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バカの川流れ

さて、お父さんお母さんを生き返らせてこの国を変えるために旅に出たわけだけども…。

なんも準備せずに旅に出てしまった……。

僕としたことが…普通寝袋とか毛布とか料理器具とか持ってくるだろ普通…それに地図!地図も無しにどうやって王都を目指すってんだい。

僕は肝心なところが抜けてるというかなんというか…ん~…今後生きていくことが出来るのだろうか…自分でも不安になってくるよまったく。

僕が記憶してる道でなおかつ近場と言えば……隣のキョウサカ村かな…まあそこしか知らないんだけど…。

たしか村に行くには道に沿って歩いていけば川に出るから石橋を渡って~…後はちょっと歩けば村に着くかな。

大丈夫かな…モンスターとか出てこないかな…日が出てる間は弱いモンスターくらいしかいないはずだからそこらへんに落ちてる石とか棒でも使えば倒せるかもしれないけど…問題は夜だな…強いモンスターは大体夜行性だからな…。

でも強い敵がだいたい夜行性なのはなんでだろうか…確かに寝てるモンスターを襲えば餌を簡単にとらえられるけど…草食のモンスターでも夜行性のやつがいるのもよく分からない…。

そろそろ日も落ちちゃうんだよなぁ…モンスターには今のところ出会ってないけど運がよかったのかなぁ…よく隣の村に行くけどその時は大体モンスターが道にいてお父さんに倒してもらってたなぁ…でもここまでモンスターが出ないのはなかなかに珍し…………ん?

今人がいたような…。

僕は後ろを振り向いた、どうやら考え事をしている間に橋を渡り切ってしまっていたらしい、全然渡っていることに気づかなかったな、考え事をしてると視野が狭くなって困るな、そんなことより人の気配があったんだった、忘れてたよ。

うんやっぱりそうだ欄干に人が立って……欄干に人が立ってる!?

「ねえちょっと待っ…」

僕がその人に話しかけたその瞬間、その人は欄干から飛び降りた。

「やっぱり自殺だったのか。くそっ‼」

僕は急いで川に飛び込んだ。

「しっかり!大丈夫か!?」

「ん~……」

まずいな、意識が朦朧としている、頭から血も出てるみたいだ…川底の岩に頭でもぶつけたりしたのか…。

僕は急いでその人を抱えて川岸に向かって泳いだ。

くそっ…ダメだ…確か溺れた人を見つけた時は助けに飛び込んだらダメだったはずだ、特に泳ぎ慣れてない人や僕のような子供は…。

「くそっミスった…川岸に…川岸に行きたい…あとちょっとなのに……川岸にさえ着けばこの人も助かるかもしれない………のに……………あと……ちょっとなのに………。」

そして僕は意識を失ってしまった。

……ここは…どこだろう…川が見える……あぁ…これが三途の川ってやつなのかな…という事は死んだってことか…確かに息苦しいかな…あぁ…三途の川を渡って死後天国に行くか地獄に行くかの審判が10回くらいあって……川を渡るときは生前に悪いことをしたかで通る場所が決まるんだっけ…奪衣婆とか懸衣翁もいたな…どこにいるんだろう…。

僕は回りを見渡した、特に周りに誰もいないようだ。

「ここはどkゴホッ…ゲホゴホッ…カハッ‼苦しっ…オエェェ……。」

僕は口から水を吐き出した。

「うぅ……。」

水を吐くために屈みこんで初めて気づいた…僕の足元に人が横たわってたんだ…下は見てなかったな…。

ということは…この人も死んでしまったのか……くっ…助けられなかったか。

「なんでその発想になるんだ…。」

突如その人がしゃべりだした、生きてて…あぁそうか、死後の世界なら生き返れるんだ…皮肉なもんだね。

「皮肉なもんだねじゃねぇんだよ…。」

「えっ?」

思わず声が出てしまった、なんで僕の考えたことが分かるんだ?まさか死んだらそういう能力に目覚めることがあるとか…?

「ちげぇよ、俺たちは死んでねぇ。」

いやいや、死んだでしょあれは。

「だから死んでねぇんだって。」

僕もあなたも気を失ってたじゃんか!それに泳ぎ切る程の体力も僕には…

「あぁもう!ちょっとは声に出せや!」

「あぁ、ごめんごめん。」

「なんでてめぇの脳内と会話しねぇとなんねぇんだよ!」

いや、なんか面白くてさ。

「笑ってんじゃねぇよ!それに声に出せって言ってるだろうが!」

「あはははは」

「あははははじゃねぇんだよほんとにおめぇは。」

あれ……あれれれれ……?

「おいおいまさか…やっと気づいたんじゃあねぇだろうなぁ…」

「もしかしてお前は!?」

「はいはいご名答、お前と同じ学校に通っててお前の同じクラスにいて席が隣同士だった鈴本大靖ですよ。」

「やっぱりそうだったか!」

「やっぱりそうだったかってなんだよ、だったかって、なんで過去形なんだよ、過去形のセリフは初めから疑問に思ってた奴が言うセリフだぞてめぇよぉ。」

「いや、初めから疑問に思ってましたしぃ。」

「嘘こけや転生野郎が。」

「いやいや嘘じゃないもんねぇ。」

ここにきて初めて顔見知りに出会ったな、なんかうれしい!

「いいや嘘だね、ていうかそんなあからさまな態度で騙せると思うなよ。」

「いやいや初めからお前じゃないかなぁって思ってたんだって。でもなんでこんなところにいるんだよ…あ~…お前はさぁ。」

あれ…、名前なんだっけ、忘れちゃったや。

「お前って、名前覚えてねぇんじゃねぇか!」

「い~やいやいや覚えてるし~、あの~…なぁお前さぁほんと、なぁ。」

「なぁ、じゃねぇんだよ分かってんだよ覚えてないことはよぉ。」

「いやいやいやあれだろほら、今思い出すから。」

「思い出すって言った時点でもうアウトだよば~か!」

「はぁ?バカって言った方がバカだしぃ~。」

「うるせぇよばかが、というか普通あんな一瞬で名前忘れるか?」

「お前の名前が特徴がないせいだろ?」

「だから普通人の名前、しかもクラスメイトで隣の席だった奴の名前を忘れ…というかそんなことはいいんだよ!」

「はぁ?よくねぇだろ名前忘れられてんだぞ?」

「なんでてめぇがキレかてんだよ!ほんとにそんなことはどうでもいいんだっt」

「よくねぇだろ自分の!名前が!忘れられてんだぞ!」

「うるせぇなお前ぇはよぉぉ。話を遮ってくんじゃねぇよ。こんな話してる場合じゃねえだろほんとに。」

「はぁ?何がだよ?」

「だからおめぇがキレるなっての、キレたいのは俺だまったく。」

ふぅ…あんなことがあったばかりだから気が沈んでたけど、知り合いに会えてうれしくてテンション上がっちゃった。

いったん話を戻さないと。

「はぁ…で?何が言いたいのよ?」

「ほんとお前はマイペースな奴だなまったく。」

「あっ、またまったくって言った。」

まったくが口癖なんだな大靖は。

「そんなことはいいからちょっとしゃべるな。」

「うるさいなぁまったくまったく言いやがってよぉ。」

「あぁもう…おめぇはほんとにまったk…ちっ…」

「「ふぅ…で、言いたいことはなんなん…」」

「「は?」」

「「真似すんじゃねぇよ。」」

「…ん?マネするどころじゃない…完全にハモって…」

…ん?マネするどころじゃない…完全にハモって…「いやいやなんで僕の考えてることを…」

いやいやなんで俺の考えてることを…「いやいやおかしいだろ、僕の考えを完璧に…」

いやいやおかしいだろ、僕の考えを「しかもなんで僕が考える瞬間に僕の考えを口に…」完璧に…

しかもなんで僕が考える「というかもはや僕が考えるより前に…………」瞬間に僕の考えを口に…

というかもはや僕が考えるより前に………

あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!なんでぇぇぇぇぇ!!!

なんで僕の考えることがわかるんだぁぁぁぁ!

「やっと疑問に思いやがったか転生野郎が。」

それになんで僕の固有スキルを!?

「疑問に思う事が多いクセになんで俺が最初俺らは死んでないって言った時に疑問に思わなかっ…いや疑問に思ったけど死んだって固定概念が強すぎてそっから話がこじれちまったのか、お前は一つの事に集中しすぎなんだよまったく。」

「あ、またまったくって言った。」

「うるせぇなまったくって言って何か悪いかまったくよぉ!」

「どうどうどう。」

「馬扱いすんな転生野郎が!」

しまった、このままだと話が進まない。

「あ、そうだ、なんで俺の固有スキルのことを知ってるんだ?」

「ふう…それは俺の固有スキルのせいだよ。」

「あぁ~なるほどね、理解ったわ。」

「俺の固有スキルは『赤裸々』、お察しの能力内容よりだいぶ使い勝手の悪い能力だけどな。」

「相手の考えてることが分かるってスキルなの?」

「いや、“意識している物の状況を完全に把握する能力”だよ。例えば相手の固有スキルや考え、行動とかも分かるぞ。」

………は?その通りの内容の固有スキルなら…

「その能力ってもしかして超使えるスキルなんじゃ?」

「そんなもんじゃねぇよ、俺が意識してる物全て、つまり見てる物、聞いてる物、感じてる物全ての事が分かるんだ、うざったくてしかたねぇ。」

「発動条件はねぇのか?固有スキルは触れたりだとか見たりだとか剣を持った時だとか、そんな限られた条件でしか発動しないんじゃ…。」

「俺のは常時発動だ、固有スキルには珍しくな…なるほどじゃねぇよ授業でやっただろうが。固有スキルには常時発動の珍しいタイプもあるって。」

「なるほ……あぁそうだったっけ。」

「たしかにお前は授業中寝てばっかしだったもんな。しかもちゃんと夜も寝てるようだったし、どんだけ寝れば気が済むんだよ。」

たしかに僕は授業中寝てばっかだった、やっぱ寝るのは気持ちいいんだよね。

「それで…僕が夜もしっかり寝てるってことを知ってるのも固有スキルで見たから?」

「あぁそうだな、見たというか見えたんだけどな。」

それって…、えっちだな。

「大靖のえっち!」

「……はぁ?何言ってんだてめぇ!」

「まぁまぁ冗談だって……ところでお前さっきバカって言ったな?バカって言った方がバカなんだよぉだ!」

「うるせぇなガキかてめぇは、話を振り出しに戻すんじゃねぇよまったく。」

「はいまたまったくって痛っ!」

おちょくりすぎたのか腹パンされてしまった、それにしてもいままで殴らないでいられたなんてよく考えたら凄いな、賞賛に値す…うっ!

「痛い痛い、ごめんごめん許して。」

また腹パンされた、さっきと同じ場所を的確に…。

「ツギハナイゾ。」

「ハイ、ゴメンナサイ。」

やっぱりテンションが高くなってて自制が効かなくなってる感じがするな。

「まあそんなことはいいとして……火に当たろうぜ……寒い…。」

たしかに、そろそろ日も暮れてきて寒くなってくる頃だなぁ。

「そうしようか。」

「ちげぇよ、川に落ちて服がびしょ濡れだからだろうが。」

……あぁ、そういえば僕たち川に落ちたんだったね。

「とりあえずこっち来いよ、火焚くぞ。」

「え?野宿?お前の家は?もうすぐでキョウサカ村だしお前の家、たしかキョウサカ村だろ?」

「キョウサカ村はな……………その………。」

…これは…なにかあったのかな?だとしたらこれ以上聞くのは野暮か…。

「いやごめん、野宿しよう。」

「あぁ…。まあどう考えるかはお前の勝手だ。」

「分かったよ。」

僕たちは川岸で火を焚いて野宿することにした。

「あぁ~暖かいねぇ~。」

「そうだな…。」

「助かってよかったねぇ~。」

「そうだな…。」

ん~いまいち会話が続かなくなってきたな……めんどくさいし何があったか聞いちゃうか。

「俺はな…人間の黒い部分に触れちまったのよ。」

突然話し出してきたな…あぁ、固有スキルで考えを読んだのか。

「ご存じの通り俺は人の心が読める。それのおかげで判断省からも有用な固有スキルと判断されて晴れて一人前になれたのよ。」

あぁ、そうか、たしかにそんな強い固有スキルなら有用とされるのも明らかだよな、『鑑定』よりも、あるいは『認知』よりも便利だ。

「でもな、その能力故に『認知』の曖昧さと、人の考えの下衆さに触れちまったのさ。触れたくなくてもな…。」

なるほどね、大人の考える下衆いことを知りたくないのに分かっちゃうのか。

「あぁ、ひでぇもんよ、特に親だ、この子は将来いい職に就く、そこまではいいんだ。だがそれに加えて、お金が入って私たちの生活が豊かになるな、だぜ。腐ってるよ。」

あぁ…なるほどね…。

「他にもいっぱいあった、平気で嘘を付いたり人を裏切ってたり、俺の噂を広めた奴もいて王都から俺を買おうとする奴もいたのさ。」

ん?それだと話が早くないか?

「俺は12歳になった瞬間からこの能力が発現したからな、俺の固有スキルの内容も判断省から出張判定場が来るより前によく分かってたのよ。」

あ~…?

「俺が固有スキルの内容を親に伝えたところ親が判断省に連絡したって感じだな。俺自身早生まれだったからな。俺らのクラスじゃお前が一番遅く12歳になってたよ。」

ほ~、なるほどねぇ…マジか。

「それでよぉ、能力の証明をしてくれって言われたのよ。無理だろ?」

無理って?

「人の固有スキル、考え、感情が分かる、それが常に分かってるってことを証明をするにはよぉ。親の腐った考えとかを言わなきゃなんないわけよ…。そんなこと出来るか?」

…………無理だね。

「無理だろ?俺はそれができなかった。すると態度が豹変したわけなんだよ。分かんないのか?って、お前が分かるっていうから出世を期待したのに嘘ついてたのか?って。よく分かんねぇだろその考えに至る思考回路が。俺にはその考えに至る経緯が分かるけどその過程を理解出来るかは別なんだよ。」

あ~、だから僕が僕たちは死んだって発想になった時、なんでその発想になるんだって言ったのか。

「あぁ、そうだな。で、俺はキレて親に全部言ったのさ、あいつらが思ってた腐った考えを、後ろめたい考えを、全てな。」

ほうほう、それで?

「そしたら荒れに荒れたよ。悪魔だって、デーモンだって。ほんとわけ分かんねぇよ。」

「……悪魔もデーモンも同じ意味でしょ。」

「やっと口開きやがったか。声に出せって言ってるだろうが。ずっと思念で会話してきやがって。しかも口を開く部分もほんとどうでもいいところで…。」

「だって悪魔とデーモンは同じでしょうがよぉ。」

「ふふっ…。」

「なに笑ってんだ大靖さんよぉ。」

「いや……おめぇ…面白い奴だなほんとに……くくくっ…。まったくよぉ。」

「見せもんじゃねぇぞおい。」

「はははははは……やめ…もぉ…まったくよぉ……。」

なんか大靖のツボに入っちゃったみたい、ツボった人間はめんどくさいんだよな。

「で、大靖が入水自殺しようとしてたのはなんでなんだ?」

「おぉ…そうだな……その…くくっ……。」

あぁ、これだよこれ、ツボに入ったら話が進まなくなっちゃうんだよな。

「お前笑いすぎだよほんとに。」

「あぁ~すまんな…はぁ…。ふぅ、そうだな。その…くくっ…。あぁ…俺は家を追い出されたのさ。まあ追い出されてなくても家庭は崩壊して家族散り散りになってたようなもんだがな。」

「で、自殺と?」

「いや、そうじゃねぇんだ。本当は自殺するつもりはなかったんだ。ただ欄干に立って星を見てたらお前がボケっとしながら通り過ぎてってな。なんか面白くて笑ってたら足滑らせちまって…。」

「おまえ…実はバカだな?」

「………。」

うっ、また腹パンされた…こいつ…キレやすいバカだ…。

「んなことよりも…お前も大変だったな。いや、お前の方が…か。」

「あぁ…そうだね。」

両親が殺されてからまだ1時間くらいしか経ってないからな…、そこまで分かるなんて凄いな。

「それにしても地図も無しに旅に出るとかばかなのかお前は…ははは…。」

まだ時間が湧かないや、12年も一緒に過ごしてきた家族が目の前で殺されちゃうなんてさ…思い出したら悲しくなってくるな…。

でも大靖も家族とバラバラになっちゃったわけだし悲しいのは悲しいよね。

「あ~…それで、俺も旅についてこうか?」

「え?いいの?本当に?」

大靖がそういってくれてうれしかった、いくら両親のためだとはいえ、一人だと旅をあきらめてしまいそうだった、僕はそういう人間だ。

「俺がいれば地図もいらねぇし、モンスターがどこにいるのかもわかるし、敵のステータスとか弱点とかも分かるから結構便利だと思うぞ。それに一人だといろいろと大変そうだしな。」

「え~便利~………でも…そんなことも分かるってんなら考えとか感情が分からないってだけで出世を危険視する親ってどうなんだ?」

「あぁ、だからあいつらはどこかおかしいんだよ。それにステータスとかが分かるってことは伝えてなかったのよ。」

「は?なんでなんで?」

「考えが分かるようになった時点であいつらがどんなクズかよく分かったからな。」

「あ~、なるなる。」

考えが分かるって大変なんだな。

「ん、そういえばそろそろ寝る時間だわ。」

「え?まだ日が暮れてすぐだろ?」

「あぁ、19時だな。もう眠いのよ。普段から見てる情報量が多すぎて脳が疲れちまうのよ。」

「あ~なる。ほんと大変な固有スキルだな。」

「その訳し方やめろ。」

「え?あなる~?」

「ほんとおま…やめろ。」

「あなる~。」

「………。」

「ほっ!あ痛っ!」

本気で避けたのにまた同じ場所を腹パンされた、クソ痛い…。

「避けたって無駄だぜ、避けた先の場所が分かるからな。」

なるほど…そりゃ避けれないわけだ。

「でもまだ寝たくないのよねぇ。」

「いいよ、俺は寝るから。おやすみな。」

「おぉ、おやすみ。」

………僕も寝るか。

「いやおめぇも寝るんかい!」

鮮やかなツッコミ、さすがだ、大靖はツッコミ役か。

「ツッコミ役に認定するな。あ、そうだそうだ一つ言い忘れてた事があるんだ。」

「ん?なに?」

何だろう、急に改まって…大事なことなんだろうか。

「確かに大事なことではあるな。キョウサカ村だがな………。」

「おう…。」

「方角が逆だ。」

「……は?」

「お前が向かってた方角には山しかない、キョウサカ村は逆の方角なんだよ。」

「……………あぁ~……。」

まじか…地図ぅ………。

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