ゆっくりさん(ほんとうのしあわせ)
ゆっくりさんは・・・・体がなくて足だけ。
ゆっくり喋る。
人間より少し知能が低い。
村のよううな“ゆっくりプレイス”を形成している。
大きさはまち針ぐらいから大型犬ぐらいまで。
一人一人帽子をかぶっていて、それを取られると仲間から認識されなくなる。
虫のようにたくさん生息しているのでやっつけても罪にはならない。
人間に飼われている者もいれば野良もいる。
善良なゆっくりさんもいれば悪いのもいる。
そんなちいさな生き物たち一人一人の物語である。
(ほんとうのしあわせ)
野原に住むゆっくりさんの家族はお父さん、お母さん、お兄ちゃん、弟の4人家族です。
お兄ちゃんと弟が野原で遊んでいます。
お兄ちゃんはちょっと不機嫌そう。
最近弟ができてゆっくりできなくなったのでとても不満でした。
ゆっくりさんはゆっくりできないと不機嫌になってしまいます。
お兄ちゃんは弟を呼びました。
「お兄ちゃんと一緒に遊ぼうよ」
「わーい!何して遊ぶの?お兄ちゃん!」
そこでいきなりお兄ちゃんは弟を池に突き落としました。
弟はいなくなった。
おにいちゃんはゆっくりを存分に味わいました。
お父さんが帰ってきました。弟を抱き抱えていました。お父さんが池から弟を助け出したのです。
「お前をこんな子に育てた覚えはない!」とビンタしました。
お兄ちゃんは
「こんな不幸せなところ、出ていく!」と言いました。
家を出たお兄ちゃんは、とある人間に出会いました。人間は一部始終を見ていて、どうしたもんかなあ、と悩んでいました。
人間は、お兄ちゃんを連れて行き、冷蔵庫の中に入れてしまいました。
お兄ちゃんは寒くて凍えそうで、本当の不幸を知りました。
そして、野原にいたときは1番幸せだったんだなあと知りました。
本当の不幸を知れば、本当の幸せに気がつくことができる。
お兄ちゃんは人間に、もう一度あの野原に戻して欲しいと頼みました。
人間は「わかったみたいだね。もう喧嘩なんかしないね?」と優しくいって、お兄ちゃんを野原に戻してくれました。
その後は家族四人でゆっくり幸せに暮らしました。
おしまい?