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弱虫の反撃⑦

日常の、裏と表。


平気なフリは世界をごまかす

翌日、私はどうするか色々考えたが、結局答えはでないし…羽太くんの背中の足跡が気になって仕方なくなってしまい、勉強どころではなくなってしまった。ので……



世の中は休日、現在彼を尾行している。



物影に身を隠し、大きなサングラスにマスク。我ながら見事な変装だと思う。髪の毛はパーカーを羽織ってきたので、フードをかぶって隠してみた。



「これなら絶対気づかれないはずっ!」



そんなことを考えていると、羽太くんが振り替える。私は慌てて建物の隙間に入り、間一髪それを回避した。



「わわっ!あぶ、あぶ、危なかった…! 急に振り替えるなんて…ばれてないよね…?」


私は恐る恐る隙間から少し顔を出して確認する…。大丈夫そうだ。隙間からでて尾行を続ける。少し歩くと羽太くんは、商業施設へと入っていく。もちろん、私もあとをつけてはいる。そしてみていると、その商業施設の中にあるカフェへと入っていった。


「えぇ…ど、どうしよう…中に入ったらさすがに見つかっちゃうよね…う~ん…待つべきか…入るべきか…」


悩んだ末、私は入り口に張り込むことにする。でも、喉乾いちゃったな…すぐすぐには出てこないかな?私は近場の自販機でお茶を買い、すぐに戻る。お茶を一口のんで、集中して入り口を見張る。…こと数十分…、



羽太くんが…女の子と出てきたああああっ!?



「どどど、どう言うこと?! か、彼女さんかな…?」



だとしたら、後をつけるのは、なんとなく申し訳ない気もする…でもそうかぁ…羽太くん彼女さんいるんだね。お姉ちゃんはちょっとホッとしたよ…と、同時に休日に弟を尾行する自分を考え、少し哀れに思えてくると言うか、何しているんだろう…と、そうも思う。しかし、これなあくまで羽太くんな為、彼が何事もなく平和に過ごせるかの調査である。たった少しだけの尾行で何が分かるものか!! しっかりとしなきゃ!!が…



その日一日尾行して、私の目についたのは



カフェの後に、ウィンドーショッピングをすごく楽しそうにする二人。



ゲーセンでプリクラをとる二人…



昼食(某ハンバーガーショップ)で楽しそうにする二人…

ちなみに私はおにぎり。



雑貨屋で変わって帽子をかぶせっこする二人…



そして、近くの広場のベンチに座り、延々おしゃべりをする二人…。

この時、すでに日は陰ってきている。



――「(何もないじゃん!もう!心配させちゃってさ!!何もないじゃんっ!なんだよ、二人してイチャイチャと!)」



そんなことを考えていると、二人が動く。仕方ないのでバカらしいとは思いつつも、二人についていく。てか私よくばれなかったな…我ながら上出来だと思う。



そうして、二人の尾行を続ける事十数分…



「こ、ここは…大人の階段の街…ホ…ホテル街…」



どどど…どうしよう…さすがに恥ずかしい…てか、初めてきた…初めて見た…きらびやかなその街は休憩だの宿泊だの…やたらとオシャレで、キラキラとしている。入り口には青いランプ。そして謎のリゾート感が漂う。



「わ、私も入ったことないのに…な、なんだろうドキドキしてきた…」



翔馬達と、旅をしているときはビジネスホテルが多かったもんなぁ…そしてなんとなく流れる電工掲示板に視線を向ける。



『VOD…"朝食無料!!"…』



朝食無料!!?



「朝御飯タダならこう言うのに泊まった方が安くついたんじゃ…なんで翔馬は…」



その台詞を口にしてみて、自分は何をいってるんだと恥ずかしくなる。こう言ったホテルの利用目的…


「そそそそ、そりゃそうだよね! も、もう私は何考えてんだろっ…」


翔馬と…いや!ダメダメ!不純だよ!ちゃんと今に集中しなきゃ!


と、我にかえり、二人の尾行を続ける。そして、ホテル街をぬけてすぐのお家で、二人は別れた。どうやら彼女さんをお家に送り届けてあげたみたいだ。にしてもすごいとこにあるな…お家。まあ、何処に建てようが人の自由だけど…


まぁ、何事もなく今日は終わりそうだ。


いやあったけど、羽太くん彼女さんいるってことがわかったけだ、私の心配しすぎだったのかも知れない。さて、私も帰ろう。念のために自分家までついていって、今日は終わろう。



そして、帰り道…私はもうあまり隠れるようなそぶりはせずに、ばれない程度の距離を保ちながら、羽太くんについて帰る。と、羽太くんのスマホがなり、羽太くんは画面をみつめて、少し止まる。彼女さんかな?そして、電話に出た羽太くんは、家とは別のほうへと歩きだした。



「ん?どこいくんだろ…?」



そのまま尾行を続行してついていくと、とある寂れた公園にたどり着いた。公園のベンチに羽太くんは座る。



こんなとこに公園あったんだ…。羽太くんを見ていると、反対方向の入り口から大きめな男の人と赤い髪の男の人…その後ろに…見たことある女の人…


私はその時、ホテル街とは違ったドキドキを感じていた。


そして、赤い髪の人が走って羽太くんに近づき、振り返った羽太くんを…




蹴った。



【日本一周の旅にでたら、家出少女ひろった!!】

































次回はたぶん翔馬サイドです。


そういや、全然関係ないけど、スズメって英語でスパロウと言うらしい。たべっこどうぶつ超うまいよね。


またみてね❗(´・ω・`)✨きゅぴーん





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