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弱虫の反撃⑬

翔馬は進む。暗闇を照らす光となるために。

――きっかけは、孝輔が見ていたSNSだった。


俺達はスマホを変えたあと、進み続けて、中国地方は広島県に入っていた。


広島県ひろしまけん】は、日本の中国地方に位置する都道府県の一つ。瀬戸内海に面する。県庁所在地は広島市。


広島都市圏と備後都市圏を中心に工業(自動車産業)・商業が盛んである。県庁所在地の広島市は中国・四国地方最大の都市であり、政令指定都市に指定されている。一方で海・山の豊富な自然にも恵まれ、農業・漁業も盛んである。このため「日本国(にほんこく)縮図(しゅくず)」とも呼ばれる。


旧国制に倣い、大まかに広島市を中心とする県西部を「安芸」、県東部で岡山県と隣接している福山市を中心とする県東部を「備後」と呼び、現在でも方言・文化の点で一部違いを見せる(方言については広島弁・備後弁を参照のこと)。ただし近年の広島県の施策では、有する都市機能と生活圏などから、広島圏域(県西部)、備後圏域(県東部)、備北圏域(県北東部)の3つに分ける場合も多い。


第二次世界大戦において世界で初めて核兵器による攻撃を受けた広島市を抱えることから、国際的に知名度が高い。また安芸の宮島と原爆ドームの2つのユネスコ世界遺産を有しており、日本国外からの観光客も多い。【Wikipediaより】



広島県の日本一は、言わずと知れた牡蠣(かき)だが、他には筆も出荷額で日本一である。また、実話調味料であるソースも、大阪が一番だと思われがちだが、購入数は広島県が日本一である。【ココペディア調べ】


さて、そんな感じの広島県で休憩をしていると、孝輔がスマホでネットニュースを見ていたようで、こんなことを言い出した。


「最近は、SNSにあげた写真や動画から犯罪に繋がる事案が多いな。」


俺はトイレにいっている女性陣を待ちながら孝輔の話しにのっかる。


「あぁ…あったな、そんなの。コンビニとか飲食店なぁ…まあその場のノリとかあるんだろうけどな。あれなんでネットに出しちゃうんだろうな」


「まあ、あれだろうな。当人達はおもしろいつもりでやってるんだろうな。」


「まあ、そんなもんか」


そんな世間話をしていると、女性陣が戻ってくる。そして、俺たちをみて


「何を話してたんだよ?」


「なんか面白いことでもあったの?」


と、話しかけてきた。


「いやな、最近はSNSで犯罪摘発になったり迷惑行為あったりするなって、本当にただの世間話をな」


俺が二人に説明していると、孝輔が俺を呼ぶ。


「翔馬、ちょっとみてくれないか?」


「ん?なんだよ?」


俺は孝輔のスマホを覗きこむ、するとそこには



『近所の公園で喧嘩しとるwww』


という文字の下に、1枚の写真。


そこには…



「孝輔、これの場所わかるか?」


「やはり、翔馬のスマホの写真に写っていた"あの子"か?…場所は北海道の室蘭市だと思う。公園の場所までは特定できないな。時間がたてばコメントなども増えて、分かる可能性はあるが…」


写真には、女子高生とパーカーをきた優愛が向かい合い、ベンチの近くには中学生くらいの男の子が転がって、赤い髪の男をみている。その赤い髪の男の後ろで腕組をする大柄な男。


その呟きへのコメントは呑気に『パーカーの子可愛くね?』『寝てんじゃねぇぞ! 厨房!』『髪赤いヤツモテそう』と実に現実感のないものばかりだ。


俺はその写真をみて、何よりもただ…優愛の事が心配でたまらなくなった。


ここ数回の電話はすれ違い、唯一きたメールは電話が切れてしまったことや、出られなかった事への謝罪。


おかしくないか?だって優愛だぞ?今まではどうだった?目の前の物事に真っ直ぐで、それに対して感情を垂れ流していた優愛が、こんな…写真のような状況を経験してビビらずにいると思うか?悲しくないと思うか?


「いってきます」


と、精一杯の笑顔で飛んでいったアイツが、写真では涙目で女子高生を見ているように見える。


俺の勘違いか?それとも人違いか…?そんなはずはない。


これは、間違いなく俺の知っている泣き虫の優しい女の子。




宮崎 優愛だ。




そいつが、平気なフリをして精一杯の勇気で、俺に"なんでもない"と言おうとしている。だから、つまり…


「あああ!もう、考えるのめんどくせえ!」


俺が急に立ち上がりそんな事を言ったせいで、近くで俺と孝輔の話を聞いていた世良とリサが


「うわ! ビックリした!」


「ちょっと! 急に大きい声出さないでよ! ビックリするじゃない!」


「あぁ、ごめんごめん」


――もしも、優愛が助けを望んでいないとしても、今は一人で頑張ろうとしていて、これから俺がすることが大きなお世話だとしても…


どうしてか、俺はアイツの側に行きたいとそう思う。


衝動的で、バカな考えかもしれない。短絡的だと笑うやつがいるかもしれない。それでも、俺は――



「なぁ、みんな…俺、ちょっと北海道行ってくる」



優愛、待ってろよ!


「いや、何いってんだあんた…バイクは?」


「いや、本当に何いってるのよ翔馬…荷物は?」


「翔馬、気持ちは分かるが1度落ちつこう。まずは、説明をしてくれないか?」


まさかの制止!? いやまぁ、確かにね…感情に流されちゃまずいとは思いますよ?得策じゃないのも分かりますよ?それでも行きたいじゃない?ここは行かせてくれる流れじゃない?なんなんだよ、くそ! 世の中うまくいかなすぎる!


「えっと、じゃあとりあえず…」


俺は今の気持ちを説明した。


「なるほどな、まあ気持ちはわからないでもない。」


「そうなら私も行くわ!」


「いや、おまえは自分のバイクどうすんだよ」


「孝輔が運転できるじゃない!」


「おいまて牛、あたしをこのドMと二人っきりはないんじゃないのか?」


「世良、俺とて人間だ。傷つくんだぞ?」


「だって本当じゃん!」



あああ!話まとまらねぇぇえええ!俺が嘆いていると、世良が


「よしわかった。ならこうしよう! 翔馬のバイクはあたしが北海道に運んでやる。どうせ飛行機かなんかでいくんだろ?ちゃんと残りの二人も面倒見てやる。らちあかねぇから、とりあえずいってみると良い。そんで納得するまでやれば良い。」


世良の言葉に俺は


「ま、まるで親に励まされているようだ」


「ちょっとチビロリなにまとめてんのよ」


くってかかるリサに世良が耳打ちする。と、



「翔馬、あとはまかせなさい。韮崎をちゃんと助けてくるのよ?」


「世良…何言ったんだ…」


世良は不適に笑う。


え、こわいこわい。何言ったんだマジでこいつ。と、不安も残るが、なんやかんやで俺はとりあえず北海道に飛ぶことになったのだった。…が、



――とある飛行場


翔馬を見送り、バイクにまたがる3人。


「世良、いけるか?」


「ん?おお、大丈夫だ!…ん?」


「どうしたのよ?チビロリ」


「いや…え…あいつ…マジか…。」


「どうしたんだ?」


「バイクの横にスマホ落ちてる」


「え?」


「は?」


「翔馬の買ったばかりスマホ…」


「とりあえずかけてみたら?」


「誰にだよ」


「韮崎によ」


「なんでだよ…いや、待てよ…フフフ」


「どうした世良」


世良は鼻唄を歌いながらスマホを操作する、そして


「あ、もしもし?あんたが宮崎 優愛か?…」



【日本一周の旅にでたら、家出少女ひろった!!】

























まさかの御一行、主人公離脱ですね。さて、翔馬が北海道へと向かいました。


少年一人に何ができるのか?


またみてね❗(´・ω・`)✨きゅぴーん

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