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僕と私  作者: 田中佑奈
第1章 お前は一体誰で、僕は何をしに来た
4/6

ひとりぼっち

誤字脱字等、至らない点はありますが、それを踏まえて見てくれるならユーフィリアはとても、とても!嬉しいです!

━君はほんとに…ほんとにっ…!愚かだな…

それは、炎の夜。炎の光が彼女を照らし、またそれが逆光となって彼女を闇が包み込む。

そう、僕は━━━━━愚かだ。

********************** (いいや待て、考えさせてくれ、どうして僕が、えぇと、え?えぇ…?)

僕がいたのは全面ガラス張りの空間で、異妙な気配がする建物…?だ。そこそこ広く、植木鉢が中心に置いていた。鉢の中には空白な紙が。

「…んっ」

シャツが擦れる音と、耳が擽るような声。声がした方を見ると、長いまつ毛が更に印象的に見える━━ユーフィリアが寝ていた。ついでに言うと、居心地が良さそうに気持ち良く。

「っ…おはようございます」

彼女はすぐに立ち上がって、ドアの方向へと向かう。

「…ユーフィリア何処に行く?」

彼女は玄関に立って、目を閉じた。数分間の沈黙が終わり、彼女は玄関にある画面を触った。

「…なんだよ、これ。」

僕が見たのは一瞬にして変わる生活環境だった。異妙な気配を放っていた全面ガラス張りの建物は、瞼を開けると一般的な家庭の家に変わっていた。シワが寄ってなく、一切使われていないようなベッドや、埃を被っていない本等。整頓されていた空間に驚いた。それだけではない。前までの部屋は扉が一つしかなかったのが、今回は扉が三つ程ある。当然そこは整頓されている空間である。

「部屋が…変わった…。なぁ、一体どうなってんだよ!?」

彼女は無言だった。まるで、僕がこの世界似いないかのように。僕の声が、死んでいるから。━━届かない。



***********************

「私、零が好きなの…」

彼女が言い放った言葉には心臓に来る程の熱が篭った言葉だった。

「僕は、お前のことが━━━」

彼女の表情はとても苦しそうだった。なにかに追われているような。暗く、怖い。「助けて」て言っても誰にも聞こえない。この世界ではない、別の世界に取り残された様な。一人ぼっちの空間。僕もそうだったから。


おめでとう、ありがとう。いつも僕のことを敬い、慕う。僕はこの施設の監視下に置かれている囚人で辛く悲しい日々を送る。僕と同じなのに僕と違う。「行かないで」と言っても、言ってしまう。静寂な暗闇が広がっている。僕の心に残っている言霊は僕を敬愛するだけの簡単で単純な言葉だ。ただ、人間らしさを見出したいのに。ただ、外の世界を見たいのに。血が繋がっていても、彼と僕では違う。何で、何で、何で、叫んでも届かない。彼の背中を追っても、到底彼には追いつかない。『契約』そんな事をした覚えも、思い出も無いのに。


彼女なら追いつけるかもしれない。他の人とは違った価値観。僕と同じ意見。仲違いをしても笑って過ごせる彼女なら、彼女なら僕のことを分かってくれるのかもしれない。彼女も僕と同じ、僕と同じ闇を抱えて孤独と立ち向かっているのだから。



「僕はユーフィリアとただ親友で居たい。笑って、楽しく過ごして。それだけで、ユーフィリアと隣で居るだけでどんなに嬉しいか。…僕がユーフィリアの人生の権利を操れる理由でもない。それに、今までのことを踏まえて、一線を越えたらダメなんだ。やっぱりユーフィリアはおっちょこちょいで面倒見が言いって自分では言ってるけど僕に面倒見して貰ってるし、よく物なくすし、よく泣くし。僕は今まで恋愛対象で見ていない。ただ、僕と同じ孤独で嬉しかった。この世界から見放されていた僕に仲間が居た。嬉しかった。ただ同士としか思わなかった。…最初はね?でもだんだんユーフィリアと話すうちに憎くなってきた。辛くなってきた。笑う顔が、心の中にどんどん闇が広がっていた。面白いのに、嬉しいのに何でか分からなかった。…僕が怒った時あったよな。あの時ユーフィリア、僕が元気なのが分かって嬉しいって笑ったよな。あの時ユーフィリアに感謝してた。ずっと、ずっとずっとずっと。心から憎かった、嫉妬してた相手に、心から嬉しいなんて言葉を聞いたら、憎いとかそんな感情ふっ飛ばして…だから…だから…ありがとう。振られた男子にありがとうって言っても何も説得力は無いけどな。」

泣いていたのだろうか。僕は、彼女は。

「うぅん。振られるの大体分かってたかも。それにしても、憎かったなんて…酷いなぁ~。まぁ、ヘラヘラしてたしね。でも━━━」

青い空。雲一つ無い快晴な空を彼女は見ていた。

「でも…?」

「…いや、何でもないよ。それよりもほら、銀行行こうよ。お父さん、待ってるんでしょ?」

彼女が放った時風が吹き、それは彼女が言った言葉のように清々しい風だった。

「あぁ、そうだな。というかお前さ、急に大人になるよな。」

僕は苦笑いで応答してあの場所に、一生忘れないあの場所に行った。


**********************


「…あ、あぁ。すまない。少し寝不足で君のことを無視していた。そもそも居ないかと。…いや失礼だな。では、君が置物のように見えた。…うむ、我ながら素晴らしいセンスだ。」

ドヤ顔している彼女はユーフィリアであって、ユーフィリアではない別人…いや、化け物。

「いやどっちもひでぇよ。…というかお前は誰で僕は何をしに来た。確か能力がうんたらかんたらで…いや、それ以前にここは何処だ。」

今度はまた違う静寂が空気のように流れる。彼女は厳しい顔で放った、

「…お察しの通り異世界、と言った方が馴染み深いだろうね。でも僕も君には驚いたよ…ふふっ。」

彼女は軽く微笑み、話を続けた。彼女の微笑みはこっちも笑顔になるような、とても愛くるしい笑顔だった。

「突然異世界召喚されたら普通平然としては居られないだろう?まぁでも、冷静沈着なのはいい事だな。…では、本題に入るとしよう。まず一つ、私は誰か…という質問だね。ユーフィリアであってユーフィリアではない。まぁ、もう少し簡単に言えば━━解離性同一性障害、そういった方が言った方がいいのかもしれないがな。」

突然『解離性同一性障害』という単語に一瞬疑問符を浮かせた。確かに、彼女は外見、容姿、声…ユーフィリアだ。

「疑問符を浮かせているようだね。解離性同一性障害…旧名では多重人格障害と言われている障害なのだが…これでも分からないやつは居ないはずだが。と言うか君、高校の何年生だっけ?賞も取ってるのに障害の名前すら分からないなんて僕も呆れたものだよ…。」

彼女の視線は、今まで見た彼女の視線とまた変わっていた。多重人格、身体は一つだが心は複数…僕が今まで見た彼女とは一体なんだったのだろうか。またひとりぼっちなのか、僕は?

「君が今まで見ていたユーフィリアという存在はこの身体に眠っている。それには意味があって…長い話になるからまた今度話そう。では次に第二の質問だ。僕は一体何をしに来た…。」

呆然とする僕を素通りした彼女だったが、話はここで止まっていた。僕が見たのは、聞いたのはここまでだ。


僕がいるのは誰もいない世界。建物は瓦礫や灰だけが残っていて何もなし。人気のない世界。空は晴天で涙色。とても清々しいとは言えない風が吹いていた。


またひとりぼっち。



前回後書きで物語長くしてまーすwwとかほざいていましたが、見ると長くないですし、誤字脱字…今回もそのようなことがあるのではないだろうかと考えたんたんと書いていました。零くん、どうなっちゃうのでしょうかね…あと、ポッキー&プリッツの日に出すって誰が言ったんだよ!!!!!!←

私ですねはい。現在進行形で風邪を引いていたり、テストが近くてこれをやる暇がなかったんですよ。ごめんなさい(_ _)あっで、貧乏神の方は一旦延期という形を取らせていただきます。これもスケジュールとか組み立てない私のせい…。

そんなこんなで次回五話乞うご期待(しないで)!!!!!!

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