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とっておきキャンバス⑤

熊本県にはいり、目的のカフェへと向かう翔馬達、そこでとある人に出会う―。

それから、俺達は熊本県に向かう。途中、道の駅にて休憩し、運転をかわってもらうことにした。俺のバイクに世良が前、俺が後ろ。リサの方は、孝輔が運転する形となった。


「乗ってみて思ったんだが…前にチビがいるのって、こんな心細いのか…。」


「おい、まて。こう見えてあたし、運転超絶うまいからな。いいから早く腰に捕まれよな、あ、変なとこつかんだらひっぱたくから、そこんとこよろしく。」


「…別に掴むようなもの付いてないだろ。」


「なんだと!?」


やべ、声に出てた…!


「と、とにかくよろしく頼む。」


「…ふにおちねぇけど、まあわかった。よ~し、しゅっぱぁ~つッッ!」



そうして、俺達は熊本県へと突入したのだった。


【熊本県】は、九州地方の中央に位置する県である。県庁所在地は熊本市(政令指定都市)。令制国の肥後国に当たる。有明海、不知火海、東シナ海に面していて、また日本第2位の阿蘇カルデラを持つ阿蘇山が知られる。【Wikipediaより】


また、熊本県は食べ物の消費量で日本一に輝く事が多く、弁当、まんじゅう、ケチャップの消費量が日本一である。ちなみに、わりとスイカのイメージが強いが、スイカは生産量全国3位であり、トマトとメロンが日本一の生産量である【ココペディア調べ】



天草、熊本市内を通過し北上していく。途中、熊本市内を通るが、震災の影響から回り道をすることになる。街は動き出していて、その直後程ではないが、確実に自然の猛威の爪痕は残っていて…それは、俺の想像力をかきたて、それを頭で考えるだけでゾッとさせられる。それと同時に、"福島県出身"の孝輔が少し気になる…。前を走行しているが、ヘルメットが動いているのを見ると、やはり気にはなるのだろう。


東日本、熊本大分のこの非情で理不尽な神の行いを俺は忘れないようにしようと、そう思った――。


さて、熊本市方面から阿蘇市方面へ向かう。途中休憩しにスーパーへとよった。そこでもやはり、震災の話となる


「いや、何て言うか…言葉にできないと言うか」


俺がそう言うと、世良とリサも頷く。孝輔は


「まぁ、思うことも多々あるが…たぶん。これはもういくら外野が何を言っても、結局経験しないことにはわからないものだと思う。それに彼等も相当頑張っているだろうからな…俺からしたらどうのこうのなんて偉そうなことは言えない…」


そう言って、少しだけ遠い目をした。


それから、上手いこと迂回しながら阿蘇市へと入る。自然豊かで、なにより、木のない山がとても新鮮に目に写る。バイクで走っていると全然違う国にいるような、不思議な感覚になる。そして、草原にかこまれた道を走っていると、赤牛の群れを見つける。道のわきにとめて見る。


「すげぇ…何て言うか、たぶんだけど、この世界観て言うか、景色はきっと、ココだけだろうな…」


前に座る世良がそんなことを言う。また、夕日も相まってかなり綺麗で、心が洗われるような風景が目の前には広がっているのだ。


夕日に染まる草原、そして赤牛、風と草の匂い…他は何もない。


「きっと、天国ってこんなところよね…」


そんな事を言いながらリサが近づいてきた。


「美しいな、こんなに見いる景色に出会えるなんてな。」


俺達はしばらくその景色を堪能し、目的のカフェへと足を進めた。草原の山を降りて少しいくと、そのカントリーな出で立ちのお店が見えてくる。駐輪場にバイクを止め、みんなで入り口へと向かう。と、世良が


「アタシは、ちょっとまわりを歩いてくる、なんかもうちょっとこの空気を堪能してえんだ!先に入っといてくれよ、そこの気になるとこまでいったら、すぐ戻るからさ」


と言って、駐輪場から出ていく。


「まあ、すぐくるのならかまわないだろう。入ろう」


と孝輔がいい、俺とリサはうなずいてついていく。そして、孝輔が入り口のドアに手をかけようとした瞬間だった――。


ガランガランッ!!と大きく鈴をならしながらドアが開けられて、中から男の人が飛び出してくる。そして、孝輔にぶつかりよろけながら


「す、すみません」


と言って足早に去っていってしまった。


「孝輔、大丈夫か?」


「……大丈夫だ。問題ない」


「なに!?あの人!!危ないじゃないッ!ちょっと孝輔、あなた大丈夫なの?」


「……ああ、ダメかもしれない。いやこれはダメなヤツだ」


いや、嘘つくなや。おまえ今しがた問題ないとか真顔でいったばっかだろうが。


「アホみたいなことしてないで、ほら。いくぞ」


そう言って、俺達は店のなかに入った――。


・・・・・・・・・

・・・・・・

・・・・

・・・

・・



アタシは、店の裏側に見えたモノが気になり、それを目指してあるいていた。そして、それに辿り着く…。


「で、でかい…」


無駄にデカい馬のオブジェだ。それを見て満足したアタシは、戻ろうときびすを返す。が、


「そうだった、記念に写真とっとくか」


とスマホを取り出して振り替える。とたん背中にドン!と衝撃を受ける。そして、前のめりに私は倒れ、更に何かに押し潰されるような感覚に襲われる。


「いて…っ!うえっ!」


それと同時に「うわぁっ!」と情けない声が聞こえる。そうして倒れたアタシは「いてて…」と周りを見渡す。すると、まわりには沢山の"絵"が散乱していて、その真ん中に男の人が倒れていた。


「おいあんた、大丈夫か?」


と、そいつはコッチを見て



「し、小学生…?」


「いや、もうそれいいから。一日に何回訂正させるんだよ。」



【日本一周の旅にでたら、家出少女ひろった!!】

















熊本地震くまもとじしん】は、2016年(平成28年)4月14日21時26分(日本標準時[注釈 1])以降に熊本県と大分県で相次いで発生している地震である。


気象庁震度階級では最も大きい震度7を観測する地震が4月14日夜(前記時刻)および4月16日未明に発生したほか、最大震度が6強の地震が2回、6弱の地震が3回発生している[JMA 2]。日本国内の震度7の観測事例としては、4例目(九州地方では初)[4]および5例目[JMA 3]に当たり[注釈 2]、一連の地震活動において、現在の気象庁震度階級が制定されてから初めて震度7が2回観測された[5]。また、一連の地震回数(M3.5以上)は内陸型地震では1995年以降で最多となっている[6]。

【Wikipediaより】


さんざん悩みましたが、一瞬くらいは物語で触れることにしました。これで不快に思う方がいたら本当に申し訳ありません。


ですが、東日本と共に、絶対に風化させてはいけない事だと思っています。これからを生きる人のためにもです。


物語では、直接的には関係ないですが、もう少し震災に触れて参りますので、ご了承ください。





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