のメンバー表が

張り出されていた。


残り一枠を勝ち取ったのは、

二年生の神崎一心かんざき いっしん


トラックでの5千メートル走に強く、

夏合宿を乗り越えて、

一気ににタイムが伸びた選手だ。


ロードでの適性については、

まだまだ難があるが、


神崎に将来性を感じていた

濱上コーチの推薦により、

約5キロのコースである

第二区に抜擢されたのだ。



第五話 育成しながら勝ちに行く(出雲駅伝編①)



しかし、三年の高砂たちに比べれば、

神崎はまだまだ力量不足である。


にも関わらず、何故、

二年生の神崎一心が選ばれたのか?


表向きは新戦力の育成なのだが、


本当の理由は、

主力となった三年生の高砂たちを

全日本や箱根に向けて

温存するためなのだ。


確かに、駅伝大会のすべてを

フルメンバーで戦えられれば、

短期的な視点からして理想的だ。


しかし、それでは、

箱根駅伝を向かえる前に

フルメンバーが体力を

使い切ってしまう危険もある。


長期的な視点で考えれば、

箱根駅伝はフルメンバーで挑み、

出雲や全日本では来年度も見据えて

新戦力を試しつつ、一部の主力を

温存する方が利口と言えよう。


ただ、

主力を箱根のために温存しすぎて、

他のレースに勝てなければ、

チーム全体の雰囲気が

落ち込んでしまうこともある。


そこで、監督の櫛部川は、

一年生の頃から怪我もほとんどなく、

驚異的なタフネスさを持つ主力の四年生

(蒼太、涼介、レン、シュウ)を

メンバーに入れていた。


また、この日に至るまで

櫛部川にも様々な葛藤があっただろう。


その結果、ジョーダイの首脳陣は、

『育成しながら勝ちに行く』

という方針に舵を切ったのだ!


はたして、この選択は、

吉と出るか凶と出るか!?


神有月(10月)の出雲大社にて、

今年も駅伝シーズンが開幕する。

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