フェルマーの最終定理、まとめ。
まとめ。
3 以上の自然数 n について、
x^n + y^n = z^n となる自然数の組 (x, y, z) は存在しない、
という定理の証明。
◎奇数(素数)の場合
奇数は、全部、素数の倍数になっているので、
素数の場合だけ、証明すればいいので。
(A^Pは、AのP乗という意味)
フェルマーの小定理より
Pを素数とするとき、
α^P - α ≡ 0 (mod P)
(ただし、αとPは、互いに素、つまり、P を素数とし、α を P の倍数でない整数とする)
nが素数のとき
n = P として
x^n + y^n = z^n を変形すると
X^P + Y^P = Z^P を変形して下の式のように変形する。
X^P - X + Y^P - Y + X + Y = Z^P - Z + Z
フェルマーの小定理より、
Pが素数の場合、
α^P - α の形のものは、Pで割り切れるので
Pの倍数になる。
(ただし、αとPは、互いに素、つまり、P を素数とし、α を P の倍数でない整数とする)
ゆえに
X^P - X = PA , Y^P - Y = PB , Z^P - Z = PC とおくと、
PA+PB+X+Y = PC + Z
P(A+B-C) = Z -X -Y
A+B-C = Z/P -X/P -Y/P
フェルマーの小定理より
X≠P,Y≠P,Z≠pで、XもYもZもPの倍数ではない。
ゆえに
(A、B、Cは、自然数なので、Z, -X, -Y,がPで割れないと 自然数にならないので、
式が成り立たない。)
∴
3 以上の自然数 n について、
x^n + y^n = z^n となる自然数の組 (x, y, z) は存在しない、
という定理の証明。
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◎(αP)^Pの場合
(αP)^P の場合は、
フェルマーの小定理は、あてはまらない。(αは、自然数、Pは素数)
なので、
(αP)^Pの場合も証明する必要がある。
X,Y,Zが、全部、Pの倍数の場合。
X=aP,Y=bP,Z=cPと置くと、
(aP)^P + (bP)^P = (cP)^P
(a^P)(P^P) + (b^P)(P^P) = (c^P)(P^P)
a^P + b^P = c^P
になるので、
フェルマーの小定理が当てはまる場合と同じである。
(αとPは、互いに素。つまり、P を素数とし、α を P の倍数でない整数とする)
X,Y,Zのうち、一つでも Pでも Pの倍数でないものがある場合も
x^n + y^n = z^n式が成り立たない。
(フェルマーの小定理より、フェルマーの小定理が当てはまる場合のように
Pで割り切れないものがでてくるから)
∴
X^P、Y^P、Z^Pのどれかが
(αP)^Pの場合にも
X^P、Y^P、Z^Pのすべてが
(αP)^Pの場合にも
3 以上の自然数 n について、
x^n + y^n = z^n となる自然数の組 (x, y, z) は存在しない。
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◎nが、偶数の場合
フェルマー自身が、n=4のときの証明をしていて、
偶数については、
3 以上の自然数 n について、
x^n + y^n = z^n となる自然数の組 (x, y, z) は存在しない。
と
証明されている。
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ゆえに
奇数でも偶数でも
3 以上の自然数 n について、
x^n + y^n = z^n となる自然数の組 (x, y, z) は存在しない、
と
証明できました。
© june 2017 かなえる(ニックネーム)
前の証明は、間違っていましたが、
今度は、大丈夫だと思います。
証明が、あっている場合も
間違っている場合も
コメントで、ご指摘いただけると、助かります。